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≪注目意見≫「ブッシュ大統領は犯罪者として処罰されるのか?」 調査ジャーナリスト桜井春彦氏

2008年08月09日 13時45分09秒 | 政治・社会
2008/08/08 【桜井ジャーナル】http://plaza.rakuten.co.jp/31sakura/

「ブッシュ大統領は犯罪者として処罰されるのか?」

調査ジャーナリスト桜井春彦氏

偽情報に基づいて他国へ軍事侵攻、100万人とも言われるイラク国民を殺害、アフガニスタンでは戦闘での拘束者に「敵戦闘員」というラベルをはるだけで捕虜、あるいは刑事被告人としての権利を奪って拷問、場合によっては殺害、自国内では「テロとの戦い」という看板を掲げて自国の憲法を無視する政策を連発してきたジョージ・W・ブッシュ米大統領とその側近たちが法的に処罰されるかどうか、少なからぬ人々が注目している。

ブッシュ大統領を担ぐネオコン(新保守)/シアコン(神保守)がホワイトハウスの主導権を握り、軍事行動を本格化させることができたのは2001年9月 11日に起こった旅客機によるビル突入攻撃(いわゆる「9/11」)のおかげである。きちんとした検証がないまま「アルカイダ」の犯行だとする雰囲気が作り出され、容疑者リストも流れている。

しかし、9/11とイラク政府との関係を結びつける証拠はない。少なからぬアメリカ国民は、サダム・フセインが9/11に関与していたと信じているようだが、事件とフセインが無関係だったことは「大量破壊兵器」がなかったことと同じように確定的である。そもそも、大量破壊兵器をイラクが持っていたならば、軍事侵攻などしなかっただろう。

理由なく先制攻撃したとなれば、単なる軍事侵略にすぎないことになる。そんなことを気にもしない日本の政府やマスコミ、そして少なからぬ国民とは違い、アメリカ政府は戦争の正当性を主張するために四苦八苦している。もし、ブッシュがアメリカの非友好国の大統領だったならば、間違いなく国際的な非難を浴び、裁判の被告になるに違いない。

ブッシュ大統領はCIAに対し、イラクの情報長官からフセイン大統領に宛てた手書きの手紙を偽造し、9/11のリーダーとされるモハマド・アッタと長官との関係を信じさせようとしたとイギリスのサンデー・テレグラフは2003年に報道している。ここに来てロン・サスキンドは自著の中で、軍事侵攻の直後にアメリカ軍は長官を拘束、500万ドルの報酬と引き替えにして偽の手紙を書かそうとしたと主張している。例によってホワイトハウスは証人に強力な圧力を加えて証言を取り消さそうとしているのに対し、著者は議会での宣誓証言を求めている。

9/11の頃、炭疽菌がまかれて死人も出る騒動もあった。共和党の大統領候補、ジョン・マケインはこの事件とイランとを結びつける発言をしていたわけで、彼もイラク攻撃に関して重大な責任があると言える。そのマケインをアメリカのメディアは支援している。民主党候補のバラク・オバマに比べてマケインの扱いは遙かに好意的だ。

ところで、リチャード・ニクソン大統領はウォーターゲート事件で失脚したが、その後を引き継いだジェラルド・フォード政権で台頭してきたのがドナルド・ラムズフェルド、リチャード・チェイニー、ポール・ウォルフォウィッツたちだ。サスキンドによると、ニクソンが失脚した主な理由はふたつあると考えている。ひとつは情報を公開しすぎたことと、もうひとつは側近が「もっともらしい口実」を大統領にアドバイスできなかったことだ。この戦術でブッシュ大統領は逃げ切れるのかどうか、注目している人は多い。アメリカがどの程度、信用できるくになのかを値踏みしているとも言えるだろう。

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