おはようございます。
エルです。
伊岡瞬『瑠璃の雫』読了。
他の女性の所へ去った父とアル中の母。下の弟を誤って殺した弟と2人で叔母の世話になるヒロインは小学生の美緒。
幼稚園児の娘を誘拐されたまま年老いた元検事の永瀬。
ふたりの出会いはそれぞれの人生に明確な何かをもたらす。
それは、生きる糧のようなものではないだろうか。
人間は死ぬまで生き続けなければならない。愛する者を失っても。
何故永瀬の幼い娘は誘拐されなければならなかったのか。
真相を必死で追う永瀬。
そして成長した美緒が見つけ出した真実とは。
登場する人間達が自分勝手過ぎて具合い悪くなりそう。
真実が人を幸せにするわけではないけれど、埋められない喪失感を胸に抱えて生きる二人が不器用で痛々しくもあり、また、凛としているとも思う。
幼い少女も、まだ赤ん坊だった美緒の弟も大人の勝手な思惑の犠牲になったのか?
秋の夜長の推理小説として是非ご一読を。
今日の良いこと・風邪っ気ゆえお粥を食べてまた布団の中へ。極楽。
皆様に幸運を!