斬剣次郎の鉄道・バス斬り

 拙者、斬剣次郎である。たった今から、鉄道・バスを斬る

岩手県交通に元都営バスノンステ投入 他

2011年09月21日 23時39分41秒 | バス
 岩手県交通の最近の動きについて、みたままをレポートいたします。国際興業グループの一つとして担ってきていた岩手県交通でも少しずつ変化を見せています。



 今年の6月に震災の復興支援として都営バスより
 エアロスターノンステ
 を無償で譲渡され、そのままの姿で釜石管内にて運用を開始しました。これは都営バスが被災地に対して無情提供を申し出たもので、これを受けて岩手県交通は提供を受ける事になったものです。その第一陣としてエアロスターノンステが投入されたわけです。通常なら、塗色変更などの整備を受けた上で営業運転に投入されますが、今回は特別に都営バス時代の塗色のままで岩手県交通の文字や社紋を付けた上で投入されています。リアには「このバスは、東京都交通局より被災地支援として無償譲渡された車両です。」と記載されています。これにより、釜石に初めてノンステが走り始めた事になります。しかも、岩手県交通の大型ノンステは元西武の日デに続く2台目となります。
 因みに車内は都営バスのままで、運賃表示器や整理券箱が設置されています(これらは流用品)。


 回送バスとして釜石市内を走行しているエアロスターノンステです。行先表示器は前面のみ使用で、側面は岩手県交通固定、リアは幕なしの状態になっています。因みに前面幕は手動式です。
 元都営バスの車両は今後も順次投入される予定です。


 釜石駅付近にある教育センターで待機するバスたちです。国際興業カラーに囲まれた中で都営バスカラーは非常に目立ちます。というか、赤羽駅や王子駅に近いような・・・。
 因みに教育センターは元々釜石市内線のバスが一部経由するだけという停留所でしたが、被災後は釜石管内のほとんどの路線が経由する拠点になっています。


 岩手県交通の中古車では最近になって国際興業へのこだわりを捨てて、さまざまな事業者から中古車を入れるようになっています。写真は花巻管内で活躍している
 元横浜市交通局
 の日デJPです。写真は富士8Eですが、西工も来ています。



 釜石には
 元京急バス
 の車両もいます。上からいすゞキュービック、エアロスターMとなっていますが、いずれもワンロマ車で、ハイバックシートが並んでいます。これは長距離路線への投入を見越して購入したものです。いずれも震災前から釜石にいたものです。
 因みに写真のエアロスターMは岩手県交通にとって初めてとなる三菱ふそうの大型一般路線車となっています。投入当初は注目集めたみたいですが・・・。


 こちらは高速バス用の
 セレガ
 です。どこから来たのかわかりませんが、中古車である事は確かです。このように日野車も購入するようになっています。




 国際興業からの中古車は決して途絶えたわけではありません。写真は2010年に投入された
 キュービック
 です。国際興業では9000番台だったグループにあたります。多くが盛岡に投入されていますが、釜石(岩手200か1555)にも投入されています。


 こちらは2011年に投入された車両ですが、こちらは淡路交通→国際興業と渡り歩いた車両で、国際興業では6500番台でした。こんな車両も岩手県交通に来るようになりました。




 こちらは元国際興業の
 ジャーニー
 です。国際興業では2000番台にあたる車両です。大量にいたジャーニーも廃車の時期を迎え、岩手県交通に多数移籍しています。盛岡地区に入った車両もいますが、多くは郊外へ散らばっています。


 ここから見たままです。
 写真の車両は元国際興業のU代のキュービックですが、行先表示器が
 LED化
 されています。元国際興業の車両で行先表示器がLED化されているのを確認したのはこの1台のみですが、珍しいですね・・・。というか、違和感に感じます。



 これらは盛岡駅~松園BTを結ぶ路線ですが、いずれも平日朝しか走らないものです。上は盛岡駅から大通三丁目を通って松園BTを結ぶ路線で、下は松園BTから盛岡駅まで急行運転する路線です。それだけに盛岡駅~松園BT間は重要な路線という位置付けになっています。


 高校の
 スクールバス
 に入った元都営バスのいすゞLV+富士7Eです。学校がある日のみに運行されるものですが、岩手県交通にいる元都営バスのいすゞLVはほとんどがスクールバス専用になっていますね。被災支援という形で再び増えますが・・・。




 最近になって一関管内において
 系統番号
 が付くようになりました。これで岩手県交通では東北本線沿線ではほぼ系統番号が付くようになったという事になります。一関の場合は数字のみの2桁という形になっています。それにしても、盛岡地区、北上・花巻地区、一関地区で付け方が違うんですね・・・。

 以上です。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (南栗橋車両管理区荒川支所)
2011-09-23 10:47:50
こんにちわ

それは元H-E440でよく乗った車両です

頑張って欲しいものです
Unknown (斬剣次郎)
2011-09-23 23:24:54
 南栗橋車両管理区荒川支所様
 コメントありがとうございます。

 エアロスターノンステはH-E440ですね。しっかりと復興に向けて活躍されているので、これからも頑張ってほしいものですね。
Unknown (ロハ☆クレ)
2011-09-24 15:57:17
こんにちは。

H-E440は岩手県交通で、都営のカラーリングまんまなんですね。これは釜石ですか?S-E434も岩手にいてるんでしょうかね?気になります。

今後も各地から車両が集まってくるんかな?是非頑張って欲しいですね。
ノンステ車の移籍について (黒べえ)
2011-09-25 03:23:55
 西暦1990年代の末期に導入された、最初期のノンステップバスの多くが廃車となって、その一部は地方事業者へと渡っていますね。
 ところでこれらのノンステップ車のうち、三菱ふそうKCーMP系を別とすれば、フルフラットのノンステップ車であるということが大きな特徴です。よって在来の車種の大幅な改造が行われて、方々に手直しが加えられています。
 移籍の傾向として、グループ内の移動は国際興業からの山梨交通車(*1)などを除いて、ほとんどありません。上に述べたことによって、受け入れ先の地方事業者などにおいて燃費や整備の費用が、従来の車両に対するそれを大きく上回ってしまうからと考えられます。
 地方事業者では初期のノンステップ車を地方都市としては客数の多い路線(*2)に投入することが多いようです。
 
 (*1)いすゞLV832L、2台、KCー規制車ではない。
 (*2)岩手県交通の「でんでんむし」(盛岡市街地の循環線)など。
Unknown (斬剣次郎)
2011-09-25 22:04:44
 ロハ☆クレ様
 コメントありがとうございます。

 元H-E440は釜石配置で、釜石~大橋間の路線がメインです。元S-E434は宮城交通に行きました。
 岩手県交通と宮交グループは都営バスから無償譲渡を受けているので、しっかりと頑張ってほしいものです。
Unknown (斬剣次郎)
2011-09-25 22:11:45
 黒べえ様
 コメントありがとうございます。

 地方への譲渡はエアロスターが中心ですね。三菱ふそう以外は特殊な構造が故に燃費、整備性などに難があり、グループ以外の譲渡例が少ないみたいですね。しかし、地方の事業者にいるフルフラットノンステの廃車も少数ながら発生しており、どうなるのか気になるところです。
 「地方事業者では初期のノンステップ車を地方都市としては客数の多い路線(*2)に投入することが多いようです。」とあるのですが、でんでんむしの場合は輸送力増強のために大型ノンステを入れたのであり(でんでんむしはいつも混雑している)、ノンステ自体が乗客の多い路線に投入されているとは思えないんですが・・・(むしろ、基本的に路線の限定は無いと見ています)。

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