野村陽子植物細密画工房

標高1000メートルの清里高原に住み
描きたいものを描きたいように描く。
楽しい絵を楽しんで描く。

コトネアスター 一枚は一枚

2021-02-25 00:00:00 | 絵日記
美味しいシイタケのお裾分けを
バラでお世話になっている
真弓さんへ

コンクリートの垣根を
覆い隠すように沢山の赤い実
葉はシックな濃い赤紫色

彼女の話では
『コトネアスター』は
簡単に挿し木で増える
冬でも葉が元気で
隠したいものがあれば便利だよ
ウチはこのコンクリートがヤだから
ちょうどいい感じ


早速頂いて描く


小さい葉と実
小さいからといっても
少しばかりではつまらない

葉は大きくても小さくても
一枚は一枚
おまけに照りもある

数えてみると
葉っぱ37枚に
赤い実は64個
この小さい画面に101ケの描く対象物

ブログ頑張っているねー
と言われて貰ってきた手前
ここで断念するわけにはいかない

1日10ケ仕上げれば10日
1日20ケなら5日
一つひとつ丁寧にと
呪文を唱えるように
自分に言い聞かせながら
仕上げたが

成果の見えない絵に
なってしまったようで悔しい
反省しきり
今後の課題がまたできた

















ハシリドコロ 猛毒植物

2021-02-20 00:00:00 | 絵日記
庭のバラを移動しようと
新しい場所に穴を掘ると
ゴツゴツした根っこに
濃い紫色の芽が出ている

そういえばここには
毎年ハシリドコロが・・・

以前『薬草』をテーマに
一株採取し
描き終わった株を
庭に植えておいた
増えた株は
もっと日陰に引っ越そう


ハシリドコロは
葉や茎や根のすべてに毒があり
誤食して
幻覚などの症状で
走り回るところから
名前がついた

毒性は強く
死亡することもあるという

春先
蕗の薹に間違えるらしい

皆さんもご注意下さい!


地面の下では
春の準備が着々と進んでいる





シイタケ 菌床椎茸と原木椎茸

2021-02-15 00:00:00 | 絵日記
しいたけには
菌床椎茸(きんしょうしいたけ)
原木椎茸(げんぼくしいたけ)
あるのを知っていますか?


菌床椎茸は
広葉樹(ブナ・コナラ・クリ・ミズナラ
   ・サクラなど)を
粉々にした『おが屑』に
殺菌処理後
栄養剤とシイタケ菌を植え付け
水分・温度管理をして培養した
菌床(英語でmusroom bed)を作り
この菌床の中で
育て作られたシイタケのこと

原木椎茸は
コナラなどの『原木』に
直接しいたけ菌を植え付け
自然発生させた椎茸のこと


収穫するまでには
菌床は6ヶ月
原木では1~2年かかる

菌床栽培・原木栽培ともに
日本で確立された栽培方法

原木栽培は時間と手間がかかるため
海外には少なく国産ものが多い

菌床栽培は即戦力になるため
海外でも急速に広がり
中国や台湾では
菌床栽培が主流となっている


菌床シイタケは
香りはあまり強くない
食感は非常にいいので
炒め物や天ぷらがあう
油と相性もいい

原木椎茸は
干し椎茸にすると
香りの高い良い出汁がでる
煮物などの出汁料理に向く


今回描いた椎茸は
全国サンマッシュ生産協議会主催の
シイタケの品評会に出品されたもの

サンマッシュとは
シイタケのマスコットのこと

品評会に出品されたものは
見た目はもちろん食感もバッチリ

オリーブ油とニンニクで
炒め煮した『椎茸のアヒージョ』
オリーブ油をパンにたっぷり付けて
いただきました

こういう椎茸を食べると
シイタケの概念が変る
大袈裟に聞こえますがホントウ

こう言う本物のシイタケが
市場に出回ることを願っている
ニッポン頑張れ

ご馳走さまでした






ヤマユリの種 歌人若山牧水のこと

2021-02-10 00:00:00 | 絵日記
若山牧水に出会ったのは
愛媛県岩城島に住んでいた時

岩城郷土館に置いてある本棚に
牧水の主催・発行していた冊子
創作』
表紙の絵は中川一政
ページをめくると最初に
『歌話斷片』と題した随筆があった

今回は
昭和八年六月號に掲載されたもの



『自己を知れ』

輝け
ひややかに輝くと、
火のごとく輝くと、
そはその人の本然に據る。

とにかくに輝け。
歌は輝くこころよりのみ生る。

寂は輝きの極り沈みたるものである。
輝くことなくして、
先ず寂をねがふ、
愚及び難し。

自己を知れ、
否、修養書のいはゆる
「自己を知れ」ではない、
根本的に自分の生きてゐることを
痛感せよといふのだ。
やがて其處に生命のなやみは起る。

詩歌ーすべての創作は
その惱みから生まるゝ。
云い得べくんば、
純眞無垢のこゝろの輝きは
其處から發する。

自己を知らうとする努力に、
読書、
思索、
而して創作がある。



【注】
臨場感を感じていただきたいので
旧漢字
旧かな使い
原文のまま載せました

牧水は歌人
生涯に詠んだ短歌は八千とも

歌に対する考え方は
随筆で残しています
すべての創作活動に於ける
基本かと感じました




ヤブツバキ イノシシと遭遇

2021-02-05 00:00:00 | ボタニカルアート
寒さに体が慣れて来たとは言え
2月に入り
立春を過ぎると
春を感じたくなる

山梨県は小さいながら
寒冷地から
温暖な気候まで体感できる

身延から南部へ抜ける
富士川沿いへ出かけた

ポツポツ咲いている椿を見ながら
お弁当をパクついていると

突然

「危ない!」

と夫の声

指差す方を見ると
猪がこちらに向かって走って来る

どうしたらいいか
オロオロしていると

道路の壁が途切れたところから
急斜面を一気に
駆け上って山の中へ

ホッとするのも束の間

その後から
猟犬らしき犬が
同じように追いかけて行き
一件落着

猟犬に追いかけられて
逃げて来たらしい

椿の花を見ると
思い出す
イノシシとお弁当

この季節
春を感じに
椿を見に行きたいけど

イノシシは怖いなぁ