プルサーマル計画を憂慮する有志の会

愛媛県伊方発電所3号機におけるプルサーマル発電の問題を考える有志の会です。

政府は除染の決意を!

2011年10月17日 | 日記
 以下、(もう既に読まれておられる方は多いかと思いますが、)武田先生のブログから抜粋・引用して、ご紹介させて頂きます。

「原発事故から6ヶ月。福島原発はともかくとして、そこから飛散した放射性物質の量は実に80京ベクレルから100京ベクレルにも達します。」

「事故直後、発電所から地元への通報体制がなっていなかったことも判りましたが、次に政府が、「遠くに逃げろ」と「直ちに健康に影響がない」との2つの誤った情報を流し、それによって多くの国民を被曝させました。特に放射線の健康障害が「急性」になることはよほどのことですから、「直ちに」という表現は不誠実極まりもなかったのです。」

「今度の原発事故を「生活」の面から見ると、最初からボタンの掛け違いでした。政府の中枢部や東大教授が「どうしたら国民を被曝から守るか」ということを考えれば、気象庁が風向きを出し、文科省がSPEEDIを公開し、避難用のバスを手配し、速やかに国民を非難させ、公務員とボランティアを組織して除染作業に当たることはきわめて容易だったのです。」

「今でも基本的には変わっていませんが、4月から5月にかけて、専門家や自治体が「除染しなければならない」と指導してくれれば、日本人の総被曝量はかなり減ったでしょう。私が個人で呼びかけても限界がありますし、自治体が「何もしなくても良い」と繰り返したのは法律違反でもありました。」

「6月になってもまだ自治体は「1年100ミリでも健康に影響がない。1年1ミリというがどの法律に書いてあるのか!」と市民を罵倒していました。もしかすると半減期が8日のヨウ素が減少するまで頑張る(市民を被曝させる)計画だったのかも知れません。」

「7月、8月になって放射性物質は地面に落ち、ホットスポットも明らかになり、ようやく法律も理解され始めました。今では、1年1ミリが法律の規定であり、他のものは政府が非難や除染をしたくないから決めた値であることが判ってきました。」

「人間の手で除染するのは簡単で、土を表面から5ミリ、アスファルトを表面から2ミリ削ること、森林は樹木の枝を落とすことで、それを福島原発の半径5キロの地域に持って行って、樹木は焼却(フィルターつき)、アスファルトや土は除染洗浄して、その水を処理することを15年間で完了します。技術もあり、あとは決意だけで日本はもとの国土を取り戻すことができます。」

「政府や専門家、それにマスコミは今でも「福島原発の収束が第一」という考え方をとり、「冷温停止」が大切としていますが、私はそうは考えていません。おおよそ福島原発の中長期寿命の元素の100分の1の放射性物質が漏れたとすると、すでに5月に入った時点で、「原子炉内部の放射性物質」より「福島とその周辺に降った放射性物質」が似たような量で、原子炉が「炉の中から福島全域に拡がった」という状態になっているのです。」

「だから、原子炉の停止に全力を挙げるだけではなく、福島近辺の除染にも全力を挙げないと、身近な放射性物質を野放しにすることになるからです。その意味で、「原発の収束」ということに政府やマスコミがこだわったことでずいぶん多くの方が被曝したと思うと残念です。」

「3月に漏れた量が80京ベクレルですから、毎日10億ベクレルが1年続いても、約4000億ベクレルで、3月に漏れた量の20万分の1にしかなりません。安全ということではありませんが、今、福島の大地にある方がズッと危険です。政府やマスコミは、福島やその周辺にある放射性物質をできるだけ「小さく」言おうとしていますが、それが解決を遅らせます。」

「今回のことで「人類が作った原発で、震度6の地震に耐えた原発はない」ということも明らかになり、むしろどのようにして日本の原発を止め、火力発電に切り替えていくかが勝負になると思います。これまでのように「内心は危険と思っているから、僻地に作り、危険手当を出す」ということから、「本当に安全なら電力消費の大きな大都市の横に作る」ということになれば、内心から安全と思ったという証拠になるでしょう。」

P.S. 日本政府は除染対象を1mSv以上にしましたが、私は政府がきちんと除染を行なうかどうか、未だに疑っています。それが証拠に、IAEAが乗り込んできて、「放射線量が比較的低い地域での過剰な除染」は、「時間や費用の面で効率が悪い」と(原発推進応援団ですから自発的かもしれませんが)言わせています。これは何も費用対効果の問題ではないのです。政府として、まともに除染に取り組む決意があるかないか、の問題なのです。当然、費用も時間も掛かるでしょう。でも日本として、それをやるのか、という問題です。私はたとえ経済的波及効果はゼロであっても、この「公共工事」は必ずやるべきだと思いますし、日本として、日本人として、やり遂げるべきことだと信じています・・・

P.S.2 福島第1原発から約250キロはなれた横浜市北区から、1キロ当たり195ベクレルのストロンチウム90が(民間の機関によって)検出されています。市の再検査でも129ベクレルほどのストロンチウムが検出されました。市民のグループは、ベラルーシの専門家のバベンコ氏を招いて講演(学習会)を開いておられましたが、ストロンチウムは排出が難しいけれど、骨への吸収を防ぐ方法はあるそうです。(済みません、まだ調べていませんが)セシウムに関しては、キクイモの摂取で体内セシウムを減らせるそうです。同氏は、子供の摂取する食物はゼロであるべきだと言われていましたが、勿論、そうあるべきだと思います・・・

P.S.3 今日で座禅も最終日です。昨日は日曜日ということもあって、Sさんやお孫さんの参加もあり、15名ほど来られました。子供たちが散らし配りを手伝ってくれたので、随分と助かりました。道行く人々も、決して他人事と思っているわけではないのでしょが、(逆の立場だと私自身もそうなのですが、)反応は薄いように感じました。福島から遠い事故だとの思いがあるのかもしれません。私にとっては、伊方原発からたった60キロなのですが、事故や放射能汚染の切迫感は余りないのかもしれません。ただ、そうした感覚(対応)は原発だけではないように思うのです・・・