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毎日の読書 「教会の祈り」

私たちはキリストの体の一部 「聖務日課(読書)」より

聖アンブロジオ 味わい深い詩編の書

2013-06-14 21:39:15 | 聖アンブロジオ
聖アンブロジオ(340~397年) ミラノの司教。教会博士。 
「詩篇解説」
 聖書全体が神の恵みを息吹いているが、特に味わい深い詩篇の書はそうである。モーセ自身も先祖たちの言行を散文の形で記したが、先祖たちの民に忘れがたい不思議な方法で紅海を渡らせ、ファラオがその軍隊と共に海に沈んだのを見たとき、自分の力を超えることが起こったので、自分の才能を一層優れた方法で働かせて、主に向かって勝利の賛歌を歌った※1。また、ミリアムも小太鼓を手に取り、他の女達を励まして言った。「主に向かって歌おう。主は大いなる威光を現し、馬と乗り手を海に投げ込まれた※2。」

 詩篇の書に書かれた歴史は人に教訓を与え、法は教え、預言は将来を告げ、叱責は人を懲らしめ、訓戒は人を説得する。したがって詩篇の書には、すべて人に役立つことが含まれており、人間の救いのための薬として提供されている。この書を読む者はだれでも、自分の欲情の傷をいやすことのできる特別な薬を見いだす。
・・・
先祖の業績を学んで見倣うことを望む者は、一つの詩篇の中に先祖の歴史全体が述べられているのを見いだし、このような要約によって記憶の倉にそれを納めることができる。「人を愛する者は、律法を全うしている※3」
・・・
詩篇の中では、イエスは私たちのために生まれるばかりではなく、救いをもたらすために肉体の苦難を受け、死の眠りに入り、復活し、天に昇り、父の座に揚げられると語られている。人間の誰一人として、あえて言えなかったことを、この予言者ダビデだけが告げたのである。そして後に、主ご自身は福音の中で、これを述べ伝えられたのである。


年間第十金曜日 読書
第一朗読 ヨシュア10:1-11:17
第二朗読 聖アンブロジオ 『詩編注解』

※1 出エジプト 15:1-18
モーセとイスラエルの民は主を賛美してこの歌をうたった。主に向かってわたしは歌おう。主は大いなる威光を現し馬と乗り手を海に投げ込まれた。
主はわたしの力、わたしの歌、主はわたしの救いとなってくださった。この方こそわたしの神。わたしは彼をたたえる。わたしの父の神、わたしは彼をあがめる。
主こそいくさびと、その名は主。
主はファラオの戦車と軍勢を海に投げ込み、えり抜きの戦士は葦の海に沈んだ。
深淵が彼らを覆い、彼らは深い底に石のように沈んだ。
主よ、あなたの右の手は力によって輝く。主よ、あなたの右の手は敵を打ち砕く。
あなたは大いなる威光をもって敵を滅ぼし、怒りを放って、彼らをわらのように焼き尽くす。
憤りの風によって、水はせき止められ、流れはあたかも壁のように立ち上がり、大水は海の中で固まった。
敵は言った。「彼らの後を追い捕らえて分捕り品を分けよう。剣を抜いて、ほしいままに奪い取ろう。」
あなたが息を吹きかけると海は彼らを覆い彼らは恐るべき水の中に鉛のように沈んだ。
主よ、神々の中にあなたのような方が誰かあるでしょうか。誰か、あなたのように聖において輝きほむべき御業によって畏れられくすしき御業を行う方があるでしょうか。
あなたが右の手を伸べられると大地は彼らを呑み込んだ。
あなたは慈しみをもって贖われた民を導き御力をもって聖なる住まいに伴われた。
諸国の民はこれを聞いて震え苦しみがペリシテの住民をとらえた。
そのときエドムの首長はおののきモアブの力ある者たちはわななきにとらえられカナンの住民はすべて気を失った。
恐怖とおののきが彼らを襲い御腕の力の前に石のように黙した。主よ、あなたの民が通り過ぎ、あなたの買い取られた民が通り過ぎるまで。
あなたは彼らを導き嗣業の山に植えられる。主よ、それはあなたの住まいとして自ら造られた所、主よ、御手によって建てられた聖所です。
主は代々限りなく統べ治められる。

※2 出エジプト 15:21
ミリアムは彼らの音頭を取って歌った。主に向かって歌え。主は大いなる威光を現し馬と乗り手を海に投げ込まれた。



聖アンブロジオ
340年頃、ドイツのトリールでローマ人の家庭に生まれる。ローマで勉学に励み、シルミウムで執政官になる。374年にミラノ在住の折、突然同市の司教に選出される。12/7に司教叙階を受けた。司教の職務を誠実に果たし、すべての人に大きないつくしみを示し、信者たちを見事に指導し、教えた。また、教会の権利を皇帝に対して力強く擁護し、アレイオス派に対して著作と行動で正統信仰を守った。397年の聖土曜日にあたる4月4日に死去。
正教会・非カルケドン派・カトリック教会・聖公会・ルーテル教会の聖人(聖アンブロジウス、聖アムブロシイ)
聖アンブロジオ(女子パウロ会の聖人カレンダーへ)

http://www.pauline.or.jp/calendariosanti/gen_saint50.php?id=120701

ベネディクト十六世の「使徒の経験から見た、キリストと教会の関係の神秘」についての連続講話でアンブロジオについて話されました。
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/feature/benedict_xvi/bene_message256.htm

聖アンブロジオ 唯一の真の善である神に密着しよう

2013-03-02 00:00:02 | 聖アンブロジオ
聖アンブロジオ(340~397年) ミラノの司教、教会博士
『世からの逃亡について』
人の心がある所には、その人の宝もある。※1 主は願う人々には良い贈り物を与えることを拒まないのが普通だからである。

したがって、主は良い方であり、特に忍耐強く主を待ち望む者に対して良い方であるので、私たちは主に密着し、全霊、全身、全力をあげて主と共にあるように努めよう※2。そうすれば、私たちが主の光の中にとどまって、その栄光を眺め、天上の主の幸福の恵みにあずかるようになる。それゆえ、あらゆる考えと理解を超え、永久の平和と静寂の内におられるあの善に私たちの精神を向けて高め、その善のうちにとどまり、そのうち生き、それに密着しよう。その平和はあらゆる知識と理解を超えるものである。※3

それはすべてに行き渡る善であり、私たちは皆その中に生き、それに依存する。※4 それを超えるものは何もない。それは神という善である。「神おひとりのほかに、善い者はだれもいない」※5からである。したがって善は神であり、神は善である。だから聖書は「み手を開かれれば、すべてはよいものに満ち足りる※6」と言っている。事実、すべてのよいものは当然、善である神から私たちに与えられている。これらのよいものには悪が混入されていないのである。

聖書は信者たちにこれらのよいものを約束して、「あなたがたは大地のよい実りを食べることができる※7」と言う。



四旬節第二土曜日 読書
第一朗読 出エジプト 20:1-17 十戒
第二朗読 聖アンブロジオ司教の論述『世からの逃亡について』
※1 マタイ6:21参照
あなたの富のあるところに、あなたの心もあるのだ。

※2 マルコ12:30,ルカ 10:27 参照
心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。

※3 フィリピ4:7参照
主において常に喜びなさい。重ねて言います。喜びなさい。
あなたがたの広い心がすべての人に知られるようになさい。主はすぐ近くにおられます。
どんなことでも、思い煩うのはやめなさい。何事につけ、感謝を込めて祈りと願いをささげ、求めているものを神に打ち明けなさい。
【そうすれば、あらゆる人知を超える神の平和が、あなたがたの心と考えとをキリスト・イエスによって守るでしょう。】

※4 使徒17:28参照
神は、一人の人からすべての民族を造り出して、地上の至るところに住まわせ、季節を決め、彼らの居住地の境界をお決めになりました。
これは、人に神を求めさせるためであり、また、彼らが探し求めさえすれば、神を見いだすことができるようにということなのです。実際、神はわたしたち一人一人から遠く離れてはおられません。
【皆さんのうちのある詩人たちも、『我らは神の中に生き、動き、存在する』 『我らもその子孫である』と、言っているとおりです。】

※5 マルコ10:18
イエスは言われた。「なぜ、わたしを『善い』と言うのか。神おひとりのほかに、善い者はだれもいない。

※6 詩編104:28
あなたがお与えになるものを彼らは集め御手を開かれれば彼らは良い物に満ち足りる。

※7 イザヤ1:19
お前たちが進んで従うなら/大地の実りを食べることができる。



聖アンブロジオ
340年頃、ドイツのトリールでローマ人の家庭に生まれる。ローマで勉学に励み、シルミウムで執政官になる。374年にミラノ在住の折、突然同市の司教に選出される。12/7に司教叙階を受けた。司教の職務を誠実に果たし、すべての人に大きないつくしみを示し、信者たちを見事に指導し、教えた。また、教会の権利を皇帝に対して力強く擁護し、アレイオス派に対して著作と行動で正統信仰を守った。397年の聖土曜日にあたる4月4日に死去。
正教会・非カルケドン派・カトリック教会・聖公会・ルーテル教会の聖人(聖アンブロジウス、聖アムブロシイ)

聖アンブロジオ(女子パウロ会の聖人カレンダーへ)
http://www.pauline.or.jp/calendariosanti/gen_saint50.php?id=120701

ベネディクト十六世の「使徒の経験から見た、キリストと教会の関係の神秘」についての連続講話でアンブロジオについて話されました。
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/feature/benedict_xvi/bene_message256.htm

聖アンブロジオ 苦しめられるには若すぎたが、勝利を得るにはすでに十分大人になっていた

2013-01-21 07:00:00 | 聖アンブロジオ
聖アンブロジオ(340~397年) ミラノの司教、教会博士
『おとめについて』
本日、一人のおとめの天上への誕生日にあたり、その純潔を学ぼう。一人の殉教者の誕生日にあたり、いけにえをささげよう。実に、今日は聖アグネスが殉教した日である。彼女は十二歳で殉教したと伝えられている。このような幼い命をも容赦しなかったとは、なんと残酷なことか。しかしながら、このような年齢の中にも証を見いだすことのできる信仰の力は、なんと偉大なことか。

そのような小さい体に、傷を受けるほどの場所があったのだろうか。彼女は刀傷を受けるほどの体をもっていなかったが、刀に打ち勝つ力をもっていた。一般にこの年齢の少女たちは、小さな針が刺さっても大きな傷を受けたように泣き出してしまう。

ところが、アグネスは死刑執行人たちの残酷な手の中で少しも恐れず、重い鎖のきしむ音に動じることもなく、今や怒り狂う兵士の刀に我が身を差し出すのである。彼女はまだ死とは何であるかを知らないが、死の準備はできていた。力ずくで神々の祭壇に連れて行かれたときに、燃えさかる火の前でキリストに向かって手を伸ばし、冒瀆的な火が燃えているところで主の勝利のしるしである十字を切るのである。人々は彼女の首と両腕に鉄の手かせをかけようとしたが、どんな手かせもあまりに小さい彼女の体を縛ることができなかった。

これは新しい殉教の仕方だろうか。苦しめられるには若すぎたが、勝利を得るにはすでに十分に大人になっいた。


1月21日 聖アグネスおとめ殉教者 記念日
三世紀後半にローマで殉教した。ダマソ教皇は彼女の墓に碑文をささげ、聖アンプロジオをはじめ多くの教父たちが、アグネスをたたえている。



聖アンブロジオ
340年頃、ドイツのトリールでローマ人の家庭に生まれる。ローマで勉学に励み、シルミウムで執政官になる。374年にミラノ在住の折、突然同市の司教に選出される。12/7に司教叙階を受けた。司教の職務を誠実に果たし、すべての人に大きないつくしみを示し、信者たちを見事に指導し、教えた。また、教会の権利を皇帝に対して力強く擁護し、アレイオス派に対して著作と行動で正統信仰を守った。397年の聖土曜日にあたる4月4日に死去。
正教会・非カルケドン派・カトリック教会・聖公会・ルーテル教会の聖人(聖アンブロジウス、聖アムブロシイ)

聖アンブロジオ(女子パウロ会の聖人カレンダーへ)
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ベネディクト十六世の「使徒の経験から見た、キリストと教会の関係の神秘」についての連続講話でアンブロジオについて話されました。
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聖アンブロジオ 聖なる処女マリアの訪問

2012-12-21 00:00:00 | 聖アンブロジオ
聖アンブロジオ(340頃から397年)ミラノの司教、教会博士
『ルカ福音書注解』
天使は処女(おとめ)マリアに隠れた神秘を告げるにあたり、一つの例によって信仰が固められるよう、神にとってはお望みになることがすべて可能であることを示すために、年老いたうまず女が子を宿したことを告げた。

これを聞いたマリアは、山里に向かって出かけていった。彼女がそうしたのは、託言を信じなかったり、お告げをいぶかったり、示された例を疑ったりしなかったからではなく、希望に胸を踊らせて、奉仕の務めを果たそうとして、喜びにかられて急いで旅立ったのである。

すでに満たされていたマリアは、急いで高い所を目指していくとしか考えられないからである。聖霊の恵みは、ためらいも遅れも知らないのである。マリアの到着と主の現存の効果はすぐに現れた。事実、「マリアの挨拶をエリザベトが聞いたとき、その胎内の子がおどり、聖霊に満たされた※1」のである。

・・・

子は喜びおどり、母は満たされた。子よりも先に母が満たされたのではなく、子が聖霊に満たされたので、母をも満たしたのである。ヨハネは喜んでおどった。そしてマリアの霊も喜んだ。ヨハネがおどるときにエリザベトは満たされるが、マリアについてはその霊で満たされたとは言われておらず、その霊は喜んだと言われている。把握しがたい方が、把握しがたいしかたで母の中に働いたからである。また、エリザベトは子を宿した後に満たされたが、マリアは子を宿す前に満たされた。エリザベトは、「信じたあなたは幸いだ※2」と言った。

しかし、聞いて信じたあなたがたも幸いである。すべて信じた魂は、神の言葉を宿して産み、その業を認めるからである。



待降節 12月21日
第一朗読 イザヤ48:12-49:13
第二朗読 聖アンブロジオ 『ルカ福音書注解』

※1 ルカ1:41
マリアの挨拶をエリサベトが聞いたとき、その胎内の子がおどった。

※2 ルカ1:45
主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」



聖アンブロジオ
340年頃、ドイツのトリールでローマ人の家庭に生まれる。ローマで勉学に励み、シルミウムで執政官になる。374年にミラノ在住の折、突然同市の司教に選出される。12/7に司教叙階を受けた。司教の職務を誠実に果たし、すべての人に大きないつくしみを示し、信者たちを見事に指導し、教えた。また、教会の権利を皇帝に対して力強く擁護し、アレイオス派に対して著作と行動で正統信仰を守った。397年の聖土曜日にあたる4月4日に死去。
正教会・非カルケドン派・カトリック教会・聖公会・ルーテル教会の聖人(聖アンブロジウス、聖アムブロシイ)

聖アンブロジオ(女子パウロ会の聖人カレンダーへ)
http://www.pauline.or.jp/calendariosanti/gen_saint50.php?id=120701

ベネディクト十六世の「使徒の経験から見た、キリストと教会の関係の神秘」についての連続講話でアンブロジオについて話されました。
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/feature/benedict_xvi/bene_message256.htm

聖アンブロジオ 心の輝きで体の美しさを照らす方

2012-12-13 19:13:18 | 聖アンブロジオ
聖アンブロジオ(340頃から397年)ミラノの司教、教会博士
『処女性論』
あなたは民の一人、民衆の一人、おとめたちの一人であり、心の輝きで体の美しさを照らす方。あなたは夜、自分の部屋に閉じこもって、常にキリストを思い、絶えずその到来を気体し続けなさい。

キリストはそのようなあなたを望み、そのようなあなたを選んだのである。したがって、戸が開いていれば、キリストは入って来られる。来ると約束した方は偽ることがない。したがって求めていた方を抱擁しなさい。彼に近づきなさい。そうすれば、あなたは照らされる※1。彼を引き留め、早く帰らないように願い、立ち去らないように求めなさい。神のことばは走るからである※2。飽きっぽい人はそれを把握することができず、怠ける人はそれをとらえることが出来ない。その呼びかけに応じて、あなたの魂は主を迎えに行きなさい。そして、天の話の余韻を味わいなさい。ことばは、早くすぎさってしまうから。



聖ルチアおとめ殉教者 12月13日 記念日

ディオクレティアヌス帝によるキリスト教迫害の間に、おそらくシチリア島のシラクサで亡くなった。ルチアに対する崇敬は、古代から全教会に広まり、ローマ典礼文(第一奉献文)にその名前が入れられた。

第一朗読 当週当曜日
第二朗読 聖アンブロジオ 『処女性論』

※1 詩編34:6(ウルガタ訳)
主を仰ぎ見る人は光と輝き辱めに顔を伏せることはない。(新共同訳)

※2 詩編147:15参照
主は仰せを地に遣わされる。御言葉は速やかに走る。




聖アンブロジオ
340年頃、ドイツのトリールでローマ人の家庭に生まれる。ローマで勉学に励み、シルミウムで執政官になる。374年にミラノ在住の折、突然同市の司教に選出される。12/7に司教叙階を受けた。司教の職務を誠実に果たし、すべての人に大きないつくしみを示し、信者たちを見事に指導し、教えた。また、教会の権利を皇帝に対して力強く擁護し、アレイオス派に対して著作と行動で正統信仰を守った。397年の聖土曜日にあたる4月4日に死去。
正教会・非カルケドン派・カトリック教会・聖公会・ルーテル教会の聖人(聖アンブロジウス、聖アムブロシイ)

聖アンブロジオ(女子パウロ会の聖人カレンダーへ)
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ベネディクト十六世の「使徒の経験から見た、キリストと教会の関係の神秘」についての連続講話でアンブロジオについて話されました。
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/feature/benedict_xvi/bene_message256.htm