安倍内閣の改造がありました。
新聞にはお決まりの各大臣方の経歴の一覧表が載っています。
そこで目立つのは、安倍首相が確か2番目に若かった事、
そして失礼ながら出身大学のランキングが最低だった事です。
「昭和の妖怪」岸信介の孫にして、安倍晋太郎の子。
どう考えても、最低は小泉さんと同じ「慶応」が
可能だったのではないでしょうか。
何か事情があったのでしょうか。
テレビに良く出る平沢勝栄議員が東大生時代、
家庭教師をしていたという話は有名ですので、放任主義と
言うことでも無かったと思いますが。
ならば、決定的な学力不足が疑われますが、これ以上コメント
するのは失礼に当たるので控えます。
この機会に、私が大学時代以前の総理大臣に比して最近の総理の
個人的な資質、特に学力の一定のめやすとなる学歴について
考察しました。
戦後を代表する総理大臣として思い浮かぶのは、吉田茂、彼は東大出の
外交官出身。池田勇人、彼も東大か京大で官僚からの転身だったと思います。
岸信介、佐藤栄作兄弟この方々も確か東大-官僚コース。
私の高校から大学にかけては、「三角大福中」時代。
確か福田赳夫さんが一高、東大、大蔵官僚と典型的なエリート。
大平さんは現一橋大で、官僚出身。
中曽根さん、旧制静岡高校-東大で、軍の会計将校。
三木武夫さんは明大だったと思いますが、20代で代議士となった党人派。
そして、出色なのは旧制中学さえ出ていないが「コンピューター付き
ブルドーザー」とあだ名され、数字に抜群の強さを発揮、東大出大蔵官僚を
30代で震え上がらせた、あの田中角栄さん。
その後、秀才と思えるのは官僚として戦後処理に当たり、英語が堪能だった
宮沢喜一さん位かなあ。
その後総理になるトレンドは海部俊樹さんに代表される早大弁論部出身。
そして、橋本龍太郎、小泉純一郎、安倍晋三と2世議員が総理となる現状で
あります。出身大学も慶応が多くなったように思いますが。
率直に「暴論」を申し上げます。
「最近の総理大臣は個人的な学力等の能力において低下傾向にある。」
その元凶は特に自民党においては、2世、3世でなければ代議士になれない
という現状であります。
福田さんに代表される「エリート総理」は基本的な学力の
高さに加え、大蔵省で実務経験を踏み鍛えられ、
党人としても政治的経験を総理大臣になる以前に大蔵、外務、通産などの
主要閣僚をこなす事により身につけ、派閥の長として満を持して
総理総裁の椅子に着かれた。
また一方では、田中角栄さんのように庶民から実力で成り上がり、「今太閤」と
言われた方もいらした。
最近の傾向を現総理を例示とするのは、甚だ恐縮でありますが、
事実「お坊ちゃん」として東京で育ち、残念ながら学力にも秀でず、
庶民感覚も持ち得ず、若年で政治経験も少ないまま、そのルックスと
ムードが時代にマッチしただけで総理総裁になってしまった。
参議院選の歴史的大敗にもかかわらず、「三角大福中」のような実力者不在の
状況下で内閣改造もでき、当面総理大臣の地位を確保してしまった。
この状態、トレンドは日本国民にとって最大の不幸であります。
自民党に取って代わるべき、民主党には前原元代表のように「松下政経塾」
出身者は一定多数議員の中にはいるが、如何せん経験不足とエリート故の胆力の
無さが、政治的不安の根底にあり、政権を委ねられないという悲劇的状況を
否定する方は殆ど皆無でありましょう。
「出でよモラルある第二の田中角栄。」私は切望しております。
それでも、また朝の光が輝いて参りました。
「思い煩う事なかれ、生きてるだけで丸儲け。」
(眠さ故の誤字脱字、乱文お許し願います。)