一昨日の土曜日に「小沢一郎議員を支援する会」世話人会議で9月3日(金)開催予定のシンポジューム「これからの政局を考える・小沢一郎議員をめぐる政官メディァの動き」の打ち合わせがあり参加してきました。
当初シンポジュームの発言予定者は平野貞夫元参議院議員、評論家小沢遼子さ
ん、鈴木宗男衆議院議員の三名でしたが、鈴木議員が海外出張で出演不可となりましたので代わりに「支援する会」伊東代表が出演することになりました。
平野先生の著作やブログは拝見しておりましたが直接打ち合わせでお会いするのは今回が初めてでした。
謙虚で偉ぶるところがなく当事者として知り得た具体的な事実を正確に話されますので強い説得力をお持ちの方でした。
小沢一郎前幹事長が平野先生を一番信頼されている理由がわかるような気がしました。
平野先生が立ち上げました「日本一新の会」はメールで情報発信をしており情勢が緊迫してきていますので本日「臨時増刊号」として大変興味深い記事を配信されました。
当時の旧民主党の党内事情がよくわかります。
代表の菅直人氏は鳩山氏グループが小沢自由党との早急な合併を模索していたのを察知してそれまでの態度を急に改めて唐突に合併協議を申し込んできたとのことです。
権力維持のためなら何でもする「バルカン政治家」の本領が既に発揮されていたわけです。
記事をお読みいただき情報拡散をよろしくお願いいたします。
_________________________
◎「日本一新運動」の原点―11
日本一新の会・代表 平野 貞夫
坂本龍馬が北辰一刀流の思想である「妙見信仰」を学び、会得
したなかに、「四観三元論」がある。ものごとの本質を見極めて、
判断・行動するというものだ。これを応用し、国難の渦中にあり
ながら、無責任にも迷走中の「民主党の本質」を論じてみたい。
「四観」とは、ものごとを、
1、「高観」高いところから観る、
2、「離観」離れたところから観る、
3、「影観」隠れたところから観る、
4、「光観」見えやすいところから観る、
により、客観的に観察・認識して本質を掴めという教えである。
「三元」とは、例えば「黒と白」とは絶対的対立ではなく、黒
に光を強く当てると灰色となり、白に近づく。「黒と白」をコン
トロールしているのは「光」であり、これをして「律」とか「中
庸」という。
人間社会の諸問題は、「律」が何であるかを探しあてることに
ある、といっても過言ではない。「律」とは、古代中国では「一
筋の道」を意味し、和訓では「のり、さだめ、おきて」を意味す
る。さらに、説文解字には「均しく布くなり」とあり、特別の意
味を持つ漢字であることも付記しておこう。
(民主党と自由党合併の真相と苦難の道)
現在の民主党混迷の原因は、民・由合併時の原点にあることか
ら、まずはそこを検証しておきたい。
平成14年11月、当時の鳩山代表が提唱した合併の提案には、
「国家と国民のため」という崇高な思想があった。自由党の小沢
党首は、その心意気に感じ、無条件で了承したが、肝心の民主党
内がまとまらず失敗し、鳩山代表辞任の引き金となった。
その後、菅代表となって合併協議を引き継いだが、議論は進化
せず、平成15年5月に協議の打ち切りとなった。菅代表には、
鳩山氏が有していた「思想」の欠落があったからである。
一方の自由党は、6月に入ってから民主党との合併は行わない
と決し、秋にも予定されている総選挙と、翌年の参議院選挙を自
由党独自で戦うべく、候補者擁立などの準備に入った。ところが
同年七月中旬、菅代表が唐突にも自由党との合併話を蒸し返して
きたのだが、これには民主党内の複雑な内部抗争があり、今日の
問題の原点はここにある。
当時、鳩山グループに所属していた合併派の友人から相談を受
けたが、菅執行部と鳩山グループとの間に、党のあり方について
深刻な意見の対立があったという。合併に消極的な菅執行部を鳩
山グループが激しく突き上げ、九月には民主党を離党して、自由
党と合流したいとの動きが始まったというのだ。これからは私の
推測だが、菅代表はこの鳩山グループの動きを察し、機先を制し
て唐突に小沢自由党に合併協議を申し込んだのではないか。菅代
表と小沢党首の極秘会談は続き、7月二十三日深夜、民主党の条
件を丸呑みして協議は成立した。
私は、菅代表が党内権力を維持することだけを目的とした合併
話であることを知っていたから、この話には反対だった。しかし、
小沢党首は「このまま自公政権が続くと国民生活は崩壊する。日
本に与えられた時間はもう少ないのだ」と語り、「必ず民主党で
政権交代をしてみせる」と宣言し、自由党内をまとめた。
民・由合併の時点で、鳩山と小沢の間では「自公政権を崩壊さ
せ、国民生活を守る政権を創る」という基本戦略を共有していた。
しかし、当時から、民主党内には小泉政治に同調するネオ・コン
派が暗躍しており、菅体制は党内派閥のバランスをとる「弥次郎
兵衛」が実情であった。
その後、年金問題や郵政民営化などで党内外は紛糾する。前原
代表の就任で「小沢一郎の出番はない」といわれるようになった
時、件の「偽メール事件」が勃発した。
急遽、小沢代表の登板と指導により、民主党は変貌し、小沢―
鳩山―菅のトロイカ体制が組まれ、平成19年、「逆転の夏」と
命名した参議院選挙を勝利し、政権交代への道筋を明らかにした。
先を急ぐことから、この間の経緯は端折るが、小沢代表の「政
治とカネ」の問題はこの歴史の中から出てきたものである。
検察は、この約一年間、10億円を超える費用と多大な人員を駆
使した西松事件の捜査も小沢本人を起訴するには至らなかった。
要するに、事件的要素はなかったのである。
問題となっている検察審査会への告発も、受理することが疑問
視される人からのものであるといわれているし、小沢一郎を政界
から排除することで既得権を維持しようとするのは、旧体制官僚
や巨大メディアだけではないことは、民主党政権の閣僚たちが、
小沢一郎の代表選出馬を阻止すべく、珍言暴言を繰り出している
ことからも明かであろう。
(民主党の党是に反する菅首相の言動!)
6月4日に菅直人氏が代表に就任した民主党は、はたして議会
主義政党であるのか否か、疑問を持つのは私一人ではないと思う。
昨夏、政権交代が実現できたのは、「官僚支配政治の改革」、
「国民の生活が第一」の政治を行うことを国民に約束したからで
ある。菅首相はそれらの約束を反故にして、小泉政治の再現を連
想させる弱肉強食の、ネオ・コン官僚政治を復活させた。さらに
は「消費税10%増税を平成12年度中にも実施」と暴論を提起し、
参議院選で惨敗した。これらは先の政権交代で約束した党の基本
方針に明らかに違反している。
政党運営の基本に照らせば、明らかな党規違反であり、菅代表・
枝野幹事長・玄葉政調会長は党紀委員会に提訴され、その責任を
追及されるべき立場にある。政党のよって立つべき基本方針や党
是が、いとも簡単に反故にされ、遵守されないようではその政党
に信頼は生まれないし、そしてまた将来性もないことは自明であ
る。
自衛隊、日米安保違憲を党是としていた日本社会党が、自社さ
野合政権のために党内論議も経ずして、一夜にして党是を変更し、
その2年後に崩壊したのは記憶に新しいし、この歴史的事実を、
民主党に所属するすべての議員諸氏は忘れてはならない。
同時に、9月14日に行われる民主党代表選は、民主党の党是
に反した菅代表の責任を問うことが最重要課題であることを、党
員・サポーターの皆さんも、深く心にとどめて欲しいと切望する。
(おわり)
当初シンポジュームの発言予定者は平野貞夫元参議院議員、評論家小沢遼子さ
ん、鈴木宗男衆議院議員の三名でしたが、鈴木議員が海外出張で出演不可となりましたので代わりに「支援する会」伊東代表が出演することになりました。
平野先生の著作やブログは拝見しておりましたが直接打ち合わせでお会いするのは今回が初めてでした。
謙虚で偉ぶるところがなく当事者として知り得た具体的な事実を正確に話されますので強い説得力をお持ちの方でした。
小沢一郎前幹事長が平野先生を一番信頼されている理由がわかるような気がしました。
平野先生が立ち上げました「日本一新の会」はメールで情報発信をしており情勢が緊迫してきていますので本日「臨時増刊号」として大変興味深い記事を配信されました。
当時の旧民主党の党内事情がよくわかります。
代表の菅直人氏は鳩山氏グループが小沢自由党との早急な合併を模索していたのを察知してそれまでの態度を急に改めて唐突に合併協議を申し込んできたとのことです。
権力維持のためなら何でもする「バルカン政治家」の本領が既に発揮されていたわけです。
記事をお読みいただき情報拡散をよろしくお願いいたします。
_________________________
◎「日本一新運動」の原点―11
日本一新の会・代表 平野 貞夫
坂本龍馬が北辰一刀流の思想である「妙見信仰」を学び、会得
したなかに、「四観三元論」がある。ものごとの本質を見極めて、
判断・行動するというものだ。これを応用し、国難の渦中にあり
ながら、無責任にも迷走中の「民主党の本質」を論じてみたい。
「四観」とは、ものごとを、
1、「高観」高いところから観る、
2、「離観」離れたところから観る、
3、「影観」隠れたところから観る、
4、「光観」見えやすいところから観る、
により、客観的に観察・認識して本質を掴めという教えである。
「三元」とは、例えば「黒と白」とは絶対的対立ではなく、黒
に光を強く当てると灰色となり、白に近づく。「黒と白」をコン
トロールしているのは「光」であり、これをして「律」とか「中
庸」という。
人間社会の諸問題は、「律」が何であるかを探しあてることに
ある、といっても過言ではない。「律」とは、古代中国では「一
筋の道」を意味し、和訓では「のり、さだめ、おきて」を意味す
る。さらに、説文解字には「均しく布くなり」とあり、特別の意
味を持つ漢字であることも付記しておこう。
(民主党と自由党合併の真相と苦難の道)
現在の民主党混迷の原因は、民・由合併時の原点にあることか
ら、まずはそこを検証しておきたい。
平成14年11月、当時の鳩山代表が提唱した合併の提案には、
「国家と国民のため」という崇高な思想があった。自由党の小沢
党首は、その心意気に感じ、無条件で了承したが、肝心の民主党
内がまとまらず失敗し、鳩山代表辞任の引き金となった。
その後、菅代表となって合併協議を引き継いだが、議論は進化
せず、平成15年5月に協議の打ち切りとなった。菅代表には、
鳩山氏が有していた「思想」の欠落があったからである。
一方の自由党は、6月に入ってから民主党との合併は行わない
と決し、秋にも予定されている総選挙と、翌年の参議院選挙を自
由党独自で戦うべく、候補者擁立などの準備に入った。ところが
同年七月中旬、菅代表が唐突にも自由党との合併話を蒸し返して
きたのだが、これには民主党内の複雑な内部抗争があり、今日の
問題の原点はここにある。
当時、鳩山グループに所属していた合併派の友人から相談を受
けたが、菅執行部と鳩山グループとの間に、党のあり方について
深刻な意見の対立があったという。合併に消極的な菅執行部を鳩
山グループが激しく突き上げ、九月には民主党を離党して、自由
党と合流したいとの動きが始まったというのだ。これからは私の
推測だが、菅代表はこの鳩山グループの動きを察し、機先を制し
て唐突に小沢自由党に合併協議を申し込んだのではないか。菅代
表と小沢党首の極秘会談は続き、7月二十三日深夜、民主党の条
件を丸呑みして協議は成立した。
私は、菅代表が党内権力を維持することだけを目的とした合併
話であることを知っていたから、この話には反対だった。しかし、
小沢党首は「このまま自公政権が続くと国民生活は崩壊する。日
本に与えられた時間はもう少ないのだ」と語り、「必ず民主党で
政権交代をしてみせる」と宣言し、自由党内をまとめた。
民・由合併の時点で、鳩山と小沢の間では「自公政権を崩壊さ
せ、国民生活を守る政権を創る」という基本戦略を共有していた。
しかし、当時から、民主党内には小泉政治に同調するネオ・コン
派が暗躍しており、菅体制は党内派閥のバランスをとる「弥次郎
兵衛」が実情であった。
その後、年金問題や郵政民営化などで党内外は紛糾する。前原
代表の就任で「小沢一郎の出番はない」といわれるようになった
時、件の「偽メール事件」が勃発した。
急遽、小沢代表の登板と指導により、民主党は変貌し、小沢―
鳩山―菅のトロイカ体制が組まれ、平成19年、「逆転の夏」と
命名した参議院選挙を勝利し、政権交代への道筋を明らかにした。
先を急ぐことから、この間の経緯は端折るが、小沢代表の「政
治とカネ」の問題はこの歴史の中から出てきたものである。
検察は、この約一年間、10億円を超える費用と多大な人員を駆
使した西松事件の捜査も小沢本人を起訴するには至らなかった。
要するに、事件的要素はなかったのである。
問題となっている検察審査会への告発も、受理することが疑問
視される人からのものであるといわれているし、小沢一郎を政界
から排除することで既得権を維持しようとするのは、旧体制官僚
や巨大メディアだけではないことは、民主党政権の閣僚たちが、
小沢一郎の代表選出馬を阻止すべく、珍言暴言を繰り出している
ことからも明かであろう。
(民主党の党是に反する菅首相の言動!)
6月4日に菅直人氏が代表に就任した民主党は、はたして議会
主義政党であるのか否か、疑問を持つのは私一人ではないと思う。
昨夏、政権交代が実現できたのは、「官僚支配政治の改革」、
「国民の生活が第一」の政治を行うことを国民に約束したからで
ある。菅首相はそれらの約束を反故にして、小泉政治の再現を連
想させる弱肉強食の、ネオ・コン官僚政治を復活させた。さらに
は「消費税10%増税を平成12年度中にも実施」と暴論を提起し、
参議院選で惨敗した。これらは先の政権交代で約束した党の基本
方針に明らかに違反している。
政党運営の基本に照らせば、明らかな党規違反であり、菅代表・
枝野幹事長・玄葉政調会長は党紀委員会に提訴され、その責任を
追及されるべき立場にある。政党のよって立つべき基本方針や党
是が、いとも簡単に反故にされ、遵守されないようではその政党
に信頼は生まれないし、そしてまた将来性もないことは自明であ
る。
自衛隊、日米安保違憲を党是としていた日本社会党が、自社さ
野合政権のために党内論議も経ずして、一夜にして党是を変更し、
その2年後に崩壊したのは記憶に新しいし、この歴史的事実を、
民主党に所属するすべての議員諸氏は忘れてはならない。
同時に、9月14日に行われる民主党代表選は、民主党の党是
に反した菅代表の責任を問うことが最重要課題であることを、党
員・サポーターの皆さんも、深く心にとどめて欲しいと切望する。
(おわり)