ひとりよがり。

日々のことや思い出などを書きます。
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「四角い虫の話」で思い出したもう一つの箱

2020-07-18 07:07:00 | 日記
佐藤さとるの「四角い虫の話」で思い出したもう一つの箱のことを書きます。

金色の文字が刻印された小さな桐の箱には
息子の臍の緒が入っていました。
出産の時、
助産院からいただいたものです。

私はその箱を
箪笥の一番上の引き出しに
大切にしまっていました。

ある日、
私は、箪笥に蟻の行列を見つけました。
まるで
埃の一粒みたいな小さな小さな蟻でした。

私はその蟻たちが
何の目的で箪笥にいるのか
突き止めることもせず
そのままにしていました。

そして
ある時
私は桐の箱を開けました。
すると
箱の中の臍の緒は跡形もなく消えていました。
本当に
なんの痕跡もなく、
きれいに消えていました。

その時
初めて
蟻たちの目的が息子の臍の緒だったことに気が付きましたが、
もう後の祭りです。

桐の箱はきちんとしまっていたはずなのに、
なぜ
蟻たちは臍の緒を発見できたのか

どうやって
箱の中に入ったのか、

箱の中で臍の緒を食べたのか

それとも
多くの蟻が少しずつかじって
協力して巣に運び出したのか、、

息子には
事情を話し謝りましたが、

未だに謎です。






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