そよかぜ日記

山への思いや毎日のちょっとした出来事を書き記します

ご無事で何より

2009年05月11日 | 登山
由布岳より下山して駐車場で靴を脱いでいると、高齢の男性が近寄ってきて、
「ミヤマキリシマは咲いていましたか?」と訪ねてきた。

狂い咲き程度には咲いているけど、まだ早いことを告げた。
すると男性は堰を切ったように話し始められた。

由布岳の山開きには毎年参加してること。
20代からずっと山を続けており、岩登りも好きなことなどなど・・・

明日は由布岳の山開きなので、ここで朝を向かえるという。
みると立派なキャンピングカー。なるほど・・・

更に男性の話は続く。

若い頃は岩が好きだったので、一般道はほとんど歩かず岩登りで山頂を目指していた。
由布岳にもそういうふうにして登っていた。

ある時一人で岩登りして西峰を目指していて、踏み抜いて20m落ちた。
たまたまそれを見ていた人がいて、警察に通報してヘリコプターで救助された。

気がついたら別府の病院だった。

ご無事で何よりでしたね。と言うと、
「あのまま死んでいたら良かったのに」とのたまう。

「長生きしてもしょうがないのに」とおっしゃるから、
「おいくつですか?」と訪ねた。

「91歳ですよ」
お若いですね~!

「いやいや、あの頃は若かったからね。
命が助かったから、毎年お礼に山開きに参加しているですよ」

何年通われているんですか?
「落ちたのが11年前ですから・・・」

え~!!
ということは事故があったときは80歳!

恐れ入りました。
明日もお気をつけて登ってくださいね。

世の中にはすごい人がたくさんいらっしゃるものですねぇ~