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【今日のブログ記事】■(記事書き起こしNo1/No4 ) 福島で胃がんが多発している 明石昇二郎(ルポライター

2018年03月09日 09時59分11秒 | 政治・社会
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【杉並からの情報発信です】【YYNews】【YYNewsLive】を主宰する市民革命派のネットジャーナリスト&社会政治運動家の山崎康彦です。    

昨日木曜日(2018.03.08)夜に放送しました【YYNewsLiveNo2504】の『メインテーマ』を加筆訂正して【今日のブログ記事】にまとめました。

【放送録画】70分21秒

http://twitcasting.tv/chateaux1000/movie/447178909

【今日のブログ記事】

■(記事書き起こしNo1/No4 ) 福島で胃がんが多発している 明石昇二郎(ルポライター

『週刊金曜日』2018年3月9日号)3.11特集被曝と健康 (No1 P16-P17)

(記事書き起こしNo1開始)

東京電力福島第一原発()の過酷事故で大量の放射性物質が飛散してから7年が経とうとしている。被ばくはできるだけ少ないほうが良いのは常識だが、政府は年間被ばく量が20ミリシーベルト()以下なら非難しなくてもよいとし、多くの人々が「汚染地帯」で生活している。その結果、何が起こているのか。どのようなことが必要なのか。予断を廃止、じっくり考えたい。(編集部)

福島県で胃がんが急増している。しかし、福島県民はその事実を知らされていない。全国がん登録データーの早急な活用が望まれる。

東日本大震災とそれにともなう東京電力福島第一原発事故が発生した2011年以降、福島県で胃がん患者が多発しているしていることが、国の「全国がん登録」(全国がん罹患モニタリング集計)データーによってこの度確認された。患者数が単に増えているだけでなく、多発状態にある。

胃がんが「有意に多発」

これまでに公表されている「全国がん登録」(データーは2013年までのもの)。日本の胃がん罹患率は、5歳ごとの年齢別階級別に集計されている。人口10万人当たり何人発症しているかという「人数」で表わされる。全国の「胃がん年齢別階級別罹患率」と福島県の同罹患率を比較してみたのが、次ページのか「表1」だ。

【画像】【表1】胃がん年齢別階級別罹患率 (福島県・全国)

20180309胃がん罹患率S

見ると、男女とも様々な年齢層で全国平均を上回っている年齢階級が散見される。しかし単年度の1コマずつを比較するだけでは、多発しているか否かの判断はできない。

そこで、全国と同じ割合で福島県で胃がんが発生していると仮定して、実際の罹患者数を比較してみる検証を行ってみた。

疫学の手法で、「標準化罹患比率」(標準化発生比率とも言う。略称は「SIR」)を計算する方法だ。全国平均を100として、それより高ければ全国平均以上、低ければ全国平均以下を意味する。

福島県の胃がんについて、08年から13年までのSIRを計算してみた結果は、次のとおり。

【胃がん】福島県

罹患数  SIR

08年男 1270 88.3

09年男  1366 94.1

10年男  1500 101.1

11年男  1391 92.2

12年男  1672 110.6

13年男  1659 110.9

08年女   602 86.6

09年女   640 94.2

10年女   700 100.9

11年女   736 109.2

12年女   774 109.2

13年女   767 109.9

11年を境に、男女とも全国平均を大きく超えてしまっている。ちなみに、国立がん研究センターではSIRが110を超えると『がん発症率が高い県』と捉えているようだ。

次に、このSIRの「95%信頼区間」を求めてみた。いよいよ疫学の専門領域に突入するわけだが、一般向けに分かりやすく言えば、それぞれのSIRの上限(正式には「推定値の上限」)と下限(同「推定値の下限」)を計算して出し、下限が100を超えていれば、単に増加しているだけでなく、「統計的に有意な多発」(=確率的に確率的に「偶然」とは考えにくい多発」であることを意味する。

その結果は下の【表2】のとおり。福島県に於いては、12年と13年で胃がんが男女ともに「有意に多発」していた。

【表2】福島県「胃がん」SIRの95%信頼区間

下限   SIR 上限

2008年男  88.3

2008年女       86.6

2009年男       94.1

2009年女      94.2

2010年男   96.03 101.1 106.33

2010年女   93.60 100.9 108.71

2011年男    92.2

2011年女   90.51 100.9 104.71

2012年男   105.06 110.6 115.67

2013年男   105.56 110.9 116.29

2013年女   102.04 109.9 117.67
 
(No2に続く)

(終り)

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情報発信者 山崎康彦
メール:yampr7@mx3.alpha-web.ne.jp
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