Woodnoteな日常

京都発 小さな小さなCD制作スタジオの日々雑感です

CD解説

2014年02月20日 | ウッドノート・スタジオ
珍しくCDの解説原稿執筆という仕事をさせてもらいました。
ビクターさんの2枚組「TWIN BEST」シリーズの「クラシック・ギター名曲選」、
昨日発売となりました。


解説は各曲ごとでなく、全体を通したストーリーで書いて欲しいとの依頼で、
“三題噺”ならぬ全29曲を“29題噺”にして書きました。
途中、多少強引な展開もありますが(笑)
おおよそギターの歴史を俯瞰する
ギターを初めて聴く人にも分かりやすい解説になったのではないかと思います。
ビクターの音源から名曲名演奏をより抜いた2枚組CDです。
2枚組で2500円+税とお買い得価格。
店頭で見つけましたら是非どうぞ!


「クラシック・ギター名曲選」VICC41056~57(2枚組)
発売元:ビクターエンタテインメント株式会社
本体価格:2,500円
発売日:2014年2月19日

曲目:
【CD1】
禁じられた遊び
聖母の御子(カタルーニャ民謡~セゴビア編)
グリーンスリーヴス(カッティング編)
亡き王女のためのパヴァーヌ(ラヴェル~ディアンス編)
ダンサ・ブラジレイラ(モレル)
スペイン・セレナード(マラッツ~タレガ編)
粉屋の踊り(ファリャ)
暁の鐘(E.S.デ・ラ・マーサ)
郷愁のショーロ(バリオス)
“さくら”による主題と変奏(横尾幸弘)
アラビア風綺想曲(タレガ)
秋の木の葉Op.41-3(コスト)
想いの届く日(ガルデル~ビラダンゴス編)
サンバースト(ヨーク)
アランブラの想い出(タレガ)
【CD2】
ジョンゴ(ベリナティ)
小麦畑で(ロドリーゴ)
魔笛の主題による変奏曲(ソル)
エレジー(M=トローバ)
エストレリータ(ポンセ~ゴンサレス編)
ショーロス第1番(ヴィラ=ロボス)
ロンドンデリーの歌(アイルランド民謡~武満 徹編)
アストゥリアス((アルベニス~セゴビア編)
タンゴ“天使の死”(ピアソラ~ブローウェル編)
カヴァティーナ(マイヤーズ~ウィリアムズ編)
ハンガリー幻想曲(メルツ)
11月のある日(ブローウェル)
バーデン・ジャズ組曲よりシンプリシタス(イルマル)
鳥の歌(カタルーニャ民謡~渡辺香津美編)

※演奏:福田進一、村治佳織、村治奏一、大萩康司

松村雅亘さんのこと

2014年02月02日 | その他
ギター製作家の松村雅亘さんが1月31日に亡くなられ、
今日(2月2日)ご葬儀に参列してきました。

現代ギター社在職当時、「現代名工列伝」という記事の担当になって、
製作家の方への聞き書きというかたちで連載していました。
松村さんにもこの連載の取材という形でお話を伺っていました。
時折確認の質問をはさむくらいで、基本的には自由にお話していただき、
その録音をもとに原稿に書きあげていました。

松村さんのお話ぶりは、本当に子供のように嬉々として、
ブーシェのこと、ギターのこと、目を輝かせて語っておられました。
今でもその取材の様子をありありと思い出します。
「名工列伝」が記事になってからも、お会いするたびに、
『笹井さ~ん、うまく書いてくれてありがとうね!』とおっしゃっていただき、
そのたびになんとも照れくさい想いをしたものでした。

今日の告別式で、ご長男さんのご挨拶のとき、
この「名工列伝」からの言葉が紹介され、
胸に迫るものがあり、目頭が熱くなりました。

この正月、松村さんからの年賀状に
『音楽も音作りの世界もとても深いと痛感しています。
 その中で楽しく学べる自分が幸福に思います。』
とありました。
今も松村さんの人なつっこい笑顔が目に浮かびます。
松村さん、たいへんお世話になりました。合掌。