《鎌倉八百ヶ谷戸》Web写真集(PCの大画面で見てほしい)
衣張山頂上の石切り場跡を紹介した。
この石切り場跡のすぐ隣にも崩落した石切り場跡がある。
犬懸ヶ谷と大町を境とする尾根筋側にもある。
ハイランドへの尾根筋に降りた辺りにもある。
いずれも山の斜面を垂直に削ぎ取っているので、衣張山は、言わば柱状になってしまった。
柱状については誇張とも言えない。
かつて防備のための施設であると考えられていたお猿畠の大切岸は、鎌倉石を切り出した場が発見されたことから、今は石切り場跡である可能性が高いと説明されている。
だが、衣張山からハイランドに連なる尾根筋を歩くと、細い尾根道の左右が切り削がれていることに気付くだろう。
切岸に違いないのだが、切岸に伴って石切り場もある。
即ち、防備の切岸も、石切り場も、どちらも遺構として正解なんだ。
現実に、切岸の下へも、石切り場跡へも容易に降りられない。
守りのための城壁として機能しているのだ。