少女ってタイトルについてると、一にも二にも、中身をのぞきたくなる私は、やはりヘンなのでしょうかね。
土曜プレミアムで放映されていました、〇八年の映画「少林少女」レヴューです。
要するに「少林サッカー」をラクロスの少女におきかえただけのものなんですが。
それもそのはず、『少林サッカー』で脚本・監督・主演を務めたチャウ・シンチーが、エグゼクティブプロデューサーとして加わっています。
ちなみに、私、とちゅうで美の巨人たちのほうを観ていましたので、中途半端レヴューです。
でも、なんか、とちゅうをすっ飛ばしても先が読めそうでしたので。
筋書きはいたって単純。
中国での修行をおえて帰国した少林拳の使い手、凛が大学のラクロス部に入部。さいしょは個人プレーに走ってしまうのですが、チームワークを学び、信頼を得る。
そのあと、中村トオル演じる悪い大学長に、友人の中国人少女を誘拐されたので、救出するという話。
最後、ドラゴンボールとセーラームーンをあわせたような最終戦の決着でした。いや、さすがにあれはどうなのか。
水辺のバトルはまあ演出悪くはないけれど、服が全然濡れてないので、CGっぽさがバレてます。
そして、最終戦はもちろん、ひとりで挑んでますので、チームプレイを学んだ経過がまったく生きていません。
アニメでしたら、許せたと思いますけど。
カンフーアクションを見て育った日本人作家が、憧れだけでつくった、という気がしないでもなく。
この映画は、ぶっちゃけていいますと、主演の柴咲コウさんのかっこよさを楽しむためにあります。型がひじょうに美しいのですが、空手とかたしなまれていたんでしょうかね。特訓はされたようですが。腰がちゃんと据わっています。
でも、演技としては「どろろ」のほうが、味のあるキャラを演じていたように思いますね。
天才的なパワーを秘めながら、ノーコンのバトル少女っていいうのは、もう型にハマりすぎているわけでして。
富野由悠季がカメオ出演(ヒロインの祖父の遺影)したらしいですが、見逃してしまいました。
そういえば、ハリウッド化されるドラゴンボールって、少林寺アクションふうにつくればよかったのに。
(〇九年四月二十五日)