聖クレメンス一世(30~101年頃) ローマ司教、殉教者
「コリントの信徒への手紙」
[兄弟の皆さん]、こう記されています。「聖なる人達と固く結びつきなさい。彼らと固く結びつく人は聖なる者とされるだろう※1。」また、他の箇所ではこう言っています。「罪のない人とともにいれば、あなたは罪のない者となり、選ばれた人とともにいれば、選ばれた者となり、また、心の曲がった人とともにいれば、心の曲がった者となる。※2」ですから、罪のない人々、正しい人々と固く結びつきましょう。その人達こそ神によって選ばれた人達だからです。なぜあなたたちの間に、争い、怒り、不和、分裂、闘争があるのでしょうか。私たちは唯一の神、唯一のキリスト、そして私たちの上に注がれた唯一の恵みの霊、キリストにおける唯一の召命をもっているのではありませんか※3。なぜキリストの体の肢体を引き離し、切り裂くのですか。なぜ自分自身の体に対して反乱を起こし、このような狂気に走るのですか。私たちが互いに体の肢体であることを忘れたのですか※4。
私たちの主イエス・キリストの次の言葉を思い起こしなさい。主はこう仰せになりました。「このような人は災いだ。私が選んだ者の一人をつまずかせるよりま、生まれてこなかった方が良かった。私が選んだ者の一人を正しい道からそらせるよりも、石臼を体にかけられて海に投げ込まれる方が良かった※5。」あなたたちの分裂は、多くの人を正しい道から引き離し、多くの人を落胆に、多くの人を疑惑に、私たち皆を悲しみに追いやりました。しかもあなたたちの騒ぎはまだ続いているのです。
使徒パウロの手紙をもう一度ひもときなさい。パウロは福音宣教の最初にあなたたちに何と書き送ったでしょうか。実際パウロは、聖霊に促されて、自分自身とケファとアポロのことについて手紙の中で書き送っています。そのときから、すでにあなたたちは党派を組んでいたからです。しかしながら、あの当時の党派はあなたたちにとってまだ罪の軽いものでした。証しされた使徒達と、使徒達によって認められた一人の男を選んで党派を作っていたからです。
それゆえ、早くこの悪を取り除くことにしましょう。そして、主の足下にひれ伏して、主が私たちをあわれみ、私たちと和解し、昔日の、厳正で清い兄弟愛に満ちた生き方を私たちに回復してくださるよう、嘆願しながら涙しましょう。
年間第十四月曜日 読書
第一朗読 サムエル下 15:7-16:13
第二朗読 聖クレメンス一世 『コリントの信徒への手紙』
※1 引用箇所不明
※2 詩編18:26-27 (七十人訳)
あなたの慈しみに生きる人にあなたは慈しみを示し無垢な人には無垢に清い人には清くふるまい心の曲がった者には背を向けられる。(参考として 新共同訳から引用)
※3 1コリント8:6 エフェソ4:4-6参照
・わたしたちにとっては、唯一の神、父である神がおられ、万物はこの神から出、わたしたちはこの神へ帰って行くのです。また、唯一の主、イエス・キリストがおられ、万物はこの主によって存在し、わたしたちもこの主によって存在しているのです。
・体は一つ、霊は一つです。それは、あなたがたが、一つの希望にあずかるようにと招かれているのと同じです。
主は一人、信仰は一つ、洗礼は一つ、すべてのものの父である神は唯一であって、すべてのものの上にあり、すべてのものを通して働き、すべてのものの内におられます。
※4 1コリント12:27参照
あなたがたはキリストの体であり、また、一人一人はその部分です。
※5 マルコ14:21 マタイ18:6参照
・人の子は、聖書に書いてあるとおりに、去って行く。だが、人の子を裏切るその者は不幸だ。生まれなかった方が、その者のためによかった。
・ しかし、わたしを信じるこれらの小さな者の一人をつまずかせる者は、大きな石臼を首に懸けられて、深い海に沈められる方がましである。
聖クレメンス一世(紀元30~101年 在位 91~101年)
初代教会時代のローマ司教。使徒パウロ、使徒ペトロから教えを受けた、使徒教父の一人。彼がペトロの三代後のローマ司教として一世紀末のローマ教会を治めた。コリントの教会にあてて、その平和と一致を回復させるための優れて手紙を送った。カトリック教会、正教会、聖公会、ルーテル教会などで聖人。
女子パウロ会 聖人カレンダーへ
http://www.pauline.or.jp/calendariosanti/gen_saint50.php?id=112301
ベネディクト十六世の「使徒の経験から見た、キリストと教会の関係の神秘」の連続講話で、ローマのクレメンスが紹介されています。エウセビオス(263年ごろ~339年)の時代までは、信者の集会でクレメンスの手紙が読まれていたようです。
https://www.cbcj.catholic.jp/2007/03/07/3537/
「コリントの信徒への手紙」

私たちの主イエス・キリストの次の言葉を思い起こしなさい。主はこう仰せになりました。「このような人は災いだ。私が選んだ者の一人をつまずかせるよりま、生まれてこなかった方が良かった。私が選んだ者の一人を正しい道からそらせるよりも、石臼を体にかけられて海に投げ込まれる方が良かった※5。」あなたたちの分裂は、多くの人を正しい道から引き離し、多くの人を落胆に、多くの人を疑惑に、私たち皆を悲しみに追いやりました。しかもあなたたちの騒ぎはまだ続いているのです。
使徒パウロの手紙をもう一度ひもときなさい。パウロは福音宣教の最初にあなたたちに何と書き送ったでしょうか。実際パウロは、聖霊に促されて、自分自身とケファとアポロのことについて手紙の中で書き送っています。そのときから、すでにあなたたちは党派を組んでいたからです。しかしながら、あの当時の党派はあなたたちにとってまだ罪の軽いものでした。証しされた使徒達と、使徒達によって認められた一人の男を選んで党派を作っていたからです。
それゆえ、早くこの悪を取り除くことにしましょう。そして、主の足下にひれ伏して、主が私たちをあわれみ、私たちと和解し、昔日の、厳正で清い兄弟愛に満ちた生き方を私たちに回復してくださるよう、嘆願しながら涙しましょう。
年間第十四月曜日 読書
第一朗読 サムエル下 15:7-16:13
第二朗読 聖クレメンス一世 『コリントの信徒への手紙』
※1 引用箇所不明
※2 詩編18:26-27 (七十人訳)
あなたの慈しみに生きる人にあなたは慈しみを示し無垢な人には無垢に清い人には清くふるまい心の曲がった者には背を向けられる。(参考として 新共同訳から引用)
※3 1コリント8:6 エフェソ4:4-6参照
・わたしたちにとっては、唯一の神、父である神がおられ、万物はこの神から出、わたしたちはこの神へ帰って行くのです。また、唯一の主、イエス・キリストがおられ、万物はこの主によって存在し、わたしたちもこの主によって存在しているのです。
・体は一つ、霊は一つです。それは、あなたがたが、一つの希望にあずかるようにと招かれているのと同じです。
主は一人、信仰は一つ、洗礼は一つ、すべてのものの父である神は唯一であって、すべてのものの上にあり、すべてのものを通して働き、すべてのものの内におられます。
※4 1コリント12:27参照
あなたがたはキリストの体であり、また、一人一人はその部分です。
※5 マルコ14:21 マタイ18:6参照
・人の子は、聖書に書いてあるとおりに、去って行く。だが、人の子を裏切るその者は不幸だ。生まれなかった方が、その者のためによかった。
・ しかし、わたしを信じるこれらの小さな者の一人をつまずかせる者は、大きな石臼を首に懸けられて、深い海に沈められる方がましである。
聖クレメンス一世(紀元30~101年 在位 91~101年)
初代教会時代のローマ司教。使徒パウロ、使徒ペトロから教えを受けた、使徒教父の一人。彼がペトロの三代後のローマ司教として一世紀末のローマ教会を治めた。コリントの教会にあてて、その平和と一致を回復させるための優れて手紙を送った。カトリック教会、正教会、聖公会、ルーテル教会などで聖人。
女子パウロ会 聖人カレンダーへ
http://www.pauline.or.jp/calendariosanti/gen_saint50.php?id=112301
ベネディクト十六世の「使徒の経験から見た、キリストと教会の関係の神秘」の連続講話で、ローマのクレメンスが紹介されています。エウセビオス(263年ごろ~339年)の時代までは、信者の集会でクレメンスの手紙が読まれていたようです。
https://www.cbcj.catholic.jp/2007/03/07/3537/