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毎日の読書 「教会の祈り」

私たちはキリストの体の一部 「聖務日課(読書)」より

トマス・ア・ケンピス へりくだりと平安について

2013-12-17 00:00:00 | トマス・ア・ケンピス
トマス・ア・ケンピス(1379年~1471年)の作と伝えられる
『キリストにならいて』
 だれが自分に味方し、だれが自分に反対するか、あまり心にかけることなく、自分のなすすべてにおいて神があなたと共におられるように行動し、また気をつけなさい。

 清い心を持ちなさい。神はよくあなたを守られるであろう。

 神が助けようと思われる者はだれでも、人間の悪い企てによって損なわれることはない。

 黙って忍ぶことを学ぶならば、必ず神の助けを受けるであろう。

 神はあなたを救う時と道を知っておられる。それゆえ、あなたは神に自分をゆだねるべきである。

 人を助け、あらゆる困難から救うことは神のなさることである。

 他人が私たちの欠点を知り、これを指摘するのは、しばしば私たちにとって良いことである。私たちはこれによって、いよいよへりくだるようになる。

 自分の欠点を認めてへりくだるならば、その人はたやすく他の人を和らげ、自分に対して怒る相手とたやすく和解するであろう。

 神はへりくだる者を守り、救い、愛し、慰められる。へりくだる者のところまで神は身をかがめてくださる。へりくだる者に大いなる恵みを与え、そのへりくだりの後にこれを栄光に上げられる。

 神はへりくだる者にご自分の秘義を表し、いつくしんでご自分のもとに引き寄せる。

 へりくだる者は屈辱を受けても、なお十分な平安のうちにいる。神により頼んで、世に頼らないからである。

 自分がすべての人よりも劣ると思うのでなければ、あなたは少しでも進歩したと考えてはならない。

 まず、自分を平安のうちに保て。そうすれば他人に平安をもたらすことができよう。

 平安な人は博学な人よりも多くの善を行う。

 激しやすい人は善をも悪に変え、たやすく悪を信じる。

 善良で平安な人はすべてを善に変える。

 真に平安な人は、だれの悪をも思わない。しかし、不平で心の落ち着かない者は、様々な疑いに苦しめられる。彼は自分も安らかでなく、人も安らかにしない。

 しばしば言うべきでない事を言い、なすべきことを怠る。

 彼は他の人のなすべき務めを思い巡らし、自分のなすべき務めをおろそかにする。

 そこて、まず自分自身に対して熱心になりなさい。そうすれば隣人に対しても熱心になることができる。

 あなたは自分の行為の弁解をし、自分のしたことを言い繕うことを知っている。しかし、他人の弁解は聞こうとしない。

 自分を責めて、兄弟の弁解を受け入れる方がもっと正しいであろう。

 もし、人があなたを耐え忍ぶように望むなら、また他人をも耐え忍びなさい。


待降節第三火曜日 読書
第一朗読 イザヤ 30:27-31:9
第二朗読 『キリストにならいて』




トマス・ア・ケンピス 主のまことはとこしえに

2013-09-03 00:00:00 | トマス・ア・ケンピス
トマス・ア・ケンピス(1379年~1471年)の作と伝えられる
『キリストにならいて』
 主よ、あなたは私の上にあなたの審判をとどろかせ、恐れと震えをもって私の骨をことごとく震え上がらせ、私の魂は恐れおののきます。

 私は驚いて立ち、そして考えます。「天さえもあなたの目には清くない※1。」

 「天使たちのうちにも悪を見いだして※2」彼らを容赦しなかった※3のなら、私などはどうなることでしょう。

 星さえ天から落ちた※4のなら、塵に過ぎない私は、どんなことを頼りにすればよいのでしょうか。

 賞賛に値するように思われた行いをした人々も、もっと低い所に落ちてしまい、天使のパンを食べていた人々が豚の豆がらを食べて楽しむ※5のを見たことがあります。

 あなたが手を引かれるならば、主よ、人の聖性はことごとくなくなります。あなたが治めるのをやめられるなら、どんな知恵も益するところはありません。あなたが人を支えるのをやめないなら、どんな剛毅も助けとはなりません。



年間第二十二火曜日 読書
第一朗読 エレミヤ20:7-18
第二朗読 『キリストにならいて』

※1 ヨブ15:15
神は聖なる人々をも信頼なさらず天すら、神の目には清くない。

※2 ヨブ4:18
神はその僕たちをも信頼せず 御使いたちをさえ賞賛されない。

※3 2ペトロ2:4 参照
神は、罪を犯した天使たちを容赦せず、暗闇という縄で縛って地獄に引き渡し、裁きのために閉じ込められました。

※4 黙示録6:13
天の星は地上に落ちた。まるで、いちじくの青い実が、大風に揺さぶられて振り落とされるようだった。

※5 ルカ15:16 参照
彼は豚の食べるいなご豆を食べてでも腹を満たしたかったが、食べ物をくれる人はだれもいなかった。


トマス・ア・ケンピス 私は預言者たちに教えた

2013-09-02 00:00:00 | トマス・ア・ケンピス
トマス・ア・ケンピス(1379年~1471年)の作と伝えられる
『キリストにならいて』
 我が子よ、私の言葉を聞きなさい。それはこの上なく楽しく、この世の哲学者と賢者とのあらゆる知識に勝る言葉である。「わたしの言葉は霊であり、いのちである※1。」人の知恵によってはかるべきものではない。

 それはむなしい満足のために用いるべき者ではない。沈黙のうちに聞き、全く謙遜に、大きな愛情をもって受け入れるべきものである。

 ああ、主よ、「いかに幸いなことでしょう。主よ、あなたに諭され、あなたの律法を教えていただく人は、苦難の襲うときにあなたはその人をたすけ※2」地上で寂しい思い※3をしないでしょう。

 主は言われる。私は初めから預言者たちに教え、今日に至るまですべての人に語るのをやめないのに、多くの人は、私の声に耳を傾けず、かたくなになっている。

 多くの人は神よりもむしろこの世に聞くことを喜び、神の心よりも自分の肉の欲に従う。



年間第二十二月曜日 読書
第一朗読 エレミヤ 19:1~20:6
第二朗読 トマス・ア・ケンピス 『キリストにならいて』

※1 ヨハネ 6:63
命を与えるのは“霊”である。肉は何の役にも立たない。わたしがあなたがたに話した言葉は霊であり、命である。

※2 詩編 94:12-13
いかに幸いなことでしょう主よ、あなたに諭されあなたの律法を教えていただく人は。
その人は苦難の襲うときにも静かに待ちます。神に逆らう者には、滅びの穴が掘られています。


『キリストにならいて』 神の国は聖霊による平和と喜び

2013-07-24 23:25:23 | トマス・ア・ケンピス
トマス・ア・ケンピス(1379年~1471年)の作と伝えられる
『キリストにならいて』
 心を尽くして主に立ち帰り、この惨めな世を捨てなさい。そうすれば、あたなの魂は安息を見いだすであろう。神の国は聖書による平和と喜びである。心の内にキリストのためにふさわしい住まいを備えるならば、キリストはあなたのもとに来て、慰めを与えてくださるであろう。

 「彼の栄光」と美しさとは、「すべて内から出る※1。」そして、彼は喜んでそこに住まわれる。彼は内的な人をしばしば訪ね、楽しく語り、快い恵みと、大きな平安と、驚くほどの親しい友情とを与えてくださる。

 ああ、忠実な魂よ、この花婿が来て、あなたのうちに住んでくださるように、彼を迎える心の準備をしなさい。彼は言われる。「私を愛する人は、私の言葉を守る。父と私とはその人のところに行き、そこに住む※2」

 それゆえ、キリストのために場所を造りなさい。キリストを所有できたとき、あなたは豊かに富み、不足はない。キリストは、あなたが人により頼む必要の無いように、万事においてあなたのために忠実な世話役となってはからい、備えてくださる。

 全き信頼を神におきなさい。神だけを誰よりも畏れ、愛しなさい。神はあなたにこたえ、全てをあなたのために最もよく取りはからって下さるであろう。

 あなたは、ここに「永続する都※3」をもたず、どこにいようとも、旅人、また寄留者である。あなたは心の内でキリストと結ばれるまで、決して休息をもたないであろう。


年間第十六水曜日 読書
※1 詩編45:14(ウルガタ)
王妃は栄光に輝き、進み入る。晴れ着は金糸の織り(新共同訳)
王の娘は華やかに入ってくる。衣には金の糸が織り込まれている。(フランシスコ会訳)
王の娘は、黄金で織られ豪奢を極めた服を着け(バルバロ訳)

※2 ヨハネ14:23
イエスはこう答えて言われた。「わたしを愛する人は、わたしの言葉を守る。わたしの父はその人を愛され、父とわたしとはその人のところに行き、一緒に住む。

※3 ヘブライ13:14
わたしたちはこの地上に永続する都を持っておらず、来るべき都を探し求めているのです。

キリストにならいて 主のまことは永久に

2012-09-04 00:00:00 | トマス・ア・ケンピス
トマス・ア・ケンピス(1379年~1471年)の作と伝えられる
『キリストにならいて』
主よ、あなたは私の上にあなたの審判をとどろかせ、恐れと震えをもって私の骨をことごとく震え上がらせ、私の魂は恐れおののきます。

わたしは驚いて立ち、そして考えます。「天さえもあなたの目には清くない※1。」

「天使たちのうちにも悪を見いだして※2」彼らを容赦しなかった※3のなら、私などはどうなることでしょう。

星さえ天から落ちた※4のなら、塵に過ぎない私は、どんなことを頼りにすればよいの゛しょうか。


年間第二十二火曜日
第一朗読 エレミヤ20:7-18
第二朗読 『キリストにならいて』

※1 ヨブ15:15
神は聖なる人々をも信頼なさらず天すら、神の目には清くない。

※2 ヨブ4:18
神はその僕たちをも信頼せず 御使いたちをさえ賞賛されない。

※3 2ペトロ2:4 参照
神は、罪を犯した天使たちを容赦せず、暗闇という縄で縛って地獄に引き渡し、裁きのために閉じ込められました。

※4 黙示録6:13
天の星は地上に落ちた。まるで、いちじくの青い実が、大風に揺さぶられて振り落とされるようだった。