ナジアンズの聖グレゴリオ(330-389) カッパドキアのナジアンズの司教、教会博士
説教
バジリオと私は、同じ故郷という泉から流れ出て、向学心にかられて、別れた川のように互いに異なる地方に赴きましたが、あたかも申し合わせたかのように、神に動かされてアテネで再会し、一緒に過ごすようになりました。
そのとき、私は彼の優れた行状と賢明な言葉を見聞きしたために、偉大な友人バジリオを尊敬し、そのうえ、新入生のうちで彼を知らない人々にも同じように尊敬するように勧めました。事実うわさによって彼を知るやいなや、多くの人々が彼に対する尊敬を抱くようになりました。
そのことから何が起こったかというと、勉学のためにアテネに集まってきた学生のほとんどすべても者の中から、彼のみが学校当局から特別待遇を受け、新入生としては珍しい地位を与えられていました。私たちの友情はこのときから始まりました。ここから親しさが燃え上がりました。こうして、私たちは相互愛によって心を奪われました。
時が経って、私たちは互いに自分の望みを告げ合うようになり、知恵の追求を望んでいるこということを互いに語り合いました。すでに二人とも相手にとって仲間であり、一緒に食事をし、心を一つにしており、同じ事を目指し、日々いっそう熱心に、かつ堅固に知恵を追求する望みを強め遭いました。
競争心の最も激しい世界である学問追求に、私たちは同様に燃えていましたが、ねたみはありませんでした。しかし、私たちは一つの点についてだけ競い合っていました。実に、私たちが競ったのは、どちらが一位になるかということではなく、どちらが相手に一位を譲るかということでした。どちらも相手の栄誉を自分の栄誉とみなしたからです。
二つの体を持っていながら、心は一つであるように思われました。万物が互いに浸透しあっている、という哲学説を唱える人々の言葉を信じてはなりませんが、私たち二人が互いにあいての中にいて、相手のそばにいたということを信じて欲しいのです。
・・・
1月2日 聖バジリオ 聖グレゴリオ(ナジアンズ)司教 教会博士 記念日 読書
聖バジリオ
330年、カッパドキアのカエサリアでキリスト教徒の家庭に生まれた。370年に故郷の司教となり、アレイオス派の異端と戦い、多くの優れた著作を著した。彼の書いた修道戒律は特に有名で、東方教会の多くの修道院で現在も守られている。379年に帰天(死去)。
女子パウロ会 聖人カレンダー 聖バジリオ
http://www.pauline.or.jp/calendariosanti/gen_saint50.php?id=010201
ベネディクト十六世の「使徒の経験から見た、キリストと教会の関係の神秘」についての連続講話の45回目、45回目の二回にわたり「聖バジリオ」を解説されました。
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/feature/benedict_xvi/bene_message226.htm
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/feature/benedict_xvi/bene_message233.htm
聖グレゴリオ
同じく330年、ナジアンズ近郊に生まれた。隠遁生活を送るために友人バジリオのもとに赴いたが、間もなく司祭に、やがて司教に叙階された。381年にコンスタンチノープルの司教に選ばれたが、同教会に起こった派閥争いのため職を辞してナジアンズに戻り、389年1月25日に帰天(死去)。学問と雄弁によって名声を高めたため、「神学者」という称号を与えられた。
女子パウロ会 聖人カレンダー
http://www.pauline.or.jp/calendariosanti/gen_saint365.php?id=010201
ベネディクト十六世の連続講話「使徒の経験から見た、キリストと教会の関係の神秘」の第47回で「ナジアンズの聖グレゴリオ」について解説されました。
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/feature/benedict_xvi/bene_message236.htm
説教
バジリオと私は、同じ故郷という泉から流れ出て、向学心にかられて、別れた川のように互いに異なる地方に赴きましたが、あたかも申し合わせたかのように、神に動かされてアテネで再会し、一緒に過ごすようになりました。
そのとき、私は彼の優れた行状と賢明な言葉を見聞きしたために、偉大な友人バジリオを尊敬し、そのうえ、新入生のうちで彼を知らない人々にも同じように尊敬するように勧めました。事実うわさによって彼を知るやいなや、多くの人々が彼に対する尊敬を抱くようになりました。
そのことから何が起こったかというと、勉学のためにアテネに集まってきた学生のほとんどすべても者の中から、彼のみが学校当局から特別待遇を受け、新入生としては珍しい地位を与えられていました。私たちの友情はこのときから始まりました。ここから親しさが燃え上がりました。こうして、私たちは相互愛によって心を奪われました。
時が経って、私たちは互いに自分の望みを告げ合うようになり、知恵の追求を望んでいるこということを互いに語り合いました。すでに二人とも相手にとって仲間であり、一緒に食事をし、心を一つにしており、同じ事を目指し、日々いっそう熱心に、かつ堅固に知恵を追求する望みを強め遭いました。
競争心の最も激しい世界である学問追求に、私たちは同様に燃えていましたが、ねたみはありませんでした。しかし、私たちは一つの点についてだけ競い合っていました。実に、私たちが競ったのは、どちらが一位になるかということではなく、どちらが相手に一位を譲るかということでした。どちらも相手の栄誉を自分の栄誉とみなしたからです。
二つの体を持っていながら、心は一つであるように思われました。万物が互いに浸透しあっている、という哲学説を唱える人々の言葉を信じてはなりませんが、私たち二人が互いにあいての中にいて、相手のそばにいたということを信じて欲しいのです。
・・・
1月2日 聖バジリオ 聖グレゴリオ(ナジアンズ)司教 教会博士 記念日 読書
聖バジリオ

女子パウロ会 聖人カレンダー 聖バジリオ
http://www.pauline.or.jp/calendariosanti/gen_saint50.php?id=010201
ベネディクト十六世の「使徒の経験から見た、キリストと教会の関係の神秘」についての連続講話の45回目、45回目の二回にわたり「聖バジリオ」を解説されました。
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/feature/benedict_xvi/bene_message226.htm
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/feature/benedict_xvi/bene_message233.htm
聖グレゴリオ

女子パウロ会 聖人カレンダー
http://www.pauline.or.jp/calendariosanti/gen_saint365.php?id=010201
ベネディクト十六世の連続講話「使徒の経験から見た、キリストと教会の関係の神秘」の第47回で「ナジアンズの聖グレゴリオ」について解説されました。
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/feature/benedict_xvi/bene_message236.htm