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≪注目意見≫「アフガンと小沢一郎民主党代表の安全保障政策について」森田実氏

2008年07月30日 14時09分31秒 | 政治・社会
■ 「アフガンと小沢一郎民主党代表の安全保障政策について」(その3)

森田実氏「森田実の言わねばならぬ【511】」http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/ 2008.7.29 より引用

平和・自立・調和の日本をつくるために[506」

読者の皆さんの質問に答えます〈7〉「アフガンと小沢一郎民主党代表の安全保障政策について」(その3)――
「民主党の小沢政権ができたら、ISAFへの自衛隊の参加は行われるのでしょうか? 

小沢代表は2007年11月号の『世界』で『今日のアフガンについては、私が政権を取って外交・防衛政策を決定する立場になれば、ISAFへの参加を実現したいと思っています』と語っています。どうなるのでしょうか?」

「平和が来るか来ないかということは、個々人の心の持ちようのなかに、したがってまた諸国民の心の持ちようのなかに作りあげられるものにこそかかっている」(シュバイツァー)
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まず、最近のアフガン情勢とアメリカの動きをみておきたい。

アフガンとISAF(国際治安支援部隊)が注目されるのは、次の理由による。

第一に、たとえオバマが米国大統領に選出されても「ブッシュが始めた戦争」が終わらないだけでなく、アフガン戦争の拡大という事態が起こる可能性がきわめて高い。

第二に、ISAFはアフガン戦争の渦中にあり、一方の主体となってしまっている。日本の自衛隊がISAFに参加することは、戦争に加わることを意味している。

第三に、米国政府は日本政府に対しアフガンへの自衛隊派遣を強く望んでおり、去る7月上旬の洞爺湖サミットの際の日米首脳会談においてブッシュ米大統領は福田首相に自衛隊派遣を強く求めた。

第四に、次の総選挙の結果、ISAFへの自衛隊参加を主張する小沢一郎氏が首相に就任する可能性があり、その場合は国連中心主義の名のもとに自衛隊のISAFへ参加を実行する可能性がある。これは、日本を戦争に巻き込むおそれのあるきわめて危険な道である。

第五に、与野党が伯仲して自民党中心の大連立政権ができた場合にも、小沢氏の主導で「自衛隊のISAFへ参加」が実行される可能性がある。

小沢一郎氏は『世界』2007年11月号で次のように語っている。

〈(私は)国連の決議でオーソライズされた国連の平和活動に日本が参加することは、ISAFであれ何であれ、何ら憲法に抵触しないと言っているのです。〉

〈(民主党は)私が述べたような方針(「政権の基本方針」第3章)を決定しています。〉

〈今日のアフガンについては、私が政権を取って外交・防衛政策を決定する立場になれば、ISAFへの参加を実現したいと思っています〉

小沢氏が首相に就任したとき、日本政府は自衛隊をアフガンに送って、アフガンの地で戦争を始める危険性があると見なければならない。少なくともその心配はある。きわめて危険なことである。民主党が、小沢氏のいうとおり、小沢氏の考えを党の考えとして決定しているとすると、これは本当に危ない。

自公連立政権を打倒して政権交代を実現し小沢政権をつくることを優先させるか、それともアフガン戦争への参加を止めさせて平和を守るのを優先させるか、民主党を支持してきた多くの人々にとって悩ましい問題である。もちろん、健全な人は「平和」をとるだろう。(つづく)



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