新種牡馬考察 ブリックスアンドモルタル

2022-02-26 23:45:00 | 血統
ブリックスアンドモルタル
2020年度種付け料:600万円
2020年度種付頭数:178頭

ブリックスアンドモルタルは2019年全米年度代表馬。13戦11勝、米芝G1を5勝という完璧な競争成績。これほどの馬が日本に来るのは本当に久々では。

ブリックスアンドモルタルは、Giant’s Causeway × Ocean Crest(Storm Bird系) × Exceller(Vaguely Noble系)。Storm Bird 3×3。母父Ocean Crestは超マイナー種牡馬で、代表産駒がブリックスアンドモルタルの母Beyond the Wavesです。それ以外には活躍馬はいない模様。母母父Exceller(エクセラー)は33戦15勝、米欧でG1を11勝した名馬ですが、種牡馬としては失敗したため血統表で見ることはほぼありません。エクセラーはジョッキークラブゴールドカップステークスでシアトルスルーに勝っていますが、面白いことに父シアトルスルーの半弟がCapote(カポウティ)です。カポウティはエクセラーと違って種牡馬として活躍しました。

母系は実に地味で活躍馬もあまり出ていません。良血とは言えないと思います。だからこそこれだけの競争成績の馬が日本に来たのでしょう。その意味でもサンデーサイレンスが日本に来た時の状況に似ている気がします。

1. 日本の芝適性がやはり気になるところですが、父ジャイアンツコーズウェイ産駒が日本でも活躍しているので、バッチリとは思いませんが、大きな不安はないかと思います。

2. ただ、血統的にはダート馬が生まれやすいようにも思えるので、芝馬を狙うなら母には欧州血統のほうが良いと思います。

3. とにかくStorm Cat系というのが魅力的。サンデー系・キンカメ系の大抵の繁殖牝馬に合いそう。

4. 特に相性が良さそうなのはハーツクライ。Storm Bird、シアトルスルーを持つことに加えて、ハーツと相性のよいCapoteの半兄Excellerを持ちます。さらに母系の奥のBless PatはMan o’War × Bull Dog × Blue Larkspurの組み合わせで、Nothirdchanceとニアリーな血統になるので、この点でもハーツクライとの配合はプラスに思えます。ただ、21年産では母父ハーツクライの産駒はあまりいません。

5. ハーツクライの次に良いと思うのは、マンハッタンカフェ、ダイワメジャー、スペシャルウィーク。いずれもブリックスアンドモルタルが持つ血と相性が良いです。

6. ディープもまあ良いと思います。ディープがやや非力な印象なので、ブリックスアンドモルタルのような北米血統のパワーが良い効果を生み出すはず。また、Storm CatやVaguely Nobleを持つ点も良いと思います。ただ、ベストではないかなと。あと気になっているのはブリックスアンドモルタルの馬格。ちょっと体高低めなんですよね。母父ディープで小さく出るとあまり良くないなと思っています。

7. 自身がStorm Bird 3×3のクロスを持つので、配合はクロスが少なく、異系っぽいほうが良いと思います。

個人的な好配合例

ソウルスターリングの21
ブリックスアンドモルタル×フランケル×Monsun。社台があえてブリックスアンドモルタルをつけてきたかんじですが、配合は良いと思います。欧州本流血統のフランケルに加えて、スタセリタがドイツ血統なのが良いです。

レーヌミノルの21
ブリックスアンドモルタル×ダイワメジャー×タイキシャトル。Glorious Song=Devil’s Bag 5×4の全きょうだいクロスつき。

レッドラヴィータの21
ブリックスアンドモルタル×スペシャルウィーク×トニービン。バランスが非常に良いと思います。Storm Cat≒マルゼンスキー 3×4が効くはず。

アースライズの21
ブリックスアンドモルタル×マンハッタンカフェ×Cape Cross。マンカフェは相性良さそうですし、母が異系でバランス良いと思います。
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