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機動隊の暴力行為を直ちに国会で批判し告発し提訴し世論に訴えるフランスの政治家

2010年10月16日 00時25分58秒 | 政治・社会
昨日10月12日(木)フランス全土で行われたたサルコジ政権の「年金改悪」に反対するゼネストには350万人(警察発表135万人)が参加しま した。

その中に約15万人の高校生が参加し全国約4300の高校のうち357校で正門封鎖などが行わなわれたと報道されています。大学生の組織的動員の話は聞こえてきませんので、今回のゼ ネストにこれほど多数の高校生が参加した事は際立って見えます。

ゼネスト当日の朝パリ郊外モントルイユ市のジャン・ジョレス高校では正門を封鎖しようとした高校生と動員された機動隊が衝突。

その際機動隊員が発射したフラッシュ・バル(下記写真。ゴルフボールのような硬球を発射する)が男子高校生の目を直撃し網膜剥離と頬の複雑骨折の 重傷を負わせた事件が発生しました。

機動隊の暴力に抗議してジャン・ジョレスの高校生は昨日から学校を占拠しているようです。

2007年に大統領に就任したニコラ・サルコジ氏は外国からの移民に寛容な従来の移民政策を変更して移民申請者にフランス語の試験を課すなど移民 や外国人労働者に厳しい政策を打ち出してきました。

フランス経済が一向に上向かず失業者が増大する中で支持率25%と最低ラインにまで低下したサルコジ大統領は、国民の増大する不満をかわすために 矛先を移民労働者やロマ人(ジプシー)のせいにして彼らを追放したり抑え込むことで保守層や右翼の人気を回復させようとしているのです。

このようなサルコジ政権の排外主義政策が強化されるにつれ機動隊は強力な破壊力を持つフラッシュ・バルを多用するようになり、顔面に向けて威嚇す る行為が日常化して大きな問題となっていたのです。

機動隊が発射したフラッシュ・バルを顔面に受け片目失明の危険がある男子高校生の高校はパリ郊外モントルイユ市にあります。

ここの市長は「緑の党」元党首で大統領選挙にも立候補したことのある、現在上院議員も兼ねる知名度抜群のマダム・ドミニック・ヴワイネ(下記写 真)です。

この事件は12日朝起こったのですが当日の午後には上院で大演説を行い内務大臣の責任を鋭く追及しまた。

彼女は本日の記者会見で次のことを表明しています。

1.重傷を負わせた機動隊員を告発すること

2.フラッシュ・バルの全面禁止を内務省に要求したこと

*事実パリ警視庁はフラッシュ・バルの使用を当面禁止する通達を出した。

3.この事件を「国家安全保障規律委員会(CNDS).」に提訴すること

今日本では衆議院と参議院で予算委員会が開かれていますが、「村木冤罪事件」や「小沢バッシング」など検察や検察審査会の異常な暴走を正面から批 判する政治家がどこにもいないという異常な事態になっています。

一人の高校生に対する機動隊の暴力行為を直ちに国会で批判し告発し提訴し世論に訴える政治家とその事実を伝えるマスコミが存在する国フランス。

「村木冤罪事件」や「小沢バッシング」など検察や検察審査会が憲法違反の暴走を繰り返しているのに正面から検察批判も告発も提訴もしない政治家と 事実を隠し捻じ曲げてしか伝えないマスコミのいる国日本。

何とも対照的な二つの国です。

▼ Lycéen blessé à Montreuil: Dominique Voynet veut porter plainte (マダム・ドミニック・ヴワイネは高校生負傷者を告発)

15 Octobre 2010 France 24 (国営TVフラン ス24)

La maire de Montreuil, Dominique Voynet (Verts) a déclaré vendredi à l'AFP qu'elle avait l'intention de porter plainte après qu'un lycéen a été blessé jeudi dans sa ville par un tir de flash-ball lors d'une manifestation.

La maire de Montreuil, Dominique Voynet (Verts) a déclaré vendredi à l'AFP qu'elle avait l'intention de porter plainte après qu'un lycéen a été blessé jeudi dans sa ville par un tir de flash-ball lors d'une manifestation.

AFP - La maire de Montreuil, Dominique Voynet (Verts) a déclaré vendredi à l'AFP qu'elle avait l'intention de porter plainte après qu'un lycéen a été blessé jeudi dans sa ville par un tir de flash-ball lors d'une manifestation.

Mme Voynet a également déclaré qu'elle entendait saisir de ces faits la Commission nationale de déontologie de la sécurité (CNDS).

Elle demande aussi "l'interdiction du flash ball". "Quand c'est apparu, on disait que c'était une arme non létale. C'est en fait une arme très dangereuse, imprécise, qui peut défoncer les os. On ne peut pas banaliser l'usage d'une arme censée être utilisée dans des situations de guerre", a souligné l'élue.

Mme Voynet dénonce "les gestes inconsidérés d'hier conduisant à des troubles dans la ville qui nuisent à l'image de Montreuil et de ses jeunes".

Des affrontements opposant des jeunes et des policiers se sont produits jeudi devant le lycée Jean-Jaurès, alors que des milliers de lycéens manifestaient en France contre la réforme des retraites.

Le lycéen blessé souffre d'un décollement de la rétine, de multiples fractures à la pommette et va être opéré vendredi.

(終わり)
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