鎌倉八百ヶ谷戸

鎌倉の街はそのものが環境遺跡

善財 一 写真集

衣張山の石切り場跡④

2022-03-22 08:21:32 | 環境遺跡 鎌倉の谷戸

《鎌倉八百ヶ谷戸》Web写真集(PCの大画面で見てほしい)

 

衣張山頂上の石切り場跡を紹介した。
この石切り場跡のすぐ隣にも崩落した石切り場跡がある。
犬懸ヶ谷と大町を境とする尾根筋側にもある。
ハイランドへの尾根筋に降りた辺りにもある。
いずれも山の斜面を垂直に削ぎ取っているので、衣張山は、言わば柱状になってしまった。
柱状については誇張とも言えない。

かつて防備のための施設であると考えられていたお猿畠の大切岸は、鎌倉石を切り出した場が発見されたことから、今は石切り場跡である可能性が高いと説明されている。

だが、衣張山からハイランドに連なる尾根筋を歩くと、細い尾根道の左右が切り削がれていることに気付くだろう。
切岸に違いないのだが、切岸に伴って石切り場もある。
即ち、防備の切岸も、石切り場も、どちらも遺構として正解なんだ。

現実に、切岸の下へも、石切り場跡へも容易に降りられない。
守りのための城壁として機能しているのだ。


山崎 星岡窯跡奥の谷戸

2022-03-21 10:09:36 | 環境遺跡 鎌倉の谷戸

《鎌倉八百ヶ谷戸》Web写真集(PCの大画面で見てほしい)

 

山崎小学校のすぐ近くに魯山人の星岡窯跡がある。

星岡窯跡奥の谷戸は、かつて小学校が管理していたことがあった。

畑や水田、竹林の活用など、授業の一部として利用していたのだろう。

〇年〇組などと書かれた立札が乱立していた。

現在は見た通りの空地だが、自然の状態に戻っているわけではない。

管理者がいるのだろう、籔化せず綺麗な状態が保たれている。

有難いことだ。

『山崎・台峯緑地 北管理事務所』の横から山に向かって踏み分け道が続いている。

尾根を越えれば鎌倉中央公園。

尾根筋はハイキングコースであり、葛原岡神社の方へ抜けることができる。


衣張山 石切り場跡③

2022-03-19 09:48:19 | 環境遺跡 鎌倉の谷戸

《鎌倉八百ヶ谷戸》Web写真集(PCの大画面で見てほしい)

陽が高くなるに連れて堀り場内の奥まで陽が入るようになる。

斜光線が壁面に遺されている掘削痕を浮かび上がらせる。

この無数の筋が石切り場に特有のもの。

雨水の影響があれば表面の痕跡は風化してなくなってゆくが、意外にも外面に遺されている場合がある。


衣張山 鎌倉石の石切り場跡②

2022-03-17 16:36:57 | 環境遺跡 鎌倉の谷戸

 

《鎌倉八百ヶ谷戸》Web写真集(PCの大画面で見てほしい)

衣張山頂上付近にある石切り場跡は、堅牢な状態で遺されている。

入口は狭いが中はけっこう広い。

日の出の頃。

この時期は日の出の太陽が正面から射し込んでくる。

さて、切り出した鎌倉石を、この高い山の上からどのように降ろしたのだろう。

目の前の急斜面を降れば宅間ヶ谷、報国寺の奥だ。

降ろすには急すぎる。


お猿畠の紅梅

2022-03-15 21:05:56 | 花のある鎌倉の谷戸

《鎌倉八百ヶ谷戸》Web写真集(PCの大画面で見てほしい)

 

大切岸の前から、今もわずかな斜面で耕作しているお猿畠の様子を見下ろす。

実はこの風景、細竹が邪魔をして、下が見えない。

三脚を目いっぱい伸ばして、上の方からノーファインダーで撮った。

紅梅もそろそろ終わりかな。