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【重要情報】■[無]から[有]を生み出す銀行の錬金術

2015年09月25日 16時20分12秒 | 政治・社会
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社会政治運動家の山崎康彦です。

2015.09.24に放送しました【YYNewsLive】で取り上げました『今日の推薦本・ビ ル・トッテン著『アングロサクソン資本主義の正体』を【重要情報】にまとめました。

【重要情報】

■[無]から[有]を生み出す銀行の錬金術

ビル・トッテン著『アングロサクソン資本主義の正体』(東洋経済新報社2018月5日刊\1600+税) P58-60 抜粋

・例えば、私が銀行から1000ドル借りたとする。すると、銀行の私の普通預金口座に1000ドルの預金が加わる。借りた1000ドルが口座に振 り込まれたわけだ。

・すると、通帳に1000ドルという数字が記されることによって、銀行に1000ドルという新しいお金が増えたことになる。銀行がペンとインクで (現在はコンピューターの端末に入力することによって)、わたしの通帳と銀行の帳簿に新たなお金を作り出すのだ。

・このお金は、ペンとインク(あるいはコンピューター)による記帳以外、まったく実体がない。何もなかったところから、突然存在すると記録された のだ。そして後に私が1000ドルを銀行に返済すれば、その通貨は帳簿から消える。これが通貨の消滅である。そう考えると、国に通貨の供給量と 言うものは、銀行のローン取引という情け深い行為に依存していると言える。そして同時に、何千もの銀行はたくさんの無責任な民間造幣局ということ になるのだ。

・問題は、銀行が貸し出すのは実際のお金ではなく、自分が持っていないお金を要求されたら用意するという単なる約束をしているに過ぎない。銀行は わずかな預金準備金(キャッシュリザーブ)の上に巨額の信用と言う逆ピラミッドを積み上げる。それが通帳マネーであり、その総額は簡単に膨張する も縮小もする。そのようなトップヘビーのシステムが危険なことは明らかである。預金者にとっても、銀行にとっても、何百万人の一般国民にとっても それはいつ崩れるかわからない砂上の楼閣なのである。

・今私が述べたことは、経済学の許可書では[信用創造]という言葉で説明されている。経済学の教科書で語られるのは、次のような例示だ。

ある人が銀行に100万円を預金した。銀行は預かったお金を貸し出すわけだが、預金者が預金を引き出すときのためにある程度のお金をプールしてお かねばならない。その割合を決められているのが法定準備率というものでこの法廷準備率が仮に10%だとすると、10万円を取っておいて残りの90 万円を貸し出せる。

そこで銀行は90万円をA社に貸出、A社の功罪に90万円を振り込む(ここで振り込むというのは、前述したようにコンピューターの丹まsつをたた いて90万円と記入するだけだ)。銀行は90万円の預金のうち10%の9万円を残し、81万円をB社に貸出、B社の口座に81万円を振り込む。さ らに、81万円の預金の90%に当たる72万9000円を貸出し・・・ということを繰り返しテイクと、およそ1000万円の通帳マネーを生み出す ことになるのである。

・経済学の信用創造では、銀行が預金と貸し出しを連鎖的に繰り返すことによりマネーサプライが増加し、経済の発展的循環につながると説明される。 この仕組みにそうした効果があることは否定するつもりはないが、世界恐慌のメカニズムでお話したように、マネーサプライを拡大させることもできる と同時に、縮小させて大きなダメージを与える危険性もあるということを教科書は教えていないし、ほとんどのエコノミストも指摘しない。

・さらに言うならば、信用創造と言えば聞こえがいいが、銀行に入ってきた預金は最初の100万円のみで、増えていった預金残高は銀行が通帳と帳簿 に記載しただけだ。銀行は100万円の現金から1000万円を生み出したことになる。つまり、銀行は民間企業でありながら、お金を作りだしている ということになる。そして、無から生み出したお金に利子をつけて貸し出していうのである。

・預金は近代の銀行券()に等しい。しかし銀行券は実際に印刷して作り出し、消去するには償却しなければならないが、預金は目に見えることなく 作ったり壊したりできる。もし80億ドルの紙幣が1929年から33年の間に焼却されたら、アメリカの人々はその事実を見逃さなかっただろう。だ が、実際のマネーの消失は預金の帳簿上で、ひっそりと行われ、一般の人々が気づくことはなかった。

(終り)

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情報発信者 山崎康彦
メール:yampr7@mx3.alpha-web.ne.jp
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