洋上風力発電と漁業 海外と日本の経験

Offshore wind farms and fisheries
”洋上風力発電と民主主義”

洋上風力発電と漁業 日本の経験#38 北海道内の洋上風力発電を巡る動きが活発化(テレビ北海道 2023年8月17日放送「取材現場から」)

2023-09-09 18:59:34 | 日記

 

再エネの切り札!道内の洋上風力発電を巡る動きが活発化(テレビ北海道 2023817日放送「取材現場から」)

 

https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=4mxnAJh26-o

 

洋上風力発電 北海道機船漁業協同組合連合会は法定協議会への科学研究機関の参加を求める

北海道庁様サイトから転載

第4回北海道洋上風力推進連携会議 有望な区域選定に係る市町村向け説明会 議事録(抜粋)

日時:令和5年(2023 年)6月 14 日(水) 10:00~11:30

場所:ACU-A 大研修室 1606(札幌市中央区北4条西5丁目 アスティ 45 16 階)

オンライン併用開催

【北海道経済部 ゼロカーボン産業課 横山風力担当課長】

ありがとうございます。ただいまのご説明につきまして、ご質問等はございますか。

【北海道機船漁業協同組合連合会 原口常務理事】

発言の機会をいただきありがとうございます。

北海道機船漁業協同組合連合会の原口と申します。

我々漁業者はカーボンニュートラルについて関心が高く、天然資源にアクセスしていることから、今の海洋環境で操業や漁場の使い方も大きな問題を抱えています。

その意味においても温暖化については非常に関心を強く持っております。

プロセスについて、支障と影響ということで説明いただきましたが、資源に対してアクセスしている人たちが、当該協議会の構成員ばかりではないということをまずは皆様に認識して欲しいと思っています。

この5地域が指定されましたが、我々は沖合で操業している漁業になりますが、スケトウダラという重要資源の再生産のための産卵地になっています。

我々の今の漁獲量は 15,000 トンなのですが、おそらく行く行くは 20,000~30,000トンに総漁獲量が上がっていくと想定しております。

ということは、我々の経済効果 100円/kgとしたときに20億円の水揚げがある。

もちろんスケトウダラだけが全ての漁獲量ではないのですが、20億円の水揚げが陸上水産加工産業の付加価値により歩留まりを考えた場合でも製品価格は4倍になる。そうすると80億円。

年間80億円の経済を北海道にもたらしている。

更にこれが全て北海道で消費された時には、例えば外食チェーンの仕入れ価は3割なので3倍になる。

一般消費では小売店の仕入れ価格 は5割なのでその倍になる。

それだけの経済効果を上げる重要資源であることを理解していただきたいということがあります。

欧米の先進地でも事情が違うと話があったと思いますが、例えば、米国の事例では、パイルを打つときの衝撃音で魚が死んでしまったということがありますし、例えばスケトウダラは音で産卵行動を起こす。それでお互いを確認して産卵行動を起こしたりする訳です。

その点において、これからのプロセスの問題について、繰り返しになりますが、決して洋上風 力発電に反対といっているわけではありませんが、共存共栄のためには、是非とも協議会には、 漁業分野の科学的知見を持った専門家に入っていただきたい。既に専門家にコンタクトを取って いただいていると聞いておりますが、是非とも漁業分野の専門家・専門的な知識を持った方に入っていただき、丁寧に進めていただきたいと思っています。 我々漁業者は資源管理に高い興味・関心があって、長い間、漁業分野の科学者と交流を重ねて 何十年に渡って資源管理を行ってきた。その点についてもご理解していただいて、お願いとさせていただきたきたい。よろしくお願いします。

【北海道経済部 ゼロカーボン産業課 横山風力担当課長】

ありがとうございます。小林補佐から今の意見についてコメントはありますか。

【資源エネルギー庁 新エネルギー課 風力政策室 小林室長補佐】

ご意見ありがとうございます。お話いただいた点は、他の地域でも完全に同じかどうかは別と して、漁業に関するご懸念点は色々といただいております。我々も先ほどお話ししたとおり、漁 業との共存・共栄が足りないというわけではないという話もありますので、実際に、この瞬間に 影響がないということを証明できるものではないと思う中で、先ほどお話しいただいた漁業の関係の専門家にも協議会に入っていただいて開催しています。先ほど漁業影響調査について紹介させていただいておりますが、これも国から一方的に「この内容でやります」と言っているわけで はなく、他の県・地域の場合、県の水産試験場等の方々の知見をいただき、専門家に入っていた だいた上で作成しています。 当然、地域の魚種・漁業によって変わる部分もあるので、基本的な考え方やフレーム、こうい うことがありますという点はお話させていただきつつも、どういう形でやるか、そもそも既存で 言われている知見、海外の話を含めてどうなのか、先ほどご紹介いただいた事例もありますし、 これまでの協議会を行った中でも、海外で言われている事例を専門家の方に協議会で説明していただくということもさせていただいております。 我々も、まずプロセスとして漁業の部分に懸念があること自体は理解してまして、それをどう いう形で払拭していくか。払拭という言い方が正しいかは分かりませんが、どういう形で、漁業 への影響について向き合って対応していくのかは、ぜひ一緒に考えて行きたいと思っています。 我々の方から一方的に、こうすれば良いと言えるものではないと理解しておりますし、そこは 議論が必要な内容と思っています。実際に時間がかかると思っています。その点で、漁業への影 響を見た上で地域振興・漁業振興を踏まえて、どういう形であれば進められるのかを一緒に考えて行きたいと考えています。 地域の問題意識をよくお示しいただくことが大事だと思いますし、スケトウダラの話をいただきましたが、もしかすると他の魚種という議論も出てくるかもしれないと思います。区域毎に問 題が変わってくるのであれば、区域毎に内容を変えて対応することも出てくると思います。 色々と申し上げましたが、その点についても丁寧に議論していきたいですし、水産関係の方々 には、我々もこれまで協議会にこれまでもお願いして入っていただいているという経緯もありま すので、そういった方々を入れた形で議論を進めていきたいと思っております。

【北海道経済部 ゼロカーボン推進局 西岡風力担当局長】

ありがとうございます。道庁もまさに今、エネ庁からご指摘いただいたところや機船組合からいただいた懸念を共有しておりますので、しっかり踏まえて対応させていただきたいと思っております。

【北海道機船漁業協同組合連合会 原口常務理事】

ぜひよろしくお願いいたします。皆様に分かっていただけるように、道南地域の産卵地の資源利用者、 例えばスケトウダラは稚内まで及びますので、その点についても丁寧なプロセスで進めていただきたいと思います。

よろしくお願いします。

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