《鎌倉八百ヶ谷戸》Web写真集(PCの大画面で見てほしい)
乾燥している冬季においてのみ観察されるのが、写真のような物質。
綿埃のように見える。
わずかの湿気によって地中から浸みだして結晶したマグネシウムの硫酸塩鉱物エプソマイトだ。
よく見ると細い針状で、長さは数ミリほど。磨り潰すと脆く粉末になりやすい。
雨が降ると消滅してしまう、乾燥した冬場にしか観察できない水溶性の鉱物である。
初めてこれを見たのは40年も前のことで、鎌倉のヤグラの壁面だけでなく、ヤグラの中に彫り表された石仏の表面にもヒゲ状にできていて、それが地層に沿って生じていたものだから、興味深く感じた記憶がある。
とても地味な自然現象のひとつである。
そして、最近降った雨のため、現在は観察されない。
次の冬まで。
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