(旧)yoyo的日記

台湾での生活について、シェルターから受け入れた黒猫姉妹について、台湾で暮らして10年のyoyoが書いています。

蘭嶼へ行って来ました(3): タオ族の伝統的生活

2009-11-14 | 台湾事情
蘭嶼はもともと台湾原住民の一族であるタオ族の住む島であり、漢民族の移住があるとはいえ、今現在も島民の8割以上がタオ族の人たちです。今回はタオ族の伝統的な生活について簡単に紹介します


蘭嶼の朝。いいお天気に恵まれました。

私は今回初めて蘭嶼へ行ったわけですが、正直、台湾本土の原住民とずいぶん違うことにかなり驚きました。
まず言語ですが、離島という環境と日本統治時代の保護政策により、タオ語は今でも島民の主要な言語です。お年寄りの方はもちろん、かなり若い世代でもみなタオ語で日常的に話していました。タオ語は台湾本土の原住民と同様オーストロネシア語族ですが、タオ語は特にフィリピンのバタン諸島の人々の言葉と関係が深いと言われており、実際にタオの人はバタンの人とそのまま自分たちの母語同士で話しても6割くらいは通じると話していました。

島についてまず目につくのが水芋畑。


水芋はタロイモの一種ですが、水稲のように浅く水を張った田で作られるものです。田芋とも呼ばれていて、沖縄でも多く作られています。蘭嶼は気候と土壌の関係で、稲があまり育たず、また粟の生産量も高くないため、伝統的にはこの水芋がタオ族の人たちの大事な主食となっていました。今はもちろんお米も台東(台湾の主要な米の産地です)から入って来て自由に食べられますが、それでも水芋畑は今でも島中に作られています。

この棚田のようになっているのが全部水芋畑です。

それから水芋と同じくらいたくさん見かけるのが干し魚。


あちらこちらに干してあります。

タオ族の人は「私たちの冷蔵庫は海にある」というくらい、海で取れる魚や貝を主なおかずとしているのですが、蘭嶼は風が強い島で特に冬には北東からの風が強く吹いて波が荒れ、船が出せないこともしばしば。そこで、船が出せないときに供えて捕れた魚を干して保存しておくのだそうです。
また、一般の台湾本土の料理とは異なり、こちらの伝統的な料理は油で炒めることは少なく、水で煮る料理法が多く、この干し魚もスープにして頂くそうです。しかも、海水をそのまま使って自然の塩分で魚のスープを作るんですって

このような生活をしているタオ族にとって、船はもちろんとても大切なものです。タオ族の伝統的な船は舳先が上に飛び上がったような独特の形をしています。そして伝統的な彼らの色(赤・白・黒)でシンボリックな模様がかかれていてすごくきれい。

この船は普段は船用の小屋に入れてあります。


この船にかかれている模様は至る所に描かれていて、小学校もすごく素敵でした


それから、タオ族の家屋も非常に独特な構造です。今回は写真があまり撮れなかったのですが、彼らの伝統的な家屋はこのように地下に埋もれているように建てられています。

蘭嶼は山が多くて平地が少なく、さらに前述したように風が非常に強いため、防風のためにこのような作りになっていると言われています。でも、このような地下の家は防風には優れていても湿気が強く蒸し暑いため、この母屋とセットになって「涼み台」も必ず作られています。

天気さえ良ければ、皆、涼み台でおしゃべりしたり、ご飯を食べたりしているわけです。私もここでのんびりしました~

蘭嶼は台湾の南東に位置し、台湾の人でもみな常夏の島のように思っている人が多いのですが、実は冬は涼しく、風が強く吹く日はかなり寒いです。そのため、島の観光業は夏(4月から10月くらい?)がメインで、今の時期は店を閉めているところがほとんどでした。なんとなくギリシャの島々のような感じでしたね。
ここはトビウオが信仰の対象にもなっていて、トビウオに関する祭儀も毎年3月くらいから行われます。私も来年はぜひここのトビウオ祭を見てみたいですねぇ。


この海で泳ぎたい~


帰りの飛行機の窓から撮りました。海がどんなにきれいかわかるでしょうか。

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1 コメント

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天国島 (Unknown)
2018-01-23 21:27:12
身為タオ族非常光栄栄幸感謝うえ祖先上帝神只差1件事不完美島上的人們有一半的人満冷淡欠缶欠人情味自私自利自故自己的利益
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