にゅうがわ、と読む。
古くは丹生川と書いたらしい。
今は高山市の旧丹生川村と同じで、親しみが湧く。
駅前に林芙美子の石碑がある。
娘から父へ。22歳の芙美子から実父に宛てた手紙の一文だという。
気丈で、女一人で生計を立て、文学を志す芙美子が、離れ離れになった遠い父を想う手紙である。石碑の文面を前後含めて記す。
人間と云ふもののあまりたよりにならい世に、私は私自身を資本に勝負をしなければならないのです。
体だけは元気です。御安心下さいませ。
「何もかも忘れ、この不幸な私自身を。父上は愛して下さるでせう」
御自愛を祈ります。
芙美子
父上様