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《注目記事》 宗谷など重要5海峡 核通過に配慮狭い領海 三原則抵触を回避

2009年06月28日 16時56分56秒 | 政治・社会
■ 宗谷など重要5海峡 核通過に配慮狭い領海 三原則抵触を回避

2009年6月22日 東京新聞

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009062202000057.html

政府が宗谷、津軽など五つの重要海峡の領海幅を三カイリ(約五・六キロ)にとどめ、法的に可能な十二カイリ(約二十二キロ)を採用してこなかったのは、米軍の核搭載艦船による核持ち込みを政治問題化させないための措置だったことが二十一日、分かった。

政府判断の根底には、一九六〇年の日米安全保障条約改定時に交わされた核持ち込みの密約があった。複数の元外務事務次官が共同通信に証言した。

これらの海峡は、ソ連(現ロシア)や中国、北朝鮮をにらんだ日本海での核抑止の
作戦航行を行う米戦略原子力潜水艦などが必ず通らなければならないが、十二カイリでは公海部分が消滅する海峡ができるため、核が日本領海を通過することになる。

このため、核持ち込み禁止などをうたった非核三原則への抵触を非難されることを恐れた政府は、公海部分を意図的に残し核通過を優先、今日まで領海を制限してきた。

表向きは「重要海峡での自由通航促進のため」と説明してきており、説明責任を問われそうだ。

外務次官経験者によると、領海幅を十二カイリとする七七年施行の領海法の立作業に当たり、外務省は宗谷、津軽、大隅、対馬海峡東水道、同西水道の計五海峡の扱いを協議。

六〇年の日米安保改定時に密約を交わし、米核艦船の日本領海通過を黙認してき
た経緯から、領海幅を十二カイリに変更しても、米政府は軍艦船による核持ち込みを断行すると予測した。

そこで領海幅を三カイリのままとし、海峡内に公海部分を残すことを考案。核艦船が五海峡を通過する際は公海部分を通ることとし、「領海外のため日本と関係ない」と国会答弁できるようにした。ある次官経験者は「津軽海峡を全部、日本の領海にしたら『米軍艦は核を積んで絶対に通らないんだな』と質問された場合、『積んでいない』と答えなければならない。

しかしそれはあまりにもうそ」と言明。

「うそをつかないために」公海部分を残したと証言した。

米政府は冷戦後、日本にも寄港した空母などから戦術核を撤去したが、「核の傘」の屋台骨である戦略原潜は今も核弾道ミサイルを搭載し、日本近海を航行しているとみられる。 

(共同)




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