痩せる日本語

2008-06-06 12:59:02 | 文化




【コラム・断】正油に生酢?


いつの間にか、醤油(しょうゆ)が「正油」、膾(なます)が「生酢」、になっています。
最近のスーパーのラベルに印刷された漢字表記。
以前は単なる誤記と見過ごしてましたが、最近は堂々と主流派です。
昨今のこと、キーボード入力の変換による誤表記が、それを間違いと思う人が少なくなって定着したのでしょう。
まあ、善意に解釈すれば、
わからないなりにとにかく漢字にしとかなきゃ恥ずかしい、てなけなげさの表れともとれるのですが、
でも、素直にひらがなで「しょうゆ」「なます」の方がよほどすっきりするような。

 このへん、いまどきの大学生が典型的で、読ませると案外読めるんですが、
見事なまでに書けない、その落差はいまや相当深刻です。
仮に書けても、漢字を単に「形」としてみているから細部は欠落、文字としても妙なシロモノに。
かくて、日本語の文章自体への違和感は、
「でも、これじゃまずいかも」という気分とともに、若い世代に静かに広まっています。

 あ、ついでに言えば、いわゆる差別語ってやつはほぼ絶滅。
「おし」「つんぼ」は言うに及ばず、「めくら」すら知らない。
知ってて自ら制御するのでなく、ことば自体知らされぬままでは、対応する現実からして認識できないわけで、
これはある種、愚民化による文化の抹殺。
戦後このかた、学校とメディアぐるみでやらかしてきた「教育」の成果は、実にこういう形で眼前に。
まずは差別語復権運動でも始めようかなあ、と思ったりする昨今であります。
(札幌国際大学教授・大月隆寛)

産経新聞05/06
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/dan/142803/




う~~ん、、漢字はホント、、まったく書けなくなって来ちゃったなぁ。
字自体もヘロヘロで、手がうまく動かないような感じだもんなぁ。

差別用語に関しては、近頃の過敏な反応振りには私も違和感を覚えますね。

別に蔑視して使っている訳でもないのに
『あそこにビッコのワンちゃんが居たよ』
と言えば差別用語だって喧しく言われちゃうもんねぇ、、

これ
『あそこに足の不自由なワンちゃんが居たよ』
では犬の持つ可愛らしさとか臨場感、言い手の犬に対する愛情など、
濃やかなニュアンスが伝わって来ないのではないでしょうか。

このような差別用語とされる文字は
パソコンでは既に漢字変換できなくなっています。

消えていく文字なのでしょうね。

日本語が痩せ細っていくような気がします。 







最新の画像もっと見る