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桐蔭中・高の魅力と現実 その1

2019年11月27日 | 中高一貫校対策

最近YANO塾に私学や桐蔭・向陽中の生徒さんが増えてきました。
英語だけを指導する生徒もいますし、英数国の3教科指導の生徒もいますし、
高校生は英語と数学の指導が中心です。

私学や公立に関わらず、ただただ学校の授業を聞いていれば、

成績が上昇する生徒は一握りの生徒です。

 

みなさん、塾探しは苦労されているようです。

教室長や塾長の教育に対する考え方を

よく聞くことが、失敗のない塾選びの

スタートになると思います。

 

さて、今日は桐蔭中・高について

お話しします。

桐蔭中の倍率は’18年が2.6倍で、

’19年が3.6倍です。

倍率の上下はあるものの総じて中高一貫校の

受験が加熱しているというわけではありません。

 

受験はあくまでも自分との戦いです。

自分に勝つ人が合格できると私は信じています。

合格させるために膨大な量の過去問や問題集を

解かせる塾があるそうですが、

そういうやり方は失敗が多いです。

やり過ぎの勉強は

受験生の心を疲弊させるばかりです。

 

合否を決めるのは、どれくらいの時間

受験勉強をしたかの量的問題ではないのです。

受験勉強に成功できるかどうか、

それは質を伴った勉強をしているかどうかです。

 

あるとき、開智の進路の先生と一度話したことがあるのですが、

受験してくる生徒の中で、勉強に疲れ切っている

生徒を合格させてしまうと、入学後伸ばすのが大変。

だから、入試において

伸びしろのある生徒かどうかの見極めが

難しいと言っていました。

 

勉強に対する興味や好奇心がもっとも

学力を伸ばすエンジンになるのです。

小学生の間にすでにそれを失ってしまうと、

それ以降は勉強にアパシー(無関心・無感動)に

なってしまいます。

こうなると、もう取り返しがつかないのです。

 

 

勉強をする上で、いちばん大切なことは

 

① 単元の内容に興味を持つ

② 単元の基礎を充実させる

③ 基礎から応用に進む

④ 学習の課題を見つける

⑤ 課題を解決するまでやり抜く

 

どんな科目においても、あるいは

スポーツや音楽の習得においても

上記のような最小単位のスモールステップを

コツコツとこなしていくことです。

それが勉強の醍醐味であり、

勉強の王道でもあります。

 

良い指導者がいると、③から⑤にかけて

躓いたときにその人にあったフォローを

してくれます。またスモールステップが

終わったときに「よく頑張ったね」と褒められると、

次のステップに進む元気が湧いてきます。

私の塾では塾長の私がその役目を引き受けています。

 

伸びる生徒は、①の段階において

すでに単元について、興味をもっていて

疑問を投げかけてきます。

先日も、桐蔭高校1年の女子が

私に質問をしました。

「正弦定理ってどんな意味があるんですか。」

 正弦定理っていうのは、

高校一年生で習う三角比の公式の一つです。

 下の分数の式の値が常に2Rという等式です。

ところが、桐蔭の数学の先生はこういう公式の意味や

使い方をあまり説明しないのだそうです。

 

 

「先生、この正弦定理って何を表しているんですか。」って

聞かれると、答えないわけにはいきません。

「実はね、この等式の意味はね、円に内接している三角形の

対角と対辺の比を表しているんだよ。円周角はもちろん知っているよね。

円周角の大きさは何と連動している?」

そうすると、生徒はにこにこして、「弧の円周の長さです。」

「その通り、ご名答!」私もニコニコして答えます。

そして、ちょっと数式を変形させてやります。

「正弦定理の一部を切り出して等式をつくるよね。

これを変形すると、なんと角度を

三角形の辺と半径の式に表すことができるんだ。」

このことを使うと、更に役に立つ公式が

作れるんだよ。」

「ふーん。」

式の変形はこんなかんじです。 

 生徒はなるほどという顔をしています。

公式を公式として覚えるのも大事ですが、

公式の意味しているものを掘り下げることは

とても意味深いというか、数学を好きになる

きっかけになると思います。

高校の数学の授業というのは、私の時もそうでしたが、

数学の先生はものすごい勢いで授業を進めるのですが

数学の面白さや、醍醐味を表現出来る先生が

少ないです。カリキュラムをこなすのが精一杯で、

時間がないというのもあるのでしょうが・・・。

 

上記の正弦定理の公式については、

またホームページに数学ページを作って

みなさんの役立つものとして今後アップするつもりです。

 

桐蔭中から高校に進むと、高校から入ってきた

一般生との混合クラスになります。

実際のところ、高校の授業はかなりペースが速く

ついていくだけでも大変だそうです。

とくに文系の人は理数の科目に時間を取られるので、

クラブに参加している人は、効率よく勉強しないと

すぐに後れを取ってしまいます。

その辺が桐蔭の高校生のジレンマだと思います。

だから、桐蔭中の生徒は、中学の3年間に余裕を持って

学力を高めておくことで、

高校の学習にうまく適応できると思います。

 

次回は桐蔭中について書きます。 

 

 

 

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