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毎日の読書 「教会の祈り」

私たちはキリストの体の一部 「聖務日課(読書)」より

アンチオケの聖イグナチオ キリストに対して信仰と愛を持ちなさい

2014-01-20 00:00:00 | アンチオケの聖イグナチオ
アンチオケの聖イグナチオ(35~107年頃) 小アジアのアンチオケの司教
『エフェソの信徒への手紙』
神に感謝する祭儀を行い、神を賛美するために、より頻繁に集まるように努めてください。あなたがたがしばしば集まるとき、サタンの力は滅ぼされ、皆さんが心を合わせて信じることによって、サタンの災いは消されるのです。平和にまさるものはありません。平和によってこそ、天上の者達や地上の者達によってしかけられる一切の闘争は無にされます。

 もし皆さんが、イエス・キリストに対して完全な信仰と愛をもっているならば、これらのことは何一つ皆さんに隠されてはいません。信仰と愛とは命の初めと結びです。すなわち、初めは信仰で、結びは愛です。この二つが一つになったもの、それが神です。高貴な善と美に導く他の一切のものは、それについてきます。だれでも信仰を宣言する者は罪を犯さず、愛を持つ者は人を憎みません。「木の善し悪しは、その結ぶ実でわかる※1」のです。そのように、キリストに属していると公言する者は、その行いによって知られるのです。今求められていることは信仰宣言ではなく、最後まで信仰を実践する者となることなのです。

 空論より不言実行の方がまさっています。口にすることを実行するなら、教えることは良いことです。それゆえ、教師はただ一人です。すなわち、「彼かま゛仰せられると、そのとおりになった※2」と言われている方、一人だけです。彼が黙して行ったことも、父にふさわしい業です。イエスの言葉を真に把握する者は、イエスの沈黙をも聞き取ることができます。こうして、その人は完全な者となり、語りつつ実行し、黙しつつ知られるようになります。主に隠されているものは何一つなく、私たちの隠し事も主の近くにあります。したがって、私たちは一切のことを、主が私たちの中に住んでおられると思って行うようにしましょう。こうして、私たちは主の神殿となり、主も私たちの中において、私たちの神となられます。それは確固たる事実であり、もし私たちが主を正しく愛するならば、私たちの面前で明らかにされることでしょう。

 兄弟の皆さん、「思い違いをしてはいけません。※3」家庭を汚す者は「神の国を受け継ぐ事ができないのです。※4」体をもってこのようなことを行った人達が死刑に処せられたのです。まして、悪い教えによって神への信仰を汚す者はどうなるでしょうか。イエス・キリストはこの信仰を確立するために十字架についたのです。信仰を汚す人は汚れに染まって、消えることのない火へと向かいます。この人に耳を貸す者も同様です。

 主が頭に香油をそそがれたのは※5、教会に不滅性の香りを吹き込むためでした。この世の君の教えという悪臭を放つ油を塗られてはなりません。この世の君が皆さんをとりこにして、すぐ目の前にあるいのちから遠ざけるようなことがありませんように。私たちは皆、神の知恵であるイエス・キリストを受けて賢者とならなくてもよいのでしょうか。主が本当に送ってくださる賜物を認めず、愚かにも滅びてしまっても良いのでしょうか。

 私の霊は、十字架にささげられたものとなっています。十字架は、信じない者にとってはつまずかせるものですが※6、私達にとっては救いであり、永遠の命なのです。


年間第二月曜日 読書
第一朗読 申命記4:1-40
第二朗読 アンチオケの聖イグナチオ 『エフェソの信徒への手紙』
※1 マタイ12:33
木が良ければその実も良いとし、木が悪ければその実も悪いとしなさい。木の良し悪しは、その結ぶ実で分かる。

※2 詩編33:9
主が仰せになると、そのように成り、主が命じられると、そのように立つ。

※3 1コリント6:9
※4 1コリント6:10
正しくない者が神の国を受け継げないことを、知らないのですか。思い違いをしてはいけない。みだらな者、偶像を礼拝する者、姦通する者、男娼、男色をする者、泥棒、強欲な者、酒におぼれる者、人を悪く言う者、人の物を奪う者は、決して神の国を受け継ぐことができません。

※5 マタイ26:7参照
一人の女が、極めて高価な香油の入った石膏の壺を持って近寄り、食事の席に着いておられるイエスの頭に香油を注ぎかけた。

※6 1コリント1:23参照
わたしたちは、十字架につけられたキリストを宣べ伝えています。すなわち、ユダヤ人にはつまずかせるもの、異邦人には愚かなものですが、ユダヤ人であろうがギリシア人であろうが、召された者には、神の力、神の知恵であるキリストを宣べ伝えているのです。


アンチオケの聖イグナチオ(紀元35~107年頃)
 イグナチオはイエスの弟子ペトロの二代後の司教としてアンチオケの教会を治めた。野獣の餌食となる刑を受けるためにローマに護送され、107年にトラヤヌス帝の治世のもとで殉教した。ローマに向かう旅の途中で、各地の教会に七通の手紙を送り、キリスト、教会の構造、キリスト者の生活などについて優れた教えを説いた。アンチオケではすでに四世紀から、10月17日に彼の記念日として祝っていた。
正教会、非カルケドン派、カトリック教会、聖公会、ルーテル教会などで聖人。使徒を直接知っていた、使徒教父の一人。70年~殉教する107年まで、シリアのアンティオケの司教をつとめた(第三代。初代は聖ペトロ)。(Wikipediaではアンティオキアのイグナティオス)

 イグナチオは、約二千年ほど前に生まれた使徒教父で、その生涯の中で色々なことがありました。紀元35年生まれで、殉教は107年です。今の時代に時間をシフトして考えると、1935年生まれで、2007年に殉教したという感じでしょう。イグナチオが生まれた頃は、イエスの死と復活の何年か後でまだユダヤ教の一教派だったでしょう。そして、二十代のころには(55~64年)パウロが活躍しはじめ、パウロは手紙を書きはじめます。四十代くらい(75~84)には共感福音書が書かれ、六十代くらい(95~104)に使徒ヨハネが福音書を書きました。この頃、イエスの弟子達はユダヤ教と袂を分かちました。イグナチオは、使徒ヨハネの弟子であるポリカルポと交わりがあり、彼に手紙を書いています。まだ新約聖書が書かれなかった時代に生まれ、使徒から直接信仰を学んだ世代の弟子です。

Laudate 聖人カレンダー(女子パウロ会)
http://www.pauline.or.jp/calendariosanti/gen_saint50.php?id=101701

そよかぜカレンダー(サンパウロ)
http://www.sanpaolo.or.jp/column/kaze/back/0510.html

聖イグナチオに関するベネディクト16世の講話です。使徒を直接知る使徒の弟子達の時代、まだ新約聖書が成立する前の、一世紀の教会の様子が伝わってきます。
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/feature/benedict_xvi/bene_message196.htm

アンチオケの聖イグナチオ 心を合わせて一致すること

2014-01-19 00:00:10 | アンチオケの聖イグナチオ
アンチオケの聖イグナチオ(35~107年頃) 小アジアのアンチオケの司教
『エフェソの信徒への手紙』
 あなた方に栄光を与えてくださったイエス・キリストに、あらゆる仕方で栄光を帰することは、ふさわしいことです。それは、心を合わせて従順となり、司教と司祭団に服従することによって、すべてにわたって聖化されるためです。

 私は偉い人であるかのように、あなた方に命令しているのではありません。私は主のみ名のゆえに捕らわれの身になってはいますが、イエス・キリストにおいてまだ完成された者ではないからです。私は今、弟子になりはじめたばかりであって、あなたがたを仲間と思って語っているのです。むしろこの私が、あなたがたに信仰、励まし、忍耐、寛容の油を塗ってもらう必要があるのです。しかし、愛が黙っているのをゆるさないので、神のお考えに従って、ともに走るようにあなたがたをあえて励ますことにしたのです。父のお考えは、分かつことのできない私たちの命であるイエス・キリストのうちに示されています。同様に、各地に立てられた司教たちも、このイエス・キリストという神のお考えの中にあるのです。

 したがって、皆さんが現にそうしておられるとおり、司教の考えに一致して歩むことは、ふさわしい事です。あなたがたの司祭団は、正当な評価を受け、神にふさわしいもので、弦が竪琴に合っているように司教と調和しているからです。こうして皆さんは、心の一致と愛の合唱によって、イエス・キリストを歌っているのです。あなたがた一人ひとりがコーラスに加わりなさい。心を合わせ、声をそろえて、一致して神から音を受け、イエス・キリストを通してただ一つの声になって、父に賛歌を歌うようになるためです。そうすれば、父があなたがたの声を聞き、あなたがたの善い行いによって、あなたがたが御子の体の肢体であることを認めてくださるでしょう。常に神にあずかるために、汚れのない一致にとどまることが大切なのです。

 私は短期間のうちに、皆さんの司教と、人間的ではなく霊的な親交を結ばせていただきましたが、司教とかくも深く一致しておられる皆さんを大変うれしく思います。皆さんと司教との一致は、まさに教会がイエス・キリストに結ばれ、イエス・キリストが父に深く結ばれているのと同様です。こうして、すべてが一つになって※1ともに合唱するのです。たれも思い違いをしてはなりません。もしだれかが祭壇の内側にいないなら、神のパンにあずかることはできないのです。ある人が他の人と一緒に祈る時、その祈りに非常に大きな力があるとするなら※2、司教と一致した全教会の祈りにはどれほどの力があるでしょう。


年間第二主日 読書
第一朗読 申命記1:1-18

1 モーセはイスラエルのすべての人にこれらの言葉を告げた。それは、ヨルダン川の東側にある荒れ野で、一方にパラン、他方にトフェル、ラバン、ハツェロト、ディ・ザハブがあるスフに近いアラバにおいてであった。
・・・
6 我々の神、主はホレブで仰せになった。「あなたたちは既に久しくこの山にとどまっている。向きを変えて出発し、アモリ人の山地に行き、更にその近隣地方、すなわちアラバ、山地、シェフェラ、ネゲブ、沿岸地方に行きなさい。更にカナン人の土地、レバノン山、大河ユーフラテスにまで行きなさい。見よ、わたしはあなたたちにこの土地を与える。」あなたたちは行って、主が先祖アブラハム、イサク、ヤコブに、彼らとその子孫に与えると誓われた土地を取りなさい。
 そのころ、わたしはあなたたちに言った。「わたしは、ひとりであなたたちの重荷を負うことはできない。あなたたちの神、主が人数を増やされたので、今やあなたたちは空の星のように数多くなった。あなたたちの先祖の神、主が約束されたとおり、更に、あなたたちを千倍にも増やして祝福されるように。しかし、どうしてひとりであなたたちの重荷、もめ事、争いを負えるだろうか。部族ごとに、賢明で思慮深く、経験に富む人々を選び出しなさい。わたしはその人たちをあなたたちの長としよう。」
あなたたちがわたしに答えて、「提案されたことは結構なことです」と言ったので、わたしは、あなたたちの部族の長で、賢明な経験に富む人たちを選んで、彼らをあなたたちの長、すなわち千人隊長、百人隊長、五十人隊長、十人隊長とし、また、あなたたちの部族の役人とした。
 わたしはそのとき、あなたたちの裁判人に命じた。「同胞の間に立って言い分をよく聞き、同胞間の問題であれ、寄留者との間の問題であれ、正しく裁きなさい。裁判に当たって、偏り見ることがあってはならない。身分の上下を問わず、等しく事情を聞くべきである。人の顔色をうかがってはならない。裁判は神に属することだからである。事件があなたたちの手に負えない場合は、わたしのところに持って来なさい。わたしが聞くであろう。」
 わたしはそのとき、これらすべてのことをあなたたちのなすべきこととして命じた。


第二朗読 アンチオケの聖イグナチオ 『エフェソの信徒への手紙』

※1 ヨハネ17:21 参照
父よ、あなたがわたしの内におられ、わたしがあなたの内にいるように、すべての人を一つにしてください。彼らもわたしたちの内にいるようにしてください。そうすれば、世は、あなたがわたしをお遣わしになったことを、信じるようになります。

※2 マタイ18:19 参照
また、はっきり言っておくが、どんな願い事であれ、あなたがたのうち二人が地上で心を一つにして求めるなら、わたしの天の父はそれをかなえてくださる。


アンチオケの聖イグナチオ(紀元35~107年頃)
 イグナチオはイエスの弟子ペトロの二代後の司教としてアンチオケの教会を治めた。野獣の餌食となる刑を受けるためにローマに護送され、107年にトラヤヌス帝の治世のもとで殉教した。ローマに向かう旅の途中で、各地の教会に七通の手紙を送り、キリスト、教会の構造、キリスト者の生活などについて優れた教えを説いた。アンチオケではすでに四世紀から、10月17日に彼の記念日として祝っていた。
正教会、非カルケドン派、カトリック教会、聖公会、ルーテル教会などで聖人。使徒を直接知っていた、使徒教父の一人。70年~殉教する107年まで、シリアのアンティオケの司教をつとめた(第三代。初代は聖ペトロ)。(Wikipediaではアンティオキアのイグナティオス)


 イグナチオは、約二千年ほど前に生まれた使徒教父で、その生涯の中で色々なことがありました。紀元35年生まれで、殉教は107年です。今の時代に時間をシフトして考えると、1935年生まれで、2007年に殉教したという感じでしょう。イグナチオが生まれた頃は、イエスの死と復活の何年か後でまだユダヤ教の一教派だったでしょう。そして、二十代のころには(55~64年)パウロが活躍しはじめ、パウロは手紙を書きはじめます。四十代くらい(75~84)には共感福音書が書かれ、六十代くらい(95~104)に使徒ヨハネが福音書を書きました。この頃、イエスの弟子達はユダヤ教と袂を分かちました。イグナチオは、使徒ヨハネの弟子であるポリカルポと交わりがあり、彼に手紙を書いています。まだ新約聖書が書かれなかった時代に生まれ、使徒から直接信仰を学んだ世代の弟子です。

Laudate 聖人カレンダー(女子パウロ会)
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聖イグナチオに関するベネディクト16世の講話です。使徒を直接知る使徒の弟子達の時代、まだ新約聖書が成立する前の、一世紀の教会の様子が伝わってきます。
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アンチオケの聖イグナチオ 私は神の穀物であり、獣の牙で粉にひかれる

2013-10-17 07:00:00 | アンチオケの聖イグナチオ
10月17日 アンチオケの聖イグナチオ司教(35~107年頃)小アジアのアンチオケの司教、殉教者
「ローマの信徒への手紙」
 私は全ての教会に書簡を送り、全ての人に次のような指示を与えています。[ローマ教会の]皆さんが妨げさえしなければ、私は神のために喜んで死に赴きます、と。皆さんにお願いいたします。時宜にかなわないご好意を私に示さないでください。獣の餌食にならせてください。獣を通してこそ、私は神に達することができるのです。私は神の穀物であり、キリストの清いパンとして認められるために、獣の牙で粉にひかれるのです。むしろ、獣をあおって、その獣が私の墓になるようにしてください。獣が、私の体の一片でも残しませんように。私が死の眠りについてから、だれにも迷惑をかけないようにするためです。世が私の体を見なくなるそのときこそ、私は真にイエス・キリストの弟子となるのです。獣という道具によって、私が犠牲として神にささげられるように、私のためにキリストに嘆願してください。

 世の魅力も、この世の諸王国も、私の益になることは全くないでしょう。私には、王として地の果てに至るまで支配するよりも、イエス・キリストに一致するために死ぬ方がよいのです。私が求めるのは、私たちのために死んでくださったキリストであり、私が望むのは、私達のために復活してくださったキリストなのです。私には陣痛が差し迫っています。兄弟の皆さん、私を許してください。私が[殉教して]命を得るのを妨げないでください。私が[霊的に]死ぬのをお望みにならないでください。神のものになることを望んでいる人を、世に渡さないでください。物質的なもので惑わさないでください。私が清い光を受けるようにさせてください。そこに行き着くことができたとき、私は人間となるでしょう。私の神の受難に倣う者とならせてください。もし誰かの内に神がおられるのなら、その人は私の望みを理解してくださるでしょう。そして、私を締め付けているものが何であるかを知って、同情してくださるでしょう。

 この世の君は私を拉致して、私が神に対して抱いている思いを腐敗させようとしています。ですから、ローマにいらっしゃる皆さんのうちのどなたも、それに加担しないでください。むしろ、私の味方、すなわち、神の味方となってください。世を熱望しながら、イエス・キリストを口にしてはなりません。皆さんの中に、嫉妬心が住み着くことがありませんように。私が皆さんのところに着いたとき、どのように嘆願したとしても、私を信じないでください。むしろ、今、私が書いているこのことの方を信じてください。死ぬことを望みつつ、今こうして生きながら皆さんにあてて書いているからです。私の愛は十字架につけられています。そして、物質的なものを愛する炎は私の内にはありません。私の内にあるのは、生きている水、語る水です。この水は私の内心にこう語っています。「父のもとにおいでなさい。」私は、朽ちる食物にも、またこの世の楽しみにも、味わいを覚えません。私は神のパン、すなわちダビデの子孫であるイエス・キリストの肉が欲しいのです。また飲み物としては、その御血、すなわち不朽の愛が欲しいのです。

 私はもはや人々の考えに従って生きようとは思いません。もし皆さんが私のこの思いに同意してくださるならば、それは実現するでしょう。それに同意すれは、皆さんも神のご好意を得るこになります。短い手紙ですが、皆さんにお願いします。私を信じてください。私が真実を語っていることを。イエス・キリストが皆さんに明らかにしてくださることでしょう。キリストこそ、父が真実を語られた偽りのない口です。私がキリストに到達できるよう、神に祈ってください。私は肉に従ってあなた方に書いているのではなく、神の考えに従って書いたのです。もし私が殉教の苦しみを受けのでしたら、皆さんは私にご好意を示してくださったことになりますが、その苦しみを受けないようにされることでもあったら、私を憎んだことになるのです。



10月17日 聖イグナチオ(アンチオケ)司教 殉教者 記念日
第一朗読 当週当曜日
第二朗読 アンチオケの聖イグナチオ 『ローマの信徒への手紙』


アンチオケの聖イグナチオ(紀元35~107年頃)
 イグナチオはイエスの弟子ペトロの二代後の司教としてアンチオケの教会を治めた。野獣の餌食となる刑を受けるためにローマに護送され、107年にトラヤヌス帝の治世のもとで殉教した。ローマに向かうたびの途中で、各地の教会に七通の手紙を送り、キリスト、教会の構造、キリスト者の生活などについて優れた教えを説いた。アンチオケではすでに四世紀から、10月17日に彼の記念日として祝っていた。
正教会、非カルケドン派、カトリック教会、聖公会、ルーテル教会などで聖人。使徒を直接知っていた、使徒教父の一人。70年~殉教する107年まで、シリアのアンティオケの司教をつとめた(第三代。初代は聖ペトロ)。(Wikipediaではアンティオキアのイグナティオス)

Laudate 聖人カレンダー(女子パウロ会)
http://www.pauline.or.jp/calendariosanti/gen_saint50.php?id=101701

ベネディクト十六世の87回目の一般謁見演説 アンティオキアの聖イグナチオ。使徒を直接知る使徒の弟子達の時代、まだ新約聖書が成立する前の、一世紀の教会の様子が伝わってきます。
https://www.cbcj.catholic.jp/2007/03/14/3541/

アンチオケの聖イグナチオ 司祭団と助祭達に囲まれた司教は一人

2013-10-10 00:00:00 | アンチオケの聖イグナチオ
アンチオケの聖イグナチオ司教(35~107年頃) 小アジアのアンチオケの司教、殉教者
「フィラデルフィアの信徒への手紙」
 テオフォロスとも呼ばれるイグナチオから、アジア州のフィラデルフィアにある、父なる神と主イエス・キリストの教会へ。あなた方の教会は、あわれみを受け、神からくる一致により固められ、私たちの主の受難を揺るぎない心で喜び、大いなるいつくしみによって主の復活を確信しています。イエス・キリストの血に結ばれて、あなた方の教会の挨拶を送ります。特に、イエス・キリストの意図に従って定められた司教と、彼を囲んでいる司祭たちと助祭たちと一つになっているなら、その教会は永遠に変わらない喜びなのです。イエスはこれらの職にある人々を、ご自分の意志で固め、ご自分の聖霊によって強められたのです。

[あなたがたの]司教が共同体のための奉仕職を、自分の意志によってではなく※1、人間によってでもなく、虚栄のゆえにでもなく、父なる神と主イエス・キリストの愛によって得たことを私は知っています。彼の柔和さに感嘆します。彼は沈黙しているときでも、むなしいことを語る人々より、多くの事をなしうるのです。弦が竪琴に調和しているように、彼は掟に調べを合わせているのです。だから私の心は、神に向かっている彼の考えをたたえるのです。その考えが徳に満ち、完全であることを知っているからです。また、いきておられる神のあらゆる善良さに従って、彼が揺らぐことも怒ることも知らない者でることをも、私はたたえるのです。

 それで、真理の光の子らよ※2、分裂と悪い教えから遠ざかりなさい。羊飼いがいる所に、その羊としてともにいるようにしなさい。

 神とイエス・キリストに属する者は皆、司教とともにいるのです。また、悔い改めて教会の一致に加わる者も皆、イエス・キリストに従って生きるものとなるために、神のものとなります。兄弟の皆さん、「思い違いをしてはいけません。※3」分裂を引き起こす者に従う人は、「決して神の国を受け継ぐことができません。※4」異質の考えに従って歩む人は、主の受難と一致しません。

 だから、一つの感謝の祭儀にあずかるように務めなさい。私たちの主イエス・キリストの肉は一つ、その血と一致させるための杯は一つ、祭壇は一つなのです※5。それは実に、司祭団と、わたしとともに奉仕者である助祭たちとに囲まれる司教もただ一人であるのと同様です。そうすれば、あなたがたのすることすべてが、神に従って行われることになります。


年間第二十七木曜日 読書
第一朗読 1テモテ5:3-25 やもめと長老について
第二朗読 アンチオケの聖イグナチオ 『フィラデルフィアの信徒への手紙』

※1 ガラテヤ1:1 参照
人々からでもなく、人を通してでもなく、イエス・キリストと、キリストを死者の中から復活させた父である神とによって使徒とされたパウロ、・・・

※2 エフェソ5:8、1テサロニケ5:5参照
あなたがたは、以前には暗闇でしたが、今は主に結ばれて、光となっています。光の子として歩みなさい。
あなたがたはすべて光の子、昼の子だからです。わたしたちは、夜にも暗闇にも属していません。

※3 1コリント6:9
正しくない者が神の国を受け継げないことを、知らないのですか。思い違いをしてはいけない。みだらな者、偶像を礼拝する者、姦通する者、男娼、男色をする者、

※4 1コリント6:10
泥棒、強欲な者、酒におぼれる者、人を悪く言う者、人の物を奪う者は、決して神の国を受け継ぐことができません。


アンチオケの聖イグナチオ(紀元35~107年頃)
 イグナチオはイエスの弟子ペトロの二代後の司教としてアンチオケの教会を治めた。野獣の餌食となる刑を受けるためにローマに護送され、107年にトラヤヌス帝の治世のもとで殉教した。ローマに向かうたびの途中で、各地の教会に七通の手紙を送り、キリスト、教会の構造、キリスト者の生活などについて優れた教えを説いた。アンチオケではすでに四世紀から、10月17日に彼の記念日として祝っていた。
正教会、非カルケドン派、カトリック教会、聖公会、ルーテル教会などで聖人。使徒を直接知っていた、使徒教父の一人。70年~殉教する107年まで、シリアのアンティオケの司教をつとめた(第三代。初代は聖ペトロ)。(Wikipediaではアンティオキアのイグナティオス)

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アンチオケの聖イグナチオ 主の肉である信仰と主の血である愛

2013-10-09 00:00:00 | アンチオケの聖イグナチオ
アンチオケの聖イグナチオ司教(35~107年頃) 小アジアのアンチオケの司教、殉教者
「トラレスの信徒への手紙」
 柔和と忍耐を身につけて、信仰によって自分を新たに造り直しなさい。その信仰は主の肉です。また、愛によっても自分を造り直しなさい。その愛はイエス・キリストの血です。あなたがたのだれも隣人と不和であってはいけません。異邦人に非難の切っ掛けを与えてはなりません※1。それは少数の愚かな者のために神と結ばれている共同体が悪口を言われないためです。「ある人の愚かさのゆえにわたしの名が人々の間で侮られるようになるならば、その人は災いです※2。」

 だれかがイエス・キリスト以外のことを語るならば、耳を覆いなさい。イエスはダビデの子孫で、マリアの子です。まことに彼は生まれ、食べ、飲み、ポンティオ・ピラトのもとで迫害され、十字架につけられ、天上のもの、地上のもの、地下のもの※3の目の前で死に、まことに死者の中から復活なさったのです。イエスを復活してくださったのは御父です。イエスの御父は、イエスを信じる私たちをも、イエスの姿に似たものとして、キリスト・イエスとともに復活させてくださるでしょう※4。イエスなしに、私たちには真のいのちはないのです。

 死をもたらす実のなる悪い枝から逃れなさい。その実を食べるものは必ず死にます。これらの枝は御父によって植えられたものではありません※5。御父の植えた枝なら、それは十字架の枝の姿をとり、その実も朽ちないはずです。キリストは十字架を通して、その受難により、ご自分の肢体であるあなた方を招いておられます。事実、頭は肢体なしに生まれることはできません。神がこの一致を約束してくださいました。この一致は、神ご自身なのです。

 スミルナから、私とともにいる神の諸教会の人々とともに挨拶を送ります。この人々はあらゆることについて、心身ともに私を慰めてくれました。私の縄目があなたがたを激励します。神に到達しようと思ってイエス・キリストのゆえに縛られているこの私の縄目をいたるところで身につけて歩き回ります。皆さん、いつまでも心を合わせ、またともに祈り続けなさい。あなたがた一人一人にとって、特に司祭団にとって、御父とイエス・キリストと使徒達との名誉のために、司教を元気づけることがふさわしいことなのです。


年間第二十七水曜日
第一朗読 1テモテ4:1-5:2
第二朗読 アンチオケの聖イグナチオ 『トラレスの信徒への手紙』
※1 1テモテ5:14
だから、わたしが望むのは、若いやもめは再婚し、子供を産み、家事を取りしきり、反対者に悪口の機会を一切与えないことです。

※2 イザヤ52:5
そして今、ここで起こっていることは何か、と主は言われる。わたしの民はただ同然で奪い去られ、支配者たちはわめき、わたしの名は常に、そして絶え間なく侮られている、と主は言われる。

※3 フィリピ2:10
こうして、天上のもの、地上のもの、地下のものがすべて、イエスの御名にひざまずき、

※4 2コリント4:14
主イエスを復活させた神が、イエスと共にわたしたちをも復活させ、あなたがたと一緒に御前に立たせてくださると、わたしたちは知っています。

※5 マタイ15:13
イエスはお答えになった。「わたしの天の父がお植えにならなかった木は、すべて抜き取られてしまう。



アンチオケの聖イグナチオ(紀元35~107年頃)
 イグナチオはイエスの弟子ペトロの二代後の司教としてアンチオケの教会を治めた。野獣の餌食となる刑を受けるためにローマに護送され、107年にトラヤヌス帝の治世のもとで殉教した。ローマに向かうたびの途中で、各地の教会に七通の手紙を送り、キリスト、教会の構造、キリスト者の生活などについて優れた教えを説いた。アンチオケではすでに四世紀から、10月17日に彼の記念日として祝っていた。
正教会、非カルケドン派、カトリック教会、聖公会、ルーテル教会などで聖人。使徒を直接知っていた、使徒教父の一人。70年~殉教する107年まで、シリアのアンティオケの司教をつとめた(第三代。初代は聖ペトロ)。(Wikipediaではアンティオキアのイグナティオス)

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