昨日、代理母(surrogate mother)への学術会議の結論が出ました。
発端はみなさんも知っていると思います、向井亜紀さんと高田延彦さんとの間に代理母から出産された双子の出生届けからスタートしているといってもいいと思います。いろいろの意見があるのは承知しています。(向井、高田夫妻は多額のお金を使って、アメリカの貧困に苦しむ街の女性に代理母を依頼し、出産してもらった。すなわち貧乏な人の頬を札束でたたいて、お金持ちのわがままで赤ちゃんを手に入れた、という類の批判です。)
しかし、世の中に(あえて不妊とはいいません。この言葉は非常にセンシティブで悩まれている方々に多大なショックと悲しみをあたえるからです。)赤ちゃんができずに悩まれている方々がいるのは事実です。学術会議の結論は、そのカップルから子孫を残す権利を奪い取る結果がでてしまったのでしょうか?(確かに治療方法はいつくかあり、それによって救われるカップルがいるのも確かです)
もし、あらゆる治療を用いても、赤ちゃんを授かることができないカップルが伊良部選択肢は以下の3つと思います。
①代理母を頼む
②養子を取る
③運命として受け入れ、諦める
向井さんの場合は子宮がんにより、子宮の全摘を施術した結果、妊娠の可能性はゼロとなりました。また、向井さんは高田さんのDNAを残すべく、やむなく代理母の方法を選択しました。
一方昨日の報道によると、学術会議は「代理母への健康的影響や、子どもへの将来的な影響が不明確である」ことなどから、基本的に禁止する方針」という結果を出しました。
向井さんの例はさておいて、カップルが赤ちゃんをほしいと思うことはごく自然のことだと思います。それを健康的環境や子供への将来的影響というあいまいな理由で認めないのは、結論が早すぎるような気がします。というのは海外では代理母は合法としている国もあり、健康的影響とは、医学的に責任が持てないという一種の逃げにも聞こえます。また、子供への将来的な影響云々は社会的通念や倫理的概念をベースにしたものと思えるのですが、法的に認められれば、一般化し、なんら特殊なことになりません。したがって、子供への将来的影響も(父母が明確であれば)問題とはならないと思います。
私は、代理母=賛成としているわけでなく、赤ちゃんが持てない、(不妊)治療も有効でない人たちへの門戸をここで閉ざすべきでないということが言いたいのです。
人間の生は、簡単には語れない問題であり、結論が今出せないから、違法である、刑罰までも持ち出すことが非常に不自然だと思います。
医学、文化、倫理等々は時代とともに変わっていくものであり、今まで検討が後手に回っていたつけを、悲しみをもつ人々に押し付けるようなことは不条理であると思います。
余談ですが、高田・向井夫妻の場合は、養子という手もあるので心配は要らないでしょうが、このねじれた関係のほうがよっぽど「子どもへの将来的な影響」が大きいと思います。今現在は非常に矛盾に満ちた結論がでたとしかいいようがありません。
代理母については、司法の結論も出ています、学術会議の結論も一応出ました。(両者とも否定的結論ですけど)さて、政府は何と言うのでしょう。私は政府には暫定でもいいですから、希望ある救済策を是非出していただきたいと思っています。
最後に、私は今の心情と意見を述べさせていただきました。万が一、これらの文中に不適切な表現のあったために、不愉快に感じられる方がいらっしゃいました、それは私の未熟のためであり、深くお詫びいたします。
そうですね、向井さんのお二人のお子さんうまくとだってもらえるといいですね。
それから、身近にはいないんですけど、お子さんを持てないカップルって、日本ではほとんどあきらめ状態で、結果的に夫婦で楽しく過ごそうというmindに変えているようです。でもほんとうはちょっと悲しいんでしょうね。