たまたま Youtube で「幽婚」という作品を見た。
主演:役所広司、寺島しのぶ、脚本:市川森一、監督:山本恵三、製作:中部日本放送、1998年
いやぁ、久しぶりにええ作品を見ましたわ。
四国の山里に残る「しきたり」を題材にした叙情的な物語で、音楽もええですなぁ。
(注①)「幽婚」や「冥婚」の意味は自分で調べてくださいな。
(注②)この映像は Youtube にアップされているので、「幽婚」で検索を。
しかし、細かい点やけど、幾つかひっかかった点がありましたわ。
■四国の山里に残る「幽婚」のしきたりというが、このしきたりは、今もって又は近年まで残っておったんやろか? ワタシは寡聞にして聞いたことがないけど。。。 単にドラマの材料として設定しただけなんですかなぁ? 恐らくそうでありましょう。
■舞台は「高松の郊外にある郷里」というが、撮影地は徳島県の祖谷山村(いややまそん、現 三好市)で、「高松の郊外」というには違和感を覚えまする。
■ドラマの終盤に出てくる歌舞伎「日高川」は、女の怨念を表現しておるんですかなぁ? それとも、男女が因縁のあるままに輪廻転生することを象徴させておるんですかなぁ?
ま、ドラマやし、細かいことはさておき、物語りに加え、ワタシが惹かれた理由のもう一つは撮影地ですわ。
多分、祖谷の「かずら橋」が幽界との境界として最適と考え、選んだんのでありましょう。
ワタシはこの祖谷地区に行ったことはないけど、ここは一般に秘境と呼ばれ、平家の落人伝説で有名で、しかし、ワタシなんぞは「バスや車で行け、自転車で走れる集落なんぞ秘境とは言えん」と思うとります。
かって、四国にはもっと秘境の、知られざる「平家落人集落」が幾つもあったんですわ。そやけど、それらを売り物に地域おこしを考えても、そもそも観光客を運ぶ手段がないんで、今では殆どが廃村になってしもうとります。
幸い、祖谷地区では観光客の誘致ができたんやろけど、このドラマに写っておる風景は、ワタシが知るところと雰囲気がよう似ておるんですわ。
ワタシが子供の頃、夏休みや冬休みに出向いて過ごしておったところは、四国のとある祖母の家でしてな。
具体的な地名は書かんけど、渓流に沿ってバスで長時間揺られた後、細い山道を徒歩で一時間以上歩いたところなんやけど、途中には沢や滝がありましたなぁ。
隣の家に同じ年頃の子供がおって、時折は一緒に遊んだもんですわ。隣の家というても家はそこだけで、歩いて20分ほどかかるんやけどね。
電気は通じておったものの、ガスや上下水道はなく、郵便もバス道以降は歩いて配達する他ないところで、最低限の買い物は、バス停付近に店があって、ここは数軒の集落になっておりましたわ。
これらも、今では全て無人で、もうバスも走っておりまへん。無人の神社や寺だけが残っておるらしいけど。。。
この「幽婚」で子供の頃を想起させられたんやけど、今は昔でござりますなぁ。
ん十年前に途中まで行ったんやけど、どうなっておりますかなぁ? 祖母の家はとっくに朽ちておることでありましょう。
この姿は数百年後の日本を先取りしておるのかも知れませぬ。
年月の経過はニンゲンの痕跡を消し、洗い流してしまうんですなぁ。。。
主演:役所広司、寺島しのぶ、脚本:市川森一、監督:山本恵三、製作:中部日本放送、1998年
いやぁ、久しぶりにええ作品を見ましたわ。
四国の山里に残る「しきたり」を題材にした叙情的な物語で、音楽もええですなぁ。
(注①)「幽婚」や「冥婚」の意味は自分で調べてくださいな。
(注②)この映像は Youtube にアップされているので、「幽婚」で検索を。
しかし、細かい点やけど、幾つかひっかかった点がありましたわ。
■四国の山里に残る「幽婚」のしきたりというが、このしきたりは、今もって又は近年まで残っておったんやろか? ワタシは寡聞にして聞いたことがないけど。。。 単にドラマの材料として設定しただけなんですかなぁ? 恐らくそうでありましょう。
■舞台は「高松の郊外にある郷里」というが、撮影地は徳島県の祖谷山村(いややまそん、現 三好市)で、「高松の郊外」というには違和感を覚えまする。
■ドラマの終盤に出てくる歌舞伎「日高川」は、女の怨念を表現しておるんですかなぁ? それとも、男女が因縁のあるままに輪廻転生することを象徴させておるんですかなぁ?
ま、ドラマやし、細かいことはさておき、物語りに加え、ワタシが惹かれた理由のもう一つは撮影地ですわ。
多分、祖谷の「かずら橋」が幽界との境界として最適と考え、選んだんのでありましょう。
ワタシはこの祖谷地区に行ったことはないけど、ここは一般に秘境と呼ばれ、平家の落人伝説で有名で、しかし、ワタシなんぞは「バスや車で行け、自転車で走れる集落なんぞ秘境とは言えん」と思うとります。
かって、四国にはもっと秘境の、知られざる「平家落人集落」が幾つもあったんですわ。そやけど、それらを売り物に地域おこしを考えても、そもそも観光客を運ぶ手段がないんで、今では殆どが廃村になってしもうとります。
幸い、祖谷地区では観光客の誘致ができたんやろけど、このドラマに写っておる風景は、ワタシが知るところと雰囲気がよう似ておるんですわ。
ワタシが子供の頃、夏休みや冬休みに出向いて過ごしておったところは、四国のとある祖母の家でしてな。
具体的な地名は書かんけど、渓流に沿ってバスで長時間揺られた後、細い山道を徒歩で一時間以上歩いたところなんやけど、途中には沢や滝がありましたなぁ。
隣の家に同じ年頃の子供がおって、時折は一緒に遊んだもんですわ。隣の家というても家はそこだけで、歩いて20分ほどかかるんやけどね。
電気は通じておったものの、ガスや上下水道はなく、郵便もバス道以降は歩いて配達する他ないところで、最低限の買い物は、バス停付近に店があって、ここは数軒の集落になっておりましたわ。
これらも、今では全て無人で、もうバスも走っておりまへん。無人の神社や寺だけが残っておるらしいけど。。。
この「幽婚」で子供の頃を想起させられたんやけど、今は昔でござりますなぁ。
ん十年前に途中まで行ったんやけど、どうなっておりますかなぁ? 祖母の家はとっくに朽ちておることでありましょう。
この姿は数百年後の日本を先取りしておるのかも知れませぬ。
年月の経過はニンゲンの痕跡を消し、洗い流してしまうんですなぁ。。。
