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(写真:'96年大阪地検在籍当時の市川寛氏)
ネットメデイアを監視・弾圧する目的の「コンピューター監視法」は国民の99.9%が知らないままに6月17日の参議院本会議で賛成多数(民主、自民、公明、みんなの党)で可決成立しました。
法案成立から20日後すなわち7月7日以降警察の「要請」により「不適切」と勝手に判断された人のメールやブログやTwitterや Facebookの書き込みなどの「通信履歴」は
最長60日間プロバイダーによって保存されます。
そして裁判所がめくら判で発行する「差し押さえ令状」で本人のみならずネットでつながる友人、知人らとの通信内容を全て警察が差し押さえすることができるようになります。
▼ 公安警察謀略部隊によって「痴漢事件」をでっち上げ市民活動家を逮捕!
「共謀罪」につながるこの治安法案に反する運動の最先頭に立っていた一人の市民活動家が深夜帰宅途中の電車内で5名の公安警察謀略部隊によって
「痴漢事件」をでっち上げられて逮捕される事件が起こりました。
【関連記事】公安警察5名の謀略部隊が電車内で「痴漢事件」をでっち上げて市民活動家を逮捕!
http://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/7e30e2a1c9007e050eb35a87c93b9b84
公安警察5名の謀略部隊が電車内で「痴漢事件」をでっち上げて市民活動家を逮捕!
同じような「痴漢事件」を二度も出でっち上げられて逮捕・起訴・実刑判決で2か月間の下獄を強いられた経済評論家植草一秀氏は昨日のブログでこの事件を紹介されています。
【関連記事】 市民活動家を警察謀略痴漢冤罪でっち上げ逮捕か
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-4900.html
市民活動家を警察謀略痴漢冤罪でっち上げ逮捕か
記事の中で植草氏は、日本の検察と警察は法律手続きを無視して無実の人間を逮捕・拘留・起訴していることを告発しています。
以下はその部分の転載です。
<<日本では、刑事訴訟手続きにおけるDUE PROCESSが、完全に無視されている。本来は、DUE PROCESSを満たしていない刑事事件捜査は、捜査そのものが無効とされなければならない。日本の警察・検察・裁判所制度が
前近代に取り残されたままである、その第一の証左が、この「DUE PROCESS無視」の横行である。DUE PROCESS無視を取り締まるのは裁判所の役割だが、検察に支配される裁判所は、本来の機能をほとんど果たしていない>>
日本の検察・警察は憲法や法律を無視する「無法組織」なのです。
そして検察・警察の暴走を止める役割の日本の裁判所は、検察に支配されており「刑事裁判有罪率99.9%」という世界に例のない異常事態を引き起 こしているのです。
▼ 日本の検察は容疑事実を自分たちで勝手に決めて逮捕・起訴する
講談社のネットサイト「現代ビジネス」に日本の検察がいかに「法律手続きを無視」するタラメな組織であるかを内部告発した元検事の記事が掲載されています。
日本の検察は容疑者を取り調べる前から起訴を決め犯罪ストーリーを決めているのことがわかります。
あとは容疑者を脅かして自分たちが勝手にねつ造したストーリー通りの調書に署名させれば彼らの勝ちなのです。
なぜならば日本の裁判官は被告の法廷陳述よりも検察調書の内容を重視するからです。
世界に類を見ない日本の刑事事件の有罪率99.9%はこのようなシステムの中で作られているのです。
大手マスコミは絶対報道しない記事です。以下に全文転載しますので是非お読みください。
(転載開始)
● 元検事市川寛が明かす 新人検事は「自白調書」の捏造を教えられる
2011.06.16 現代ビジネス
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/8078
元検事市川寛が明かす 新人検事は「自白調書」の捏造を教えられる
大阪地検特捜部の証拠捏造事件によって、日本の検察の信用は地に墜ちた。実際に自白強要で厳重注意を受け、検察を辞した市川寛弁護士が、
驚くべき検察の新人教育の内情を教えてくれた。
▼ ヤクザと外国人に人権はない
検事になって3年目の'95年、当時の上司が、私の取った自白調書は生ぬるいと言って、こうやるんだと伝授してくれました。こんなやり方です。
被疑者が取調室に入ってきて、検事の目の前に座る。その被疑者に向かい、検事が「私は〇年△月×日□時ごろ、××においてAさんを殴ったり蹴っ たりして
ケガを負わせました」と供述の文言を勝手にしゃべる。
事務官がそれを調書に取る。被疑者はこの時点で何も言っていません。そして出来上がった調書を被疑者の前に置いて、「署名しろ」と言う。
それで署名したら自白調書のできあがり、しなかったら「これはお前の調書じゃない。俺の調書だ!」と迫れ、と---。
こう語るのは市川寛弁護士(45歳)だ。'93年に新任検事として横浜地検に配属され、以後、徳島・大阪・横浜・佐賀・横浜の各地検に在籍。佐 賀時代に
担当した事件の取り調べ中、「ぶっ殺すぞ!」と被疑者を脅したことを自ら証言し、厳重注意処分を受けて'05年に辞職した。市川氏のような取り調 べ手法は当時、
レアケースだと見られていたが、その後検察では自白の強要や見込み捜査が常態だったことが明らかになってきた。昨年発覚した大阪地検特捜部の
証拠捏造事件では4月27日、前田恒彦・元検事の実刑が確定している。
そんな検察の教育の実状について市川氏が明かす。
今はすべての新任検事は東京地検に配属されますが、私の頃は、主な大規模地検に分散して配属されました。1年目は先輩検事の執務室に入って仕事 をし、
基本的に新人教育は「決裁」の場で行われます。検事は1年目から取り調べも行いますが、起訴・不起訴の判断や求刑はすべて、上司による決裁を経な ければ
なりません。その決裁での議論を通じて、上司から検事のイロハを叩きこまれるのです。
ただそのイロハは、司法試験合格を目指していたころに抱いていた検事像とは全く異なったものでした。例えば1年目に、私は大先輩の検事から、
「ヤクザと外国人に人権はないと思え」と教えられました。「外国人は日本語が分からない。だから、日本語であればどんなに罵倒してもいい」と
言われたのです。
当時の上司は筋金入りの特捜検事だった方ですが、指導内容は凄まじいものでした。「市川君、生意気な被疑者は机の下から向こうずねを蹴るんだ。
(あえて)特別公務員暴行陵虐罪をやるんだよ。それが特捜のやり方だ」とも言われました。
一時報道された、被疑者を壁に向かってひたすら立たせておくという手法も教えられました。ある先輩は、外国人の調べの際、千枚通しを被疑者に突 き付けて
罵倒したとも言っていました。「こうやって自白させるんだ」と。
調書には「本日まで嘘をついてきましたが、検事さんの話を聞き、もはや言い逃れできないと思い知りました。私は罪を認めます」という「自白」が記 されて
いました。私は聞いたものをまとめたつもりでしたが、副島さんはこんなことは一言も言っていないとおっしゃっていました。
我々のつくった調書には杜撰な点も多く、取り調べをした参考人の生年月日も間違っていたほどでした。
▼ 夢から醒めた
当時の私には、上が「起訴する」と決めたことに逆らうだけの力が欠けていました。これが私の最大の過ちでした。検事は勝てる事件しかやりませ ん。
どうやっても有罪をとれそうになかったら不起訴にします。その選別能力があるのが検察だ、という考えです。逆に、起訴してしまったら、
絶対に無罪は出せない。負けるわけにはいかないんです。なんせ検察は「正義」の役所なんですから。
事件の公判中に、私は横浜地検小田原支部に移りました。このとき、副島さんの無罪が確定しました。私はずっと罪の意識を抱いていたので、
判決にはホッとするとともに、取り返しのつかない過ちを犯してしまったという自責の念に駆られました。こうして12年間の検事生活にピリオドを 打ったのです。
思えば検事時代は非常に狭い範囲で生活していました。大半が官舎に住み、同じ検察庁に通う。外で飲むと何かと危険なので、飲みと言えば酒屋に ビールを
配達してもらって検察庁内でやる。外で飲むなら検察庁ごとに決められた「この店は安全」という1~2店にしか行きません。
そんな状態ですから、法曹関係を除くと、検事の人付き合いは、高校・大学の同級生くらい。話し相手はほぼ検事です。価値観は固定され、視野狭窄 になる
のも当然です。
出世コースも限られています。法務省から上がっていくルートと、特捜から上がっていくルートの2種類です。法務省ルートは人事評価の基準が傍目 には
分かりにくい。ですから、現場でのし上がるには、特捜にいくしかありません。
特捜では頻繁に人事異動があります。せっかく特捜にきても、1年でお払い箱になるということもざらです。2年、3年と残って初めて本当の「特捜 検事」
なのです。
特捜は、全国の検事から選りすぐりの「割り屋」が集められた組織です。割り屋とは、自白を取る(=割る)のがうまい検事のこと。若手検事は本人 が特捜に
行きたいか否かにかかわらず、割り屋になるべく上司から鍛えられます。
今の割り屋は、出世への焦りと、上司からの締め付けによって、本来の意味での自白を引き出すのではなく、検察サイドが望むような調書を取るのが
上手い人という意味に変質しているのではないかと思います。自分たちに都合のいい事実をつくり上げるためなら、証拠の改ざんにも手を染めるという ありえない
暴走が、今回の大阪の事件のケースでしょう。
検事を辞めて5年が経って、やっと検察を客観視できるようになってきました。いまは夢から醒めたような気分です。
(転載終わり)
(終わり)