・・人は毎日3㎏も食べるんです
おじいちゃん「都会と田舎の違いは何かな?」
まあちゃん「えっ、それは・・いろいろ」
おじいちゃん「『あなた作る人、私食べる人』というCMがあったね」
まあちゃん「あったあった」
おじいちゃん「食料じゃ。農民は作る人。都会人は(食料を)作らなくて済む人じゃ」
まあちゃん「都会は食べる人?急に訊かれても」
おじいちゃん「すこし難問だったね。まず食い物がなければ都市は存在できないからね」
まあちゃん「そういえばそうね」
おじいちゃん「大昔ではね、食料を一人分獲得するのもたいへんだった。人々は衣食住のために集落で団結して衣食住のために働いていた」
まあちゃん「毎日の食事が特に大変だったのね」
おじいちゃん「時代が下って一人で5人分、10人分と食料を作れるようになった。これは農業を知ったからだ。これで生活の安定と余裕を生まれた。ついに食料を作らないでも別の仕事をできる人たちを生み、その人たちが集まり住むのが都市なんじゃ」
まあちゃん「食料を送ってもらえるからですね」
おじいちゃん「都市は二次、三次産業で便利なモノが手に入る場所だが、食料は別。農村が都市を支え続けなければどうにもならない」
まあちゃん「それは今でもそうね。そうかあ。私、農村や農業のことを何も知らなかった」
おじいちゃん「都会人だからね。でも少しは知っておこうね」
大介(15歳)「ボク食べる人、“食っちゃ寝、食っちゃ寝”の快適な毎日が楽しい」
おじいちゃん「それは赤ちゃんだけだよ。ところでまあちゃん、人は毎日何キロ食べている?」
まあちゃん「重さですか? 3キロぐらいですか・・」
おじいちゃん「300ℊのさつまいもに置き換えると?」
まあちゃん「年に3650本、重さでは1㌧強ね」
おじいちゃん「東京は1400万人いるが」
まあちゃん「毎日42万㌧、年1500万㌧か。日本の農村はすごい力を持っているのね」
おじいちゃん「農業が文明の土台だということがわかるね?農村が壊れれば都市も壊れるんだ」
まあちゃん「実感できないわ、でもわかる」
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