浅野ゆうじの独り言

社会・政治に関連する本の感想や日々の出来事についての私なりの考え方を書いています。

政治の「市民目線」とは

2010-06-10 07:12:35 | 国際・政治

「市民目線の政治を・・・」、「市民目線の政策を…」という言葉がよく聞かれます。

「市民目線」は、政治や行政を行うにあったって、市民の立場や考えいわゆる世論とされる政策を進める上でよくつかわれる言葉ですが、都合のよい言葉でもあり極めてあいまいな言葉でもあります。常識的に市民感覚を推し量るという意味合いが強く、個々の政策判断するうえにおいてはその基準が難しく、そこに政治的判断が介在することになるわけです。明らかに常識から逸脱することは「市民目線」といえないことは当然であり、情報公開が進み政治に対する監視の目が厳しくなっている時代に、「不正」といわれるものでない限り、政治家も行政も常識的な判断によって政策決定をしています。

政治の役割としての問題は、多様化する民意、一つではない民意をいかに集約し実行していくかが問われてるということでしょう。その集約過程があいまいであればあるほど「市民目線」から遠くなっていくということです。政治的決断による政策は、「説明責任」が果たされなければなりませんし、そのための議会の場でもあります。つまり、議会の場は「市民目線」による民意集約の重要な決定機関でもあるのです。

以上


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