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高野山高校の講演会と説明会に行きました

2017年09月27日 | 教育雑感

高野山高校の説明会に行きました。


高野山高校は毎回、講演会が最初にあって、


その後に、学校の説明をするという形式です。


今回の講演会には作家の家田荘子さんが


1時間ばかりお話をされました。 


家田荘子氏は、高野山大学院で、資格を取り、

現在は、仏教の布教師として奥の院で法話などを

行っているそうです。

 

元々は「極道の妻たち」の原作者として有名な作家ですが、

作家として、134作品も上梓。

作家として大変有名な方です。

 

お話は自身の生い立ちから始められました。

小学校の頃は、親からスパルタ教育され、

今で言う親からのDV・暴力が当たり前。

小学校でもいじめに合い、人間不信だった

ということを話されました。

 

また、ご自身の経験だけでなく、

実際にいじめを受けたことを

親に言えずに、自傷行為に及んでいた少年の話や、

少年院に送致された万引きから窃盗に至る、

軽犯罪を犯した少女の実話を

話されました。

 

ただ、一つ強調されていたことは、

奈落の底に落ちてしまった子供たちが

なにも特別な子供ではないということです。

ひとつのいじめ、ひとつの出来心が

引き金になって、奈落の入り口に立って

滑りこんでいくのです。

 

一つ一つの実話は20分位掛かりましたので、

ここでは、割愛しますが、一つ一つの話は

壮絶な内容です。

 

ただ、そういうふうに人生を歪めてしまう子供たちに

共通することは、親になかなか

自分のつらい状況の真実を言えない。

また、親の愛情を受けたいのに受けられない。

また、親も子供の変化に気が付かない。

もしくは、見て見ぬふりをしてしまう。

そういう子供たちが、

犯罪に走ってしまうということです。

 

あいも変わらず、学校ではいじめが続いています。

また、いじめが発覚しても、学校側は子供を守ってくれません。

大人の都合で、教師たちやその管理職も自分を守ることに

汲々としています。

 

今の世の中、大人も子供もストレスに晒されているので、

自分のことで必死なのでしょう。

もちろん、このいじめという状況は

なにも日本の特殊事情から発生している事件でなく、

世界中に蔓延している事象です。

ネットで「世界、いじめ」と検索するだけで、

実例がたくさん出てきます。

 

こういう事象が、地元の学校だから起こるのかというと、

そうではありません。私学などでも表には出てきませんが、

陰湿ないじめが横行しています。

 

塾生の智辯の生徒さんが、

学校では影に隠れていじめが横行している

という実態を教えてくれたことがあります。

勉強ばかりのストレスフルな生活をしていると、

そういうことでもしないと、

日頃の鬱憤を発散できないのでしょう。

 

実際、家田荘子氏も、小学校時代、彼女をいじめていた生徒は、

学業優秀で、先生がいる前では振る舞いも優等生、ところが、

先生がいなくなると、恐ろしいほどに豹変して

彼女に屈辱的な言葉を浴びせていたそうです。

 

そういうつらい経験をしていたからこそ、弱者に寄り添う

取材という方法で、作家として、

作品に昇華できたのではないでしょうか。

 

もちろん、問題を抱えている人に寄り添うことは

並大抵なことではありません。人に寄り添うということは

自分自身の心も同じように苦しみを味わうことになるでしょうし、

またそれ以上にストレスを抱えることになるかもしれません。

 

平々凡々と生きている私達一般人にとって

世の中にはそういう弱者の立場に立たされた人たちがいて、

苦しんでいるという現実を知ることは、

悪いことではありません。

 

人間はきれいなものばかり見ているだけでは成長しません。

ものを見る目を養うとは、コインに裏と表があるように

物事には常に両面があって、その両面について

思慮深く思いを馳せる力を育てることが必要です。

それがあって、はじめて人生の機微がわかるというものです。

 

今回のお話で得たことでみなさんにお役に立つことは、

それは親として、しっかりと子供に向き合う時間をつくること。

もちろん、一緒に遊んだり、旅行に行ったり、家族イベントも

とても大切だと思います。

思い出づくりという意味では、そういうイベントも大切です。

でも、ときどき、親子間で本音を言い合える時間を作るということも

大切です。

 

子供から出てくるちょっとした会話の端々から気になることが

あれば、そこで、しっかりと話しをすることです。

受験についても、親の希望を押し通すばかりでなく、

子供の気持ちをしっかり聞いてやって、

納得することであれば、

できるだけ子供のやりたいことが、

実現できるように

応援することが、

親の役目だと思います。

 

高野山高校の独自な校風は、

何もない山奥の中の学校であることと

寮生活から出てくると思います。

興味のある方は、ネットで検索してみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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