洋上風力発電と漁業 海外と日本の経験

Offshore wind farms and fisheries
”洋上風力発電と民主主義”

洋上風力発電と漁業 日本の経験#29 「洋上風力発電」がヤバい…大損失の裏に“ライバル会社に逃げた”「ある社員」がいた…!

2023-06-15 15:25:35 | 日記
2023年06月15日 現代ビジネス様から転載
 
「洋上風力発電」がヤバい…大損失の裏に“ライバル会社に逃げた”「ある社員」がいた…!
建設途中の発電施設に欠陥が
「洋上風力発電は、アクシデントがあり、当面の間、凍結する。社外にはこの話をしないように」
創業142年の名門ゼネコン、戸田建設が開発を進めている長崎県五島市沖での「洋上風力発電」について、同社の大谷清介社長は4月3日に行われた経営方針説明会で社員に対して、こう伝えたという。  
この大谷社長の発言を裏づけるかのように、同社は5月9日、製作中の風車2基に不具合が発見されたため、'23年3月期の連結決算について約95億円の減損損失を計上すると公表した。
同社社員が内情を明かす。  
「現在までに五島市沖に3基が完成し、当初の目論見では、年内に5基の巨大風車を完成させて、来年1月より全8基による商業運転を開始する予定でした。
ところが今回、五島市の福江港ヤードで製作中だった4号機と5号機の浮体の構造部に重大な欠陥が見つかったため、計画は停止状態に。
いまだに検査が続いているため、半年後の商業運転は、ほぼ不可能な状況にあります」洋上風力発電事業は、「再エネ海域利用法」に基づく国家的なプロジェクトでもある。
トラブルの報告を受けた所管省庁の経済産業省担当者は、このように指摘する。  
「戸田建設は当初の計画通り、商業運転の開始を目指すということでしたが、不具合による事故はあってはならない。
詳細な調査を行う必要があり、運転開始の時期は延期になると見込んでいます。戸田建設は事業計画を見直す必要がある」  
こうした中、社内では経営トップ肝いりの事業をめぐり、大混乱が続いているという。
前出の戸田建設社員が続ける。  
「そもそも現場レベルでは、当初より洋上風力発電の収益性はまったくの未知数という意見が大多数でしたが、経営陣は見切り発車的にスタートさせました。ところが昨年秋、プロジェクトの中心人物だった社員のS氏がろくに引き継ぎも行わずに、ライバルの建設会社に転職しているんです。事業がうまくいっていないのが発覚する前に逃げたという噂も社内で出回っています。S氏が去って以来、後任はたらい回しの状態が続き、現場は機能不全に陥っています」  
同社は、今回の事業を進めるにあたってグリーンボンドを発行し、150億円の資金を投資家から調達。
巨大風車に加えて、風車を海上に運搬・設置するための大型作業船なども建造している。  
「莫大な資金を投じているため、引くに引けない状態ですが、このままでは株主から経営責任を問われかねない。そのため、経営陣は6月29日に行われる株主総会の前に、現場の混乱が明るみに出て総会が紛糾しないか落ち着かない様子。当初、地元住民からは風車から発生する低周波音による人体の影響や騒音、漁業への影響を懸念する声もあったのですが、そうした反対の声が再燃しないかも心配です」(前出・戸田建設社員)  
戸田建設に、「具体的な運転時期」について改めて説明を求めたところ、〈現在のところ2024年1月1日を予定しておりますが、発電開始時期にどれくらいの影響が出るのかは、合同会社や国等の関係機関と協議をしているところです〉(同社広報部)  と回答した。  
すでに洋上に浮かぶ巨大風車が、無駄にならなければいいが……。
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