聖アンブロジ(340頃から397年)ミラノの司教、教会博士
手紙
あなたは祭司の務めを授けられて、教会の船尾に座り、波の中で舟を操ります。信仰の梶棒を握りしめ、この世の激しい嵐によって船路を乱されないようにしなさい。海は実に大きく果てしなく広がっていますが、恐れてはなりません。主ご自身が、教会の基(もとい)を「大海の上に置き、諸々の[潮の]流れの上にそれを築かれた※1」からです。
したがって、使徒の礎の上に立てられた主の教会が、逆巻く荒波の中で動揺することなく、怒り狂う海の中で毅然としているのは不思議ではありません。この世のことがらは、しばしばぶつかり合って大騒ぎを起こしますが、教会は労苦している人々を受け入れる事ができる最も安全な救いの港を持っています。しかし、教会は海で波に揺られているとはいえ、諸々の[潮の]流れと共に走ります。それらはしろ、「諸々の流れは声を上げた※2」と言われているあの流れのことではないのでしょうか。キリストから飲み物を与えられ、神の霊を飲んだ者のうちからあふれ出る諸々の流れがあります※3。これらの流れは、霊の恵みにあふれると、声を上げるのです。
また、洪水の流れのように聖なる人々の中に流れ込む川もあり※4、穏やかで静かな魂に喜びを与える川もあります※5。福音記者ヨハネのように、またペトロとパウロのように、この満ちあふれる川の恵みを受けた者は声を上げます。そして、使徒達が福音宣教の声を世界のすみずみまで鳴り響かせたように、この人もまた主イエスの福音を宣べ伝えます。
あなたの声も響くように、キリストから受けなさい。キリストの水、主を賛美する水を集めなさい※6。預言者をかたどる雲がまき散らす水を、各地から集めなさい。
山々から水を集めて、それを自分の基に寄せる人、泉から水をくむ人は、雲のように水をまき散らすことができます。ですから、あなたの心をこの水で満たしなさい。そうすればあなたの土地は潤いを保ち、自分の泉から水を受けます。
したがって、多くを読み、理解する人は満たされます。満たされた人は他の人々に注ぎかけます。「雨が雲に満ちれば、それは地に滴る※7」と聖書に書かれているとおりです。
あなたの話が豊かで、清らかで、明らかでありますように。道徳の教えに際しては、徴収の耳に快さを吹き入れ、すばらしい弁舌によって人々を捕らえなさい。そうすれば、人々はあなたの導く所にすすんで着いてくるでしょう。
・・・
12月7日 聖アンブロジオ司教 教会博士 記念日
第一朗読 当週当曜日
第二朗読 聖アンブロジオ 手紙
※1 詩編24:2
主は、大海の上に地の基を置き 潮の流れの上に世界を築かれた。
※2 詩編93:3
主よ、潮はあげる、潮は声をあげる。潮は打ち寄せる響きをあげる。
※3 ヨハネ7:38-39参照
わたしを信じる者は、聖書に書いてあるとおり、その人の内から生きた水が川となって流れ出るようになる。」
イエスは、御自分を信じる人々が受けようとしている“霊”について言われたのである。イエスはまだ栄光を受けておられなかったので、“霊”がまだ降っていなかったからである。
※4 イザヤ66:12参照
主はこう言われる。見よ、わたしは彼女に向けよう 平和を大河のように 国々の栄えを洪水の流れのように。あなたたちは乳房に養われ 抱いて運ばれ、膝の上であやされる。
※5 詩編46:5参照
御言葉におののく人々よ、主の御言葉を聞け。あなたたちの兄弟、あなたたちを憎む者 わたしの名のゆえに あなたたちを追い払った者が言う 主が栄光を現されるように お前たちの喜ぶところを見せてもらおう、と。彼らは、恥を受ける。
※6 詩編148:4参照、 ダニエル・アザルヤの祈り37、54-55
天の天よ 天の上にある水よ主を賛美せよ。
37 天の上のすべての水よ、主を賛美し、代々にたたえ、あがめよ。
55 海と川よ、主を賛美し、代々にたたえ、あがめよ。
54 泉よ、主を賛美し、代々にたたえ、あがめよ。
※7 コレヘト11:3
雨が雲に満ちれば、それは地に滴る。南風に倒されても北風に倒されても/木はその倒れたところに横たわる。
聖アンブロジオ
340年頃、ドイツのトリールでローマ人の家庭に生まれる。ローマで勉学に励み、シルミウムで執政官になる。374年にミラノ在住の折、突然同市の司教に選出される。12/7に司教叙階を受けた。司教の職務を誠実に果たし、すべての人に大きないつくしみを示し、信者たちを見事に指導し、教えた。また、教会の権利を皇帝に対して力強く擁護し、アレイオス派に対して著作と行動で正統信仰を守った。397年の聖土曜日にあたる4月4日に死去。
正教会・非カルケドン派・カトリック教会・聖公会・ルーテル教会の聖人(聖アンブロジウス、聖アムブロシイ)
聖アンブロジオ(女子パウロ会の聖人カレンダーへ)
http://www.pauline.or.jp/calendariosanti/gen_saint50.php?id=120701
ベネディクト十六世の「使徒の経験から見た、キリストと教会の関係の神秘」についての連続講話でアンブロジオについて話されました。
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/feature/benedict_xvi/bene_message256.htm
手紙

したがって、使徒の礎の上に立てられた主の教会が、逆巻く荒波の中で動揺することなく、怒り狂う海の中で毅然としているのは不思議ではありません。この世のことがらは、しばしばぶつかり合って大騒ぎを起こしますが、教会は労苦している人々を受け入れる事ができる最も安全な救いの港を持っています。しかし、教会は海で波に揺られているとはいえ、諸々の[潮の]流れと共に走ります。それらはしろ、「諸々の流れは声を上げた※2」と言われているあの流れのことではないのでしょうか。キリストから飲み物を与えられ、神の霊を飲んだ者のうちからあふれ出る諸々の流れがあります※3。これらの流れは、霊の恵みにあふれると、声を上げるのです。
また、洪水の流れのように聖なる人々の中に流れ込む川もあり※4、穏やかで静かな魂に喜びを与える川もあります※5。福音記者ヨハネのように、またペトロとパウロのように、この満ちあふれる川の恵みを受けた者は声を上げます。そして、使徒達が福音宣教の声を世界のすみずみまで鳴り響かせたように、この人もまた主イエスの福音を宣べ伝えます。
あなたの声も響くように、キリストから受けなさい。キリストの水、主を賛美する水を集めなさい※6。預言者をかたどる雲がまき散らす水を、各地から集めなさい。
山々から水を集めて、それを自分の基に寄せる人、泉から水をくむ人は、雲のように水をまき散らすことができます。ですから、あなたの心をこの水で満たしなさい。そうすればあなたの土地は潤いを保ち、自分の泉から水を受けます。
したがって、多くを読み、理解する人は満たされます。満たされた人は他の人々に注ぎかけます。「雨が雲に満ちれば、それは地に滴る※7」と聖書に書かれているとおりです。
あなたの話が豊かで、清らかで、明らかでありますように。道徳の教えに際しては、徴収の耳に快さを吹き入れ、すばらしい弁舌によって人々を捕らえなさい。そうすれば、人々はあなたの導く所にすすんで着いてくるでしょう。
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12月7日 聖アンブロジオ司教 教会博士 記念日
第一朗読 当週当曜日
第二朗読 聖アンブロジオ 手紙
※1 詩編24:2
主は、大海の上に地の基を置き 潮の流れの上に世界を築かれた。
※2 詩編93:3
主よ、潮はあげる、潮は声をあげる。潮は打ち寄せる響きをあげる。
※3 ヨハネ7:38-39参照
わたしを信じる者は、聖書に書いてあるとおり、その人の内から生きた水が川となって流れ出るようになる。」
イエスは、御自分を信じる人々が受けようとしている“霊”について言われたのである。イエスはまだ栄光を受けておられなかったので、“霊”がまだ降っていなかったからである。
※4 イザヤ66:12参照
主はこう言われる。見よ、わたしは彼女に向けよう 平和を大河のように 国々の栄えを洪水の流れのように。あなたたちは乳房に養われ 抱いて運ばれ、膝の上であやされる。
※5 詩編46:5参照
御言葉におののく人々よ、主の御言葉を聞け。あなたたちの兄弟、あなたたちを憎む者 わたしの名のゆえに あなたたちを追い払った者が言う 主が栄光を現されるように お前たちの喜ぶところを見せてもらおう、と。彼らは、恥を受ける。
※6 詩編148:4参照、 ダニエル・アザルヤの祈り37、54-55
天の天よ 天の上にある水よ主を賛美せよ。
37 天の上のすべての水よ、主を賛美し、代々にたたえ、あがめよ。
55 海と川よ、主を賛美し、代々にたたえ、あがめよ。
54 泉よ、主を賛美し、代々にたたえ、あがめよ。
※7 コレヘト11:3
雨が雲に満ちれば、それは地に滴る。南風に倒されても北風に倒されても/木はその倒れたところに横たわる。
聖アンブロジオ
340年頃、ドイツのトリールでローマ人の家庭に生まれる。ローマで勉学に励み、シルミウムで執政官になる。374年にミラノ在住の折、突然同市の司教に選出される。12/7に司教叙階を受けた。司教の職務を誠実に果たし、すべての人に大きないつくしみを示し、信者たちを見事に指導し、教えた。また、教会の権利を皇帝に対して力強く擁護し、アレイオス派に対して著作と行動で正統信仰を守った。397年の聖土曜日にあたる4月4日に死去。
正教会・非カルケドン派・カトリック教会・聖公会・ルーテル教会の聖人(聖アンブロジウス、聖アムブロシイ)
聖アンブロジオ(女子パウロ会の聖人カレンダーへ)
http://www.pauline.or.jp/calendariosanti/gen_saint50.php?id=120701
ベネディクト十六世の「使徒の経験から見た、キリストと教会の関係の神秘」についての連続講話でアンブロジオについて話されました。
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/feature/benedict_xvi/bene_message256.htm