詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。
夏にはここらへんに螢がでるんよ
と君は言った
真冬に言われてもと思いつつ
へえこんなところに螢がいるんだ
ぼくは応じた
北陸へ逃避行していた若い日のこと
君は螢を言いながら白い息を吐いた
当時の連絡手段は固定電話か手紙で
ぼくは今と変わらず貧乏だったから
手紙を書いて ではまたって結んだ
いまも切手を選ぶのはその頃の名残
ぼくの詩や歌が雑誌や新聞に載ると
君はとっても歓んだ
いつか歌集作るから
すごく楽しみって君は言った
暮しが落ち着いた翌年の夏に
君と螢のために北陸を訪れた
懐中電灯を点けたり消したり
ぼくらは螢をさがして歩いた
君の申しわけなさそうな表情と
見つけられなかった螢のひかり
顔や仕草や口ぐせやお気に入りの
シャツだって憶えているけれど
声は最初に忘れてしまった
ぼくの歌集をみせることだって
叶わなかったけれど
本日はよくもまあ晴れている。
暖かいとベッドから出るのがラク。
あと二週間ほどで今年も終わるが
取引先各社からの通知によると
12/29~1/6までお休みというところが
多い。結構長い。
弊社はあやふやだが年内は12/29に
大掃除と作業で上がり仕舞いとした。
「上がり仕舞い」とは仕事が終わったら帰るという
職人の世界の言葉・・かな。
年明けは製品作りの進行具合によって
6日まで休むか4日、5日辺りに出るかって
雰囲気である。
さきほど妹が「私には夢がある」と
キング牧師のように語りかけてきた。
妹:来年は中国にいきたい。
私:はあ。
妹:アモイというところ。知ってっか?
私:知っとるわ。大理石で有名だろ。
妹:へえそうなんだ。
ぼくの被写体のメインは鳥だけれども
妹のメインは古い西洋的な建築物だそうだ。
それらがアモイにはきっとあるのだろう。
イギリス租界があったんだから、ありそうだ。
なんとかいう島も確か世界遺産に登録されている。
そのために一日休みをおくれ
と言われたが
妹は許可せずとも休むので休みの件は無視をした。
ま、いってくりゃいいよ。行くことになったら
キミのカメラに合う望遠レンズを買ってやるよと
約束した。
自由な妹が羨ましいわ。