散歩と俳句。ときどき料理と映画。

アンソニー・クイン 3 ゴッホとゴーギャン

『炎の人ゴッホ』でアンソニー・クインはポール・ゴーギャンを演じる。
フィンセント・ファン・ゴッホ役はカーク・ダグラスである。
カーク・ダグラスのゴッホもよかったが、辛辣なゴーギャンを演じたアンソニー・クインはさらにすばらしい人物の造形に成功していると言えるだろう。

↑『炎の人ゴッホ』

ゴッホとゴーギャンの関係を描いた映画がほかにあるのかどうか、ワタシは知らない。
演劇であれば1950年に創立された〈劇団民藝〉の『炎の人―ゴッホ小伝―』(脚本 三好十郎 1951年初演)がある。
ゴッホを演じたのは滝沢修。この舞台は滝沢修が83歳になるまで演じたロングランとなる。
滝沢修が45歳の時に初演だから40年近くゴッホを演じたことになる。
このときのゴーギャン役は岩下浩だが、ワタシはこの役者を知らない。
この舞台はたしか1970年代にNHKで放映されたのを観た覚えがある。
滝沢修の演技に目を奪われて岩下浩演じるゴーギャンに印象が薄い。

↑〈劇団民藝〉の『炎の人―ゴッホ小伝―』ポスター。

2000年代には無名塾の公演で仲代達也がゴッホを演じている。

ゴッホといえば黒澤明1990年に公開された『夢』がある。
このオムニバス形式の映画の第5話「鴉」には、マーティン・スコセッシが演じるゴッホが登場する。
『夢』自体がそれほど魅力的な作品ではなかったことも含め、こちらのゴッホは印象が薄い。

黒澤明『夢』第五話。「鴉」。

2018年には現代美術の作家でもあるジュリアン・シュナーベル監督の『永遠の門 ゴッホの見た未来』がある。ここでゴッホを演じるのはウィレム・デフォー。
カーク・ダグラスとウィレム・デフォーはなんとなく雰囲気が似ていると思うのはワタシだけであろうか。
この映画にゴーギャンは登場するのかどうか。
無料配信があれば観たいゴッホ映画の1本である。

『永遠の門 ゴッホの見た未来』

ゴーギャンを描いた映画としては新しいところでは『ゴーギャン タヒチ、楽園への旅』(監督エドゥアルド・デルック 2017年)がある。
ゴーギャンを演じているのは、バンサン・カッセルだが、ワタシはあまりなじみがない。
というか最近の映画をよく知らないせいだろう。
フランス人で2000年には『クリムゾン・リバー』(監督マチュー・カソヴィッツ)に出演しているが、ワタシはこの映画は観た覚えがある。
しかしジャン・レノと一緒に捜査に加わる若い警部補を演じたバンサン・カッセルについては記憶に残っていない。
『ゴーギャン タヒチ、楽園への旅』は観てみたいのだが、どこかで無料配信はされているのだろうか。

『ゴーギャン タヒチ、楽園への旅』

いつものことだが話が脱線してきた。
アンソニー・クインに戻ろう。

1956年には『ノートルダムのせむし男』(監督ジャン・ドラノワ)がある。
この映画は観ていないが、アンソニー・クインがカジモド役、ジーナ・ロロブリジーダがエスメラルダ役を務めている。
時間が許せば観てみたい映画だが、観る機会はないだろう。

カジモド役のアンソニー・クイン。なかなかのメイキャップ。

2017年にはブルーレイソフトが『ノートルダム・ド・パリ』とタイトルを変えて発売されているらしい。
残念ながらブルーレイを見る機器など手元にはない。

1950年代のアンソニー・クインのフィルモグラフィーを見ていると、西部劇が多い。
すべてがインディアンやメキシコ人役ではないだろうが、初期の出演作ではインディアン役も多い。
観た映画もあるしタイトルさえ知らないものもある。

〈続く〉

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