久しぶりに行ったケア施設
ホールに入ると結構異臭がします
いつも職員の方は大変そう
集まって座ってる利用者さんは20人くらい
最初はばらばら
なにかやたら怒っている人もいます
ともかく始まりました
最初は大型絵本を使って
電車に乗っていこうというお話
行って また戻ってくるというおはなしの展開にしていました
次が私の出番で
昔話を歌いながら思い出しましょう
と
↓の画像を見せて 何の話だ?というクイズのつもり
すかさず
「花さか爺さん」
と言ってもらえました
歌いだすと1番でやめちゃうから
お話を思い出すんだから全部歌おう!
と強引に音痴歌だけれどリードしました
歌が終わっても
おばあちゃんが一人
はっきり歌い続けています
節が似てたので思い出を喚起されたか
戦場からのお手紙のような歌詞が延々と続きます
何番も何番もよどみなく歌うんです
「逃亡」を読んだばかりですから
もう
その歌詞のリアルな情景に
圧倒されてしまいました
みんなもなんとなくあわせて歌ってます
私は初めて聞いた歌ですが
終わって
よく覚えておいてくださって
歌ってくださって
聞かせてくださって
ありがとうございます
とお礼を言ううち
涙が出てきちゃいました
ここにいる皆さんが
戦争中のことやそのあとのご苦労を思い浮かべたのかしら
どんな風にあの戦争時代何処でどんな風に暮らしてたんだろうと
思ってね。
別のおばあちゃんが
「昔を思い出したよありがとうね」
というのです
(それが口癖という場合もあるけれどね)
気分が
なんだか一つになってしっとりきちゃったので
私の昔話お話歌クイズは
一つでやめました
歌は思い出をよみがえらせる魔術ですね
そのあと先輩のおむすびころりんの紙芝居
手品やお歌で楽しく過ごしました
認知症がうんと進んでいる人たちの施設なのですが
いつも
ホールに入ったときはばらばらの皆さんが
帰るころは本当に
一塊のおじいちゃんおばあちゃんがにこにこ
またねなんて手を振ってくれたりするのです
認知症がうんと進んでいるんだけれど
よく分からないことを言ったりしたりしてますが
本当に気分が通じる 絶妙の回路ってある感じ
人間は面白いなあと思います
施設の人にとっては
気の抜けない緊張の連続の職場ですから
こういうボランティアは
利用者さんが楽しんでくれると
その間職員の方の緊張もふっと緩める効果もあるそうです