福島県の佐藤雄平知事は１１月３０日、県内の「原発全１０基の廃炉」を要求する考えを初めて表明しました。現在、策定作業を進めている県復興計画案にかかわり述べたものです。福島県内には、東京電力第１原発に６基、第２原発に４基あります。県議選前の９月定例会で、新日本婦人の会が提出した全基廃炉要求の請願（日本共産党が紹介議員）が、全会一致で採択され、県の態度が注目されていました。
佐藤知事は会見で、県復興ビジョンにそって現在、具体的な取り組みを示す復興計画を策定中で、「基本理念の『原子力に依存しない社会づくり』という考え方を明確にするため」部長会議を４回開き、雇用・自治体財政への影響、原発にかわる立地地域の振興などさまざまな角度から議論を重ねてきたと述べました。
そして、県民を守り、若者や子どもたちが安心して暮らせる福島県の復興のため、原発がない県をめざし「原発事業者と国に県内原発を全基廃炉にすることを求めると復興計画に明記することにした」と語りました。
復興計画案は１２月議会（９日開会）に提出され、今月をめどに策定をめざしています。【１２月１日付け「しんぶん赤旗」に掲載】
【松下ゆたかのコメント】
原発事故で壊滅的打撃を受けた福島県が、「原子力に依存しない社会づくり」を明確にし復興計画を策定することは、福島県民をはじめ日本国民、世界中の人びとに勇気と希望を与えるもので、すばらしい決断に心から敬意を表します。今後、「原発ゼロ・自然エネルギー立県」のモデル自治体になるよう期待します。「原発全廃」を決断した福島県民、福島県議会、佐藤雄平知事にあっぱれ！この決断を後押しした日本共産党にもあっぱれ！
