散歩と俳句。ときどき料理と映画。

ロバート・フランク 3 ジャック・ケルアック

一時写真を離れ、映画制作に軸足を移したロバート・フランクだが、
ワタシは一本も観ていない。

ロバート・フランクが個人映画の制作にむかったのは、
最初の写真集『THE AMERICANS』の評判がよくなかったからだという説もある。

最初の映画作品は『私の雛菊を摘めpull my daisy』(1959年)。
この30分の短編はアルフレッド・レスリーとの共同監督。
ビートジェネレーションのジャック・ケルアックが即興のナレーションを提供している。
そういえば『THE AMERICANS』にはケルアックが序文を書いている。

ケルアックの『路上』を読んだのは、もうずいぶん昔のことだ。
40数年前、仲の良かった年上の編集者が
〈これはおもしろいよ〉と貸してくれたのだったか。

『路上』を書くにあたってケルアックは、
タイプライターに一枚一枚紙を差し込むことで、
流れが中断されるのを嫌い、紙をテープで繋いでタイピングした。

結果として書き上げられた原稿は、巻物状になった。
2001年にこのロール原稿は、オークションで2億4000万円ど落札された。
あの世のケルアックがそれを知ったら、
きっと大笑いしながらもう一度死ぬかもしれない。

アレン・ギンズバーグ撮影によるジャック・ケルアック。

〈続く〉

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