陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

アニメ「輪るピングドラム」第十二話

2011-10-02 | テレビドラマ・アニメ
少々酷な言い方ですが、親の因果が子に報い…という言葉がぴったりでしたね。
アニメ「輪るピングドラム」第十二話。そのサブタイは「僕たちを巡る輪」

十六年前に多くの死傷者を出した地下鉄爆破テロの実行犯だったのが、双子の父親・高倉剣山。これで、高倉家の表札にガムテープで名が消されていたことも、陽毱が友人と絶縁し学校に行けなくなったことも、合点がいきます。

この回想シーンに、荻野目苹果の姉・桃果の同級生だった当時小学生の多蕗桂樹も登場。
彼の指の傷は、そのテロとは無関係に負ったものなのでしょうか。にしても、自分の好きな子を奪った犯人の息子たちを、それと知らずに担任していたのか。謎ですね。

いっぽう、女王様モードだった陽毱は気をうしなって病院へ搬送されます。
ここで、実は第一話で、冠葉兄さんが陽毱に命をわけあたえていたことが明らかに。それを再度こころみるも──このあたりの描写がまあなんとも艶っぽいこと(笑)──結果むなしく。ピングドラムが入手できない以上、期限付きの処置でしかなかったわけで、陽毱の命は尽きてしまいます。

ラストにあの図書館の王子様こと、眞悧が登場。
彼は救いの使者なのでしょうか。それとも…。

晶馬が躁鬱状態(?)で語ったメリーさんの羊の真意が気になります。
両親がしでかした大罪の報いとして、事件後に生まれた陽毱が病気がちだったというのは分かるとしても、なぜ高倉兄弟の誕生そのものが桃果を殺したことになるのか、という線がよくのみこめない。兄弟の生まれた日にテロを起こさねばならない事情があったのでしょうか。あったとしても、それは兄妹たちには関係ないことなのに。そして、この一件があきらかになることによって、晶馬と苹果の関係にどう響いてくるのか。加害者一族と、被害者遺族。微妙な関係ですよね。愛情は怨恨の連鎖をのりこえられるのでしょうか。

前半部終了なので大きく話が動いた回。
驚いたには違いないのですが、同時期に放映されていた某アニメの最終回があまりにショッキングすぎて、どうにもインパクトが薄れてしまった感があります。ピンドラも毎回続きが待ち遠しくてならず、十月からは「Fate/Zero」もはじまるので、アニメの楽しみが増えますね。

アニメ「輪るピングドラム」 レヴュー一覧



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