プルサーマル計画を憂慮する有志の会

愛媛県伊方発電所3号機におけるプルサーマル発電の問題を考える有志の会です。

人命無視の食物の暫定基準値

2011年10月14日 | 日記
 新米の安全宣言に違和感を抱いている方は多いかと思います。週刊誌(『女性自身』、10月11日号)に特集記事がありましたので、抜粋・要約しながら紹介させて頂きます。

まず新米のセシウム汚染マップによると、(*小数点以下は四捨五入します)福島県二本松市の500ベクレル/㎏を最高値として、福島市136b/㎏、いわき市124b/㎏、宮城県白石市102b/㎏、棚倉町98b/㎏、国見町91b/㎏、浅川町83b/㎏、相馬市67b/㎏、川俣町62b/㎏、伊達市と茨城県牟田氏鹿田60b/㎏、玉川村56b/㎏、栃木県日光市55b/㎏と数字が出ています。(以下20b/㎏以上の地域、20b/㎏以下の汚染地域とありますが、割愛させて頂きます)

 米の暫定基準の問題点は、
一つには飼料用の米が300ベクレル、肥料用が400ベクレルで、食用の米は500ベクレルと、家畜より人間が食べる米の方が、基準が厳しいこと。何故家畜の方がより安全な米を食べることができるのでしょうか?理解できません。(まさに「畜尊人卑」です・・・)

二つには、毎日食べる主食の米(及び他の食物)の暫定基準値そのものが異常に高いこと。ちなみにウクライナでは、主食のパンは日本の米(500ベクレル)の25分の1の20ベクレルです。
*参考に、他の食物の基準値の比較を記しておきます。
        ジャガイモ 野菜 肉類 果物 飲料水 牛乳
ウクライナ    60 40 200 70 2 100
日  本    500 500 500 500 200 200

三つには、米の検査が全量検査でないこと。検査地点をいくら増やしても、検査していない地点、米の方が圧倒的に多いわけです。検査をすり抜けて流通している暫定値超えの米がある可能性を否定できません。現在の不十分な検査でもって、流通している全ての米の全てが暫定値以下ということを証明することなど不可能なことです。(勿論、上記のように、暫定値以下でも安全であるわけではありません)

 JA全農福島は、ND(不検出)米しか流通させない方針ですが、農水省は暫定値以下なら流通させろと圧力を掛けているようです。国は東電の賠償金が上がるのをどうも慮って、国民の健康、ひいては生命を脅かしているという構図です。ただし、JAが流通を止めたからといって、その米は結局は業務用とか、或いはブレンド米として流通することは防げないということです。つまり、基準を何順分の1かに下げて、それ以上のものを補償する形にしない限り、国民の健康と生命は守れないということですが、国はそれをするつもりはない、ということです・・・

市民原子力委員会 提言④

 「国の食物、飲料水等の暫定基準値を大幅に見直すか、暫定でない正式な基準値を設定すること。
具体的な数値としては、
米 10b/㎏ 野菜、果物、肉類、牛乳 50b/㎏ 飲料水 1b/㎏
また、子供にはこの数値の10分の1とすべきこと。」

ちなみに、政府が依っているICRPの暫定基準値とは、「放射能事故から数日間の非常時」というものであって、事故後半年を経過している現在、暫定値そのものが既に「危険値」となっていることは否めません・・・

P.S. 世田谷区の高放射線は、ビンに詰められた医療用のラジウムか何かのようです。ただ、こうした高線量の放射性物質が、民家の軒下から出てくるなど、杜撰な管理がなされているということの証左でしょう。どういう経緯でそこにあるのか、きちんと捜査して頂きたいものですが、こうした放射性物質が知らぬうちに身近にあるということは非常に恐ろしいことです。しかし今回の原発事故で、実際に膨大な範囲の地域で、こうした状況が発生しているということを考えると、(政府の対応を含め)何といってよいのか、一言で表すことなどできはしません・・・

P.S.2 昨日の座り込みは7人でした。私は散らし配りをOさんらと行ないました。今日も行くつもりです・・・(雨かな?・・・)