Woodnoteな日常

京都発 小さな小さなCD制作スタジオの日々雑感です

マイクとマイクスタンドの取り扱い(初心者向け)

2021年02月04日 | ウッドノート・スタジオ
コロナ禍の出口が一向に見えないなか、自宅から演奏を配信する方も多いようで、
FaceBookを見ていると収録の様子が写真でアップされているのを見かけたりします。
ただ、見ていると間違ったセッティングや、
間違いではないものの事故につながりやすい危ないセッテイングを目にすることがあります。

私自身も昔は初心者で、今考えると赤面もののミスもいっぱいやってますが、
その後教わったり自分で勉強したりで多少知識も増えました。
そうした内容をここに書いて、最近配信を始めた、マイクを使い始めた、という方が
安心・安全に使えるヒントになれば良いかと思います。

楽器の収録にはブームスタンドを使われる方が多いと思いますが、
FaceBookで多く見られるのは、マイクからケーブルをそのままだらりと下げているもの。(下の写真のような状態)


これですと、万一ケーブルに足を引っ掛けたりすると、マイクスタンドが転倒、
機材や楽器に被害がおよぶ可能性があります。


これを避けるにはケーブルをマイクから一旦垂直のポール部分に這わせて、
ポールに沿って垂直に下ろし、下の三脚をくぐらせます。


三脚をくぐらせたところがこの写真。
こうすれば万一ケーブルに足を引っ掛けても、スタンドがずれるだけで、転倒する危険は少なくなります。


マイクからブームの横棒にケーブルを這わせるとき、
私はマジックテープのバンドを用意して、マイク直後のケーブルに少し余裕をもたせてコネクタに負担がないようにしながら、
ケーブルが垂れ下がらないようにしています。



マジックテープを使わなくても、横棒に1~2回巻きつける、というのも簡単で良いです。


ここまでの写真のマイクはsEエレクトロニクスのsE8というスモールダイヤフラムのペンシルタイプのマイクです。
これは軸方向が音を拾う方向です。
一方、ラージダイヤフラムのマイクをお持ちの方も多いかと思います。
このタイプは「サイドアドレス」タイプと言って、横方向が音を拾う方向です。
(写真はオーディオテクニカのAT2050、矢印の方向が音を拾う向きです)


たまにペンシルタイプと混同して、下の写真のようにセッティングしている方を見かけますが、
これでは天井か床の音しか拾いません。


マイクのなかには一見ペンシルタイプのように見えて、実はサイドアドレスというのもありますので、
マイクの向きは購入時にきちんと確認しておきましょう。

マイクスタンドは垂直のポール部分と、下の三脚部分をネジで止めるようになっているのが多いのですが、
なぜか垂直のポールを床に付けるようにセッティングしているのをたまに見かけます。


これでは床の振動がマイクスタンドを通してマイクに伝わってしまいます。
ポールはストッパーのあるところまできちんと上げて、床の振動が直接伝わらないようにします。


…と、とりあえず今回はここまで。
またネタが思いついたら続編も書いてみたいと思います。