先月の27日(土)、カミさんと二人、伊勢神宮へ参拝に行って参りました。
旅の目的は、28日(日)奈良県某市に住む身内のお祝い事に出席するためであるが、「折角だからお伊勢参りでもしようか?」「おぅ、いいねぇ」と、急遽決定したってぇ訳。
カミさんと二人勇んで出かけたまでは良かったが、そもそも思いつきから始まったお伊勢参り、その道中はまるでヤジさんキタさんのようでしたなぁ。
「伊勢神宮って、何処にあるんだっけ?」
「三重県だべ?」
「何処行きの電車に乗って、どの駅で降りるんかなぁ?」
「あそこの掲示板に伊勢市って駅があるから、多分そっちの方向じゃねぇ?」
・・・ってな具合。
伊勢中川駅で降り近くの駅員に聞いてみると、「宇治山田行きに乗って下さい」とのことで、とりあえず宇治山田行きの急行に乗り、たまたま隣に座ったオバチャンが伊勢市の方だということで伊勢神宮について尋ねてみた。
「伊勢神宮に行くにはどの駅で降りるの?」と。するとそのオバチャンは「"げくう"へ行くには伊勢市駅で降りて、"ないくう"へ行くんだったら宇治山田駅で降りなさい」と仰る。
「げくう?ないくう?一体何のこっちゃ?」
聞くところによると、伊勢神宮は、外宮(げくう)と内宮(ないくう)から成り、それぞれ別の場所に在るそうで、そのため外宮と内宮とでは降りる駅が異なるとのこと。
オバチャンは「お伊勢参りは、先ず外宮でお参りしてから内宮にお参りするのが正式やなぁ」と仰るので、「それじゃぁ、順序に則り外宮から参拝するべ」と、先行きに大きな不安を残しつつ伊勢市駅で下車した二人でありました。
外宮(げくう) 豊受大神宮(とようけだいしんぐう)御正殿

電車を降り、「サテ、外宮へ行くには?」とキョロキョロしていると、「お伊勢参りですか?でしたら、私共のタクシーをご利用下さい」と言いながら、中年のドライバーがニコニコと近づいて来た。
「さては、田舎もんがお伊勢参りにやって来たってんで、オラ達をいいカモだと思いやがったな?」
「オラ騙されねぇぞ!」とばかり斜に構えつつ「少しばかりお参りするだけだから、タクシーなんぞいらんわい!」と断ると、「外宮は直ぐソコですが、内宮へも行くとなると、とてもじゃないが時間がかかりますよ。タクシーなら両方行かれますし、お安くしておきます」と仰る。
この時既に時計は午後2時を少し回ったところ、この様子では時間が足らないと感じたオイラは少々気持ちがグラついた。
カミさんは「お金がかかるからいらない!」とキッパリと断るのだったが、できれば外宮と内宮の両方をお参りしたいオイラは「安くするって、幾らにしてくれる?」と思わず尋ねていた。
「お伊勢参りは、先ず外宮から回り、身を清める意味で二見浦(ふたみのうら)へ行き、それから内宮へお参りするのが正式でして、そのコースでおよそ3時間、実際には1万4千円ほどですが・・・おまけして一万円ポッキリにします」と、定価表を見せながら懸命に説得する運転手でした。
で、1万円という予定外の出費は金欠病のオイラにとって少々痛いが、「時間はお金で買えますよ」の一言と、ドライバーが思った以上に好印象だったんで、渋々ながら交渉決定となった次第。
「お父さん、お金が勿体無いから・・・」と、それでも尚、グズグズと文句を言うカミさんがそこにおりましたがね・・・
外宮(げくう)のパワースポット「三ツ石(みついし)」

御正殿へと向う参道の一角に、1m四方を荒縄で囲まれた小さな石組みがあり、参拝客が数人、この石の前で何かをやっている様子。
「何をしてるのかいな?」と興味半分で傍に近寄ってみると、そこには石組みに囲まれ小さな石が三つ鎮座しており、その石に向かい参拝客が入れ替わり立ち代り手をかざしている。
聞くところによると、何でも、この場所は外宮のパワースポットであるそうで、三つある石の中央から凄いパワーが出ているとのこと
「オッ、来た来た!」「アレッ?何か感じる!」「オ~ッ、すごいっ!」などと声を上げる参拝客に混じり、カミさんも真似して手をかざした途端「アッ、スゴイ!感じる、感じる!」と感嘆の声を上げた。
「お父さんもやってみて!凄いから!」と、オイラの手を引っ張り石の前へと差し出すのだったが、「???・・・別に何も?・・・」
「え~っ?何も感じない?」と言うとカミさんはもう一度手をかざし「ホラ~ッ、やっぱり凄いパワーを感じるのに、お父さん、何も感じない?!」とオイラを睨む。
「そんなバカな?・・・」とばかり、オイラは再度石に手を近づけてみたけれど、「ウ~ム、これが何か?・・・」ってな感じで何も変化が無い。
「お父さんの鈍感!」とオイラを責めるカミさんだが、何と言われようと「感じないものは感じねぇんだよっ!」
それより何より、「お父さん!・・・」と言って、その石の上につんのめりそうになるほどオイラの手を思いっきり引っ張りやがって、お陰で周りの人間に大笑いされちまったじゃねぇか!
「この石なんかより、オマエさんのそのパワーの方がよっぽどすげぇっての!」
「お伊勢参りの巻、次回へと続く!」
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旅の目的は、28日(日)奈良県某市に住む身内のお祝い事に出席するためであるが、「折角だからお伊勢参りでもしようか?」「おぅ、いいねぇ」と、急遽決定したってぇ訳。
カミさんと二人勇んで出かけたまでは良かったが、そもそも思いつきから始まったお伊勢参り、その道中はまるでヤジさんキタさんのようでしたなぁ。
「伊勢神宮って、何処にあるんだっけ?」
「三重県だべ?」
「何処行きの電車に乗って、どの駅で降りるんかなぁ?」
「あそこの掲示板に伊勢市って駅があるから、多分そっちの方向じゃねぇ?」
・・・ってな具合。
伊勢中川駅で降り近くの駅員に聞いてみると、「宇治山田行きに乗って下さい」とのことで、とりあえず宇治山田行きの急行に乗り、たまたま隣に座ったオバチャンが伊勢市の方だということで伊勢神宮について尋ねてみた。
「伊勢神宮に行くにはどの駅で降りるの?」と。するとそのオバチャンは「"げくう"へ行くには伊勢市駅で降りて、"ないくう"へ行くんだったら宇治山田駅で降りなさい」と仰る。
「げくう?ないくう?一体何のこっちゃ?」
聞くところによると、伊勢神宮は、外宮(げくう)と内宮(ないくう)から成り、それぞれ別の場所に在るそうで、そのため外宮と内宮とでは降りる駅が異なるとのこと。
オバチャンは「お伊勢参りは、先ず外宮でお参りしてから内宮にお参りするのが正式やなぁ」と仰るので、「それじゃぁ、順序に則り外宮から参拝するべ」と、先行きに大きな不安を残しつつ伊勢市駅で下車した二人でありました。
外宮(げくう) 豊受大神宮(とようけだいしんぐう)御正殿

電車を降り、「サテ、外宮へ行くには?」とキョロキョロしていると、「お伊勢参りですか?でしたら、私共のタクシーをご利用下さい」と言いながら、中年のドライバーがニコニコと近づいて来た。
「さては、田舎もんがお伊勢参りにやって来たってんで、オラ達をいいカモだと思いやがったな?」
「オラ騙されねぇぞ!」とばかり斜に構えつつ「少しばかりお参りするだけだから、タクシーなんぞいらんわい!」と断ると、「外宮は直ぐソコですが、内宮へも行くとなると、とてもじゃないが時間がかかりますよ。タクシーなら両方行かれますし、お安くしておきます」と仰る。
この時既に時計は午後2時を少し回ったところ、この様子では時間が足らないと感じたオイラは少々気持ちがグラついた。
カミさんは「お金がかかるからいらない!」とキッパリと断るのだったが、できれば外宮と内宮の両方をお参りしたいオイラは「安くするって、幾らにしてくれる?」と思わず尋ねていた。
「お伊勢参りは、先ず外宮から回り、身を清める意味で二見浦(ふたみのうら)へ行き、それから内宮へお参りするのが正式でして、そのコースでおよそ3時間、実際には1万4千円ほどですが・・・おまけして一万円ポッキリにします」と、定価表を見せながら懸命に説得する運転手でした。
で、1万円という予定外の出費は金欠病のオイラにとって少々痛いが、「時間はお金で買えますよ」の一言と、ドライバーが思った以上に好印象だったんで、渋々ながら交渉決定となった次第。
「お父さん、お金が勿体無いから・・・」と、それでも尚、グズグズと文句を言うカミさんがそこにおりましたがね・・・
外宮(げくう)のパワースポット「三ツ石(みついし)」

御正殿へと向う参道の一角に、1m四方を荒縄で囲まれた小さな石組みがあり、参拝客が数人、この石の前で何かをやっている様子。
「何をしてるのかいな?」と興味半分で傍に近寄ってみると、そこには石組みに囲まれ小さな石が三つ鎮座しており、その石に向かい参拝客が入れ替わり立ち代り手をかざしている。
聞くところによると、何でも、この場所は外宮のパワースポットであるそうで、三つある石の中央から凄いパワーが出ているとのこと
「オッ、来た来た!」「アレッ?何か感じる!」「オ~ッ、すごいっ!」などと声を上げる参拝客に混じり、カミさんも真似して手をかざした途端「アッ、スゴイ!感じる、感じる!」と感嘆の声を上げた。
「お父さんもやってみて!凄いから!」と、オイラの手を引っ張り石の前へと差し出すのだったが、「???・・・別に何も?・・・」
「え~っ?何も感じない?」と言うとカミさんはもう一度手をかざし「ホラ~ッ、やっぱり凄いパワーを感じるのに、お父さん、何も感じない?!」とオイラを睨む。
「そんなバカな?・・・」とばかり、オイラは再度石に手を近づけてみたけれど、「ウ~ム、これが何か?・・・」ってな感じで何も変化が無い。
「お父さんの鈍感!」とオイラを責めるカミさんだが、何と言われようと「感じないものは感じねぇんだよっ!」
それより何より、「お父さん!・・・」と言って、その石の上につんのめりそうになるほどオイラの手を思いっきり引っ張りやがって、お陰で周りの人間に大笑いされちまったじゃねぇか!
「この石なんかより、オマエさんのそのパワーの方がよっぽどすげぇっての!」
「お伊勢参りの巻、次回へと続く!」
