陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

大病は小憂を兼ねる

2024-09-23 | 医療・健康・食品衛生・福祉

この日記は自分の健康状態を把握するために書き残しておくものです。
2023年の春がた、大学病院での診断により、内臓に腫瘍があると判明して。ただ良性か悪性かは正確な検査結果が出なかったのですが、とりあえず現時点では半年経過しても大きくはなっていないので、様子見状態といったところです。

ところで、私はこの診断を受けてから、かえって体調がよくなったと感じています。
その理由は。


・原因不明の体調に明確な病名がついたこと
謎の背中の痛みが内臓のせいだったとわかり、むだに湿布を貼ったり、整形外科に通うのをやめました。

・医療保険に加入を決めた
ながらく入院したこともなかったので敬遠していた医療保険。万が一のために加入、高額ではなさそうですが、多少の死亡保険金も降りるので…。

・市販の薬に頼るのをやめた
会社員に復帰して以来、ほぼ毎朝飲んでいた風邪薬や整腸剤。咳や下痢がなくなったわけではないものの、あんがい、やめてみたら症状も少なめ。ストレス負荷がかかると出やすいことがわかったし、薬に依存しすぎていたような気も。

・働き方に余裕をもつように
朝の出社時刻をすこし遅めにして、昼の休憩時間もゆったり食事を摂らせてもらうように、会社と交渉しました。ふだんからこれまで手作業だった経理業務をExcelで電子化して時短にさせていますし、無駄な業務を見直すことで残業もしないように帰れています。ただ現在は繁忙期ではないので、年末年始にかけてはわかりませんが…。

・休日を満喫するようになった
以前は休日には毎週末、どこかを掃除!と必死になっていましたが。水回りの掃除などは出勤前に数分間で、こまめに洗うようにして、休日はなるべく家事も手抜きして休むように。また朝方のウォーキングもからだが疲れてしまうことがあるので中止しています。

・健康に関する情報を調べすぎない
ウェブ上には医療情報があふれていますが、極度に調べすぎると死に対する恐怖感が募ったり、医師に対する不信感が強くなって適切な治療を受けられなく恐れもあります。

・自分のメンタル不全に関する意識を高める
腫瘍が判明したあとに発作を起こして救急車で運ばれましたが、パニック障害の疑いがありました。死の恐怖感が増すと、呼吸困難になったり、硬直したり痺れたりして動けなくなったり、嘔吐感を催します。これは病気ではなくて、ストレス性の体質のようなものなので、なるべく精神衛生を保つ心がけをしています。HSP気質の人はとくにそうですね。

・闘病者と仲間意識を高める
勤め先で経理総務責任者の私はつねづね従業員の病状や健康状況をヒアリングしています。自身と似たような病歴や大学病院への入院歴がある方がいて、情報交換をすることでおおいに役立ちました。また、かねてから職務上、健康に気を遣うよう声掛けしていたら、私のほうが落ち込んでいた時期にかえって励まされてしまい嬉しいやら、ちょっと情けないやら…。しかし、こうした健闘をたたえあうような連帯感が生まれたのは、この職場にいてよかったと思えた瞬間でもありました。

病気になってわかったのは、病人がどんな気持ちでいるかということ。
元気なうちはやたらと休みがちな人を勤怠不良と見なし、健康管理ができていないとなじってしまいがちです。しかし、いまや会社は健康経営を目指さねばならない時代、地方の会社員は高齢化が進み、働き手も少なくなっていますから、ひとりひとりが無理なく末永く仕事ができる環境づくりをするのが企業存続の秘訣なのです。総務の仕事をするうえでも、人生上でも、大切なことを学ばせていただいた気がします。



(2023/09/23)



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