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白い彗星の艦長室のひとり言

ガンプラをはじめとして、各種トイ、話題のアニメについて盛り上がりましょう。

機動戦士ガンダム00 ♯11 アレルヤ

2007-12-16 19:56:36 | 機動戦士ガンダムOO
※コメントでのサスロさんのご指摘を受け、もう一度見返してみたところ、勘違いしている部分が発見されたので一部の記事を修正させて頂きました。
既に見て頂いた方すいません。
そして、サスロさんどうもありがとうございました。
(2007.12.16 20:00 彗星)


まず始めに、毎日非常に多くの方にアクセス頂いているようで、どうもありがとうございます。
新しいGジェネが面白くて……じゃなくて(汗)
色々と忙しくて毎日のように更新という訳にはいきませんが、00のレビューも11回まできました。

今回のサブタイトルはスバリ「アレルヤ」ということですが、独立したエピソードというよりは、前回の人革によるガンダム鹵獲作戦からの繋がり、特に超人機関及びソーマとアレルヤの関係についてのお話になりそうです。
特定の名前がタイトルになっていると総集編のような気がしてしまいます(笑)


アバンはここのところ影の薄いユニオンの対ガンダム調査団の面々です。
人革の行ったガンダム鹵獲作戦については、残されたデブリから20機以上のティエレンが失われたということです。
セリフや画面で確認した限りでは、エクシアが9機、デュナメスが7機、ヴァーチェが9機(内ナドレで6機)、そしてキュリオスが1機(ミン機)と計26機に輸送艦4隻と、まぁ当たらずも遠からずといった感じでしょうか。

「モビルスーツの性能差が勝敗を分ける絶対条件ではないさ」
グラハムは某赤い人のような言い回しで部下の不安を払拭しています。
エイフマン教授とビリーはガンダムの放出する特殊粒子を<多用変異性フォトン>と定義、そして教授はこのフォトンがガンダムの機関部から生み出されていて、それが驚異的な作戦行動時間と航続距離を生み出していると、ほぼGN粒子とGNドライブ(太陽炉)についてその正体に目星が付いているようです。

正体を突き止めるのと、それを生産して実戦に投入するのにはまだ大きな開きがありますが、各陣営ともに徐々にガンダムの秘密に迫ってきているようです。
教授はこの基礎理論を200年も前に確立したイオリア・シュヘンベルグを賞賛しますが、何故彼が戦争根絶という絵空事を実行に移したかという問いには
「紛争の火種を抱えたまま宇宙へと進出する人類への警告」
と受け取っているようです。


前回の戦闘で傷ついたトレミーの外装を修理するのは無数の無人作業機械。全部にハロが搭載されているのではなさそうですが、形は皆同じようです。
パージして漂っていたヴァーチェの外装もこのハロ軍団が回収したと思われますが、セルゲイあたりがこの光景を見たらぶったまげるかも(笑)

コンテナ内でもハロが大活躍でデュナメスの脚部も元通りになり、ナドレにはパージした外装が再び取り付けられます。
ニュータイプ誌の記事によると、特徴的な赤い髪は外装パーツに繋がっているコードということらしいので、一つ一つ接続し直すには骨が折れそうです。


ブリッジでは一人称の崩壊から立ち直ったと思われるティエリアがいつもの調子で作戦予報士であるスメラギさんの失態を責めています。
確かに前回の戦闘での采配は後手続きでしたので責められてしかるべきなのですが、ロックオンの言うとおりナドレを露見したのはティエリアにも責があるのでどっちもどっちといったところでしょうか。
スメラギさんの人間だから失敗してもしょうがないというのは、組織ではあまり通用しない言い訳ですね……そう言って慰めることはあっても失敗した本人が言ってはね(笑)

まぁ意図的に開き直っているのでしょうが、この組織は明確なリーダーや上下関係が存在していないのでロックオンのような存在が欠かせません。
「可愛いよな、生真面目で…他人に八つ当たりなんかしてさ」
かなり達観した大人でなければあそこでこのセリフは言えませんね。

冷徹でありながらとても人間臭い一面を見せるティエリアですが、ナドレが出現した時は彼が操作したのではなく、彼が感じた危機を察知して自動的にプログラムが走ったように見えたので、ナドレ(ヴァーチェ)にサイコミュ的な脳波感応装置があるのか、ティエリア自身にそういった能力が備わっているのでしょう。
エンディングの絵では、店頭のモニターに干渉しているように見えるので、ティエリアには電子機器に干渉できる能力があると見るのが有力ですかね。

そしてナドレについてあそこまで過剰になるのは現時点では謎です。
外伝を見ても分かるように、元となったプルトーネにも重要な謎が隠されているようですが、ただ単に重装甲の機体が装甲をパージしたというだけでは、キュリオスが変形可能な機体だという事とあまり変わらず、所謂フルアーマータイプというだけでさほど重要な機密にも思えないのですが……
プルトーネと共通する『何か』こそがナドレの重要機密な気がします。


自室ではソーマとの邂逅について考えを巡らせているアレルヤ。
カラーリングはともかく、ティエレンの高機動徴兵仕様という機体はかなり以前から存在していたのでしょう。
そして『忌まわしい研究』とアレルヤが称するのはもちろん超人機関での研究対象だった記憶。この機関は大人の兵士に後付で強化を施すのではなく、やはりというか子供がその対象のようです。SEEDでエクステンデットを生み出していた施設に近い印象です。

一方その頃、人革の低軌道ステーションでは前回の鹵獲作戦失敗によりセルゲイがその責を問われるかと思いきや、ガンダムの性能が予想を上回っていたということで無罪放免、辞表も受け付けないと、セルゲイさんかなりの高評価を受けているようです。

そしてガンダムの鹵獲は諦め、次の段階としてユニオンと接触しているとの事。これは当初から感じているソレスタル・ビーイングの思惑通りに事が進行しているということでしょうか。対ソレスタル・ビーイングの元に全ての国家群が一致すると。ソレスタル・ビーイングはその為の捨て石という……


当然のことながら、前回の戦闘でのアレルヤの肉声は録音されていて、超人機関の技術員がその声紋データから過去に在籍していた一人の被験者を割り出します。
モニターには『SUPER SOLGIER ORGNIZATION TESTEE LIST』と表示されていて、訳すと超兵(超人)機関被験者リストですね。
RETRIEVALは検索、そしてE-0057の被験者と一致したようです。

「E-0057…脳量子波措置後、新たな人格が形成…凶暴性あり。データ収集後、処分」
DISPOSALは処分、廃棄ということで公には死亡扱いになっているようです。

「いかんな…この事実が上層部に知れれば…」
ん?これは何を恐れているのでしょうか。脳量子波の措置?でもこれは個人の研究者レベルでできる話ではないでしょうし…
破棄したはずの被験者が生存していてソレスタル・ビーイングのガンダムマイスターとして、人革の超人機関での研究成果が流出しているといったところですかね。

絶妙のタイミングで、以前からソーマとキュリオスのパイロットであるアレルヤとの関連を疑っていたセルゲイが研究員を問いただしますが、研究員はこれを否定。
他国でも同様の研究が行われているのではとアレルヤの件は伏せてしまいます。
この決断が後々大きな事件に発展します。


トレミーの展望スペースでは、文字通り自問自答するアレルヤとハレルヤ。後ろにハレルヤが立っているのは勿論イメージ的なものでしょう。
ソーマとタオツーの存在から、超人機関が今も存続している事を知ったハレルヤは、それが戦争扶助に該当するとして武力介入を示唆します。
「叩けというのか…仲間を…同類を」
(お優しいアレルヤさまには出来ない相談かァ?なら体をオレに渡せよ…ソッコーでカタ付けてやっからさ……あの時みたいに)

あの時というのは、以前にもでてきた宇宙船での遭難事故の事でしょうか。
「俺たちは死ぬのか…」
「いやだ!死にたくない!アレルヤ!アレルヤ!!」
着衣から被験者の一人と思われますが、その前には返り血で染まったアレルヤの姿が……
「だめだぁ…お前は死ぬんだ!」
「……アレルヤ…」
「違う!俺の名は――」

とここで我に返ってしまうアレルヤ(汗)
回想シーンの場所が宇宙船の中なのか、研究施設の中なのかは不明ですが、その返り血から既に別の誰かを殺害した後である事と、左目が露出していることからそれがハレルヤである事は読み取れます。

研究員の話では脳量子波措置を施した際に別人格が形成されたという事なので、宇宙船の事故に遭い、生き残る為にやむにやまれずに誰かを殺害し、その罪の意識から逃れる為に別人格のハレルヤを生み出したという訳ではなく、脳に対する何からの措置により殺人癖を持つもう一つの人格が形成されたと見るべきなのでしょう。そしてその名前がハレルヤ。
ハレルヤの受け持つ凶暴性は元々アレルヤの中にあったモノなのか、脳への措置が原因で生まれたモノなのかは現時点では分かりません。

施設の被験者を保護し救うことも可能ではというアレルヤ。そして、保護したところで戦闘用に改造された人間に未来はなく、それを一番分かっているのがお前(自分)だろうというハレルヤ。
別の二人が話しているように見えますが、これはアレルヤの中での自問自答。
戦うことしかできない運命だというハレルヤに反発し振り返ったところに刹那が(笑)
どうやらこの展望スペースはちょっとしたイベントスポットになっているようですね。


アザディスタンでは、マリナ皇女と国連大使としてのコーナーが会談中。太陽光発電の受信アンテナが建造中との事ですから、国連からの援助を受け入れて念願の太陽光発電によるエネルギー供給を受ける事になったのでしょう。
但し、反対派も存在するようで建設の妨害をしているようです。
オイルマネーにより発展してきた国でしょうから、他所からのエレルギー供給を受ける立場に反発があるのでしょう。
しかし化石燃料が枯渇し、輸出規制もされている現状ではこれしか国が生き残る手段がないのが事実。

国連のというよりコーナーの言葉に半信半疑のシーリンさん。マリナはコーナーの自らの気持ちを神に誓えるかと問いかけます。
「誓えます。アザディスタンの未来を…貴方の神にも」
コーナーの思惑は今のところ見えてきませんね。まさか国連大使としての責務を果たしているだけとは思えませんので、何かの思惑を含んでいるのだと思います。
にしても、コーナーが誓う“神”とは一体何を指しているのですかね。


自室?で酒飲んでやさぐれているスメラギさんの元へはアレルヤが。それにしても酒瓶3本がデスクの前に並んでます(汗)
スメラギさんは実はすごくネガティブな人で、過去に起こした失敗の事、そしてソレスタル・ビーイングの活動の事を常に思い悩んでいて、表面的な明るさはそれを取り繕うためのもの…とは以前ロックオンも言っていましたが、普段は酒の力を借りないと自我が保てないんでしょうね。

そんなスメラギさんとヴェーダに一つの作戦を提案するアレルヤ。手渡されたデータには人類革新連盟軍超兵特務機関の文字が。
ついにアレルヤは自らの手で悪夢の連鎖を断ち切る決断をしたようです。


CM後はいつものラブコメパート。着たきりスズメだったルイスの衣装はピンクと黒のボーダー……
部屋着にしてもセンス悪すぎなような(笑)
今回の作戦は、美味しい食事で母親を懐柔するようです。作ったのは沙慈で、これもルイスなりの沙慈アピール計画の一つ。
少なからず一歩前進したようですが、それにしても沙慈、割烹着が似合い過ぎ…

そんな弟の姿を知ってか知らずか、姉の方はイオリア・シュヘンベルグの足取りを追い続けています。
同じくイオリアの周辺を洗っているユニオンの安全保障局の動向に目を付けているようです。ユニオンの安全保障局ということは、現在のアメリカ国家安全保障局(NSA)の流れを汲む諜報機関なのでしょうね。
一介のジャーナリストとしてはかなり危険な領域にまで踏み込んでいるようで、後輩がビビるのも当然です。

アレルヤの提案をヴェーダも推奨し、超人機関への武力介入が決定します。初見の時は勘違いしていましたが、アレルヤの提供したデータによりスメラギさんもアレルヤが過去に超人機関に在籍していた事、そしてハレルヤというもう一人の自分が共存している事を知ったようです。オペレーターのクリスはアレルヤにご執心のようですが、中にあんなのがいるのを知ったらどうなるのでしょうか(笑)
そして扉の外にはティエリアが……(汗)


エクシアとデュナメスは南アフリカの国境紛争地域への武力介入を開始するようです。同時に行われるという事は、陽動の意味も含まれているのかも。
「エクシア、刹那・セイエイ出る」
11話にして始めて主役機の母艦からの発進というお約束のシーンが描かれました。

ティエリアは1話でいた場所、雑誌記事によれば統括コンピュータ・ヴェーダ内部でヴェーダのデータを閲覧する場所に漂っています。
今度は意図的に金色の目を使い情報にアクセスしたようで、スメラギとアレルヤがいた場所の監視カメラの映像を見ているようです。
扉の外では会話の内容までは分からなかったのか…

「アレルヤ・ハプティズム…そうか、彼は……」
ティエリアもここでアレルヤの秘密を知ったようです。

「人類というモノは…人間というモノは……ここまで愚かになれるのか」
人間ではない『何か』…から見た人間の考察のように感じます。ティエリアの正体については不明な点が多くて時期早々なのですが、少なくても自由にヴェーダに干渉あるいは同調してデータを見ることができる立場というのは明らかになりましたね。
愚かというのはアレルヤのことではなく、アレルヤのような存在を生み出した者に向けた言葉でしょう。
絶望した!愚かな人類に絶望した!!
アレ?何か違うセリフが聞こえる……

絹江は『松原』と表札の出たお宅へ訪問。どうやら曾おじいさんにあたる人物が200年前に行方不明になり、それを安全保障局が嗅ぎつけたとの事。
イオリアは太陽炉及びそれを搭載するガンダムを開発するためにあらゆる分野のエキスパートをスカウトしていたようで、この方は材料工学の権威だったようです。
絹江はデータ改ざんの困難な人の流れからイオリアに迫るヒントを見つけたようです。


南アフリカでの戦闘は旧式のアンフが相手とあって一歩的なイベント戦闘ですが、このようなシーンでも使いまわしの映像が確認できないですね。
このアンフというモビルスーツ、いかにも旧式然としたヤラレメカですが、是非キット化して欲しいものです。現在、HGのティエレンを作っているのですが、これが本当に楽しいんですよね。
初代ガンダムがそうであったように、男性視聴者にとっては、こういう脇役メカがどれ位魅力的かで作品の印象を大きく左右すると思います。


キュリオスとヴァーチェは人革連のスペースコロニー『全球』へと向かいます。
二手に分かれるときはこの組み合わせでの作戦行動が多いですが、機動性重視の機体と砲撃主体の機体の組み合わせ、そしてマイスターの相性的に刹那とティエリアは難しいとなれば必然的にこの組み合わせになりそうです。

スペースコロニーは、セリフの端々からその存在が示唆されていましたが、ついに画面に登場しました。大規模な宇宙移民の時代ではないので、シリンダー型やドーナツ型等の大規模な物ではなく、大きな丸いミラーにシリンダーを組み合わされた小規模な物のようです。

外伝で語られているガンダムの開発が行われたソレスタル・ビーイング所有のコロニー『クルンテープ』の描写によると、直系1キロメートル、長さ500メートルの円筒形の居住区を中心として、先端部に巨大な傘のような形の大型のミラーを持つ。人が住むコロニーとしては最低限の大きさしかなかったが、まだ宇宙開発が本格化していないこの時代において、「宇宙への橋渡し」としては、この大きさで十分だった―
とありますので、この世界での標準的な形状をしたコロニーという事でしょう。

迎撃に発進したティエレンを受け持つのはヴァーチェ。キュリオスはその目的を果たす為にコロニー内部に侵入します。
「過去というのがあの男を歪ませているのなら、それは自らの手で払拭する必要がある。それでこそガンダムマイスターだ」
こうやって理由付けしないとアレルヤの援護を行えないのか、ロックオン発言以降、ティエリアには子供のような可愛さを感じてしまいます。

コロニー外壁のハッチを指からのレーザー通信?によりセキュリティを解除、内部へ侵入します。
コロニー外壁のハッチといえば、マニュピレーターでグルグル回して開けるのが定石でしたが、こんな所にも先進的な描画がされています。

「セキュリティシステム制圧完了。ここから先は…出たとこ勝負!」

コロニー内部はよく知る宇宙世紀のコロニーと似通っていて、中心には太陽の代わりとなる巨大な照明が貫き、シリンダーの回転により擬似的な重力を生み出しているようです。
そのシリンダーの回転が起こす気流にとまどうアレルヤですが、コロニーの回転にキュリオスを同期する事によって解消します。
この辺りのコロニーの描写は、福井晴敏さんにより連載中の『機動戦士ガンダムUC』に特に詳しいのでオススメです。


どうやら各国家群の間ではコロニー内での戦闘行為を禁ずる条約があるようですが、テロリストであるソレスタル・ビーイングには通用する訳もなくキュリオスは超人機関の施設を目指します。
そのアレルヤには今もヘッドギアのような装置を付けられ、研究に苦しむ同類達の叫ぶ声が聞こえているようです。

自らはガンダムマイスターであると鼓舞して両腕に装備されたミサイルランチャーを構えるキュリオス。飛行形態の時は気が付きませんでしたが、施設破壊の目的の為に装備されたキュリオスの新しい武器ですね。
テールユニットは変形時にパージしなくてはならなかったので、この腕のランチャーは合理的ですが、その分通常のシールドや通常火器を装備できないようなので、拠点破壊の一点作戦にしか使えませんね。
これはスメラギさんのコロニー内での反撃はないとの予想から可能な装備なのでしょう。


施設を目の前にして、自らと同類である被験者たちの心の叫びが大きくなり、またも迷いを見せるアレルヤにハレルヤは甘いと囁きます。

(甘いな、どうやって保護する?どうやって育てる?!施設から逃げたお前がまともに生きてこられたか?ハン、出来もしねぇこと考えてんじゃねえヨ)
「しかし…このままでは彼らがあまりにも不幸だ……」
(不幸?不幸だって?!施設にいる奴等は自分が不幸だなんて思ってねぇ!)
「いつかはそう思うようになる」
(ならティエレンに乗っていたオンナは自分が不幸だと感じているのか?そうじゃねぇだろ?独りよがりの考えを相手に押し付けんな。どんな小綺麗な言葉を並べ立てても、お前の優しさは偽善だ…優しい振りして自分が満足したいだけなんだヨ!)

このハレルヤの言葉は強烈です……

「でも彼らは生きてる…」
(改造されてなァ!そしていつかオレ等をコロシに来るゥ!!敵に情けを掛けるな!!それとも何か……またオレに頼るのか?!自分のやりたくない事に蓋をして…自分は悪くなかったとでもいうのか??オレはやるゼ…他人なんかどうでもいい!オレはオレという存在を護る為に戦う!!)

う~ん…やはり心の逃避が生み出した人格なのか?それとも心の内にある殺人癖を満たす為に生み出した人格なのか??

「そんなこと…」
(なら何故お前はここに来た?!)
「僕は、ソレスタル・ビーイングとして……」
(コロシにきたのか?)
「違う!ガンダムマイスターとして!」
(立場で人をコロスのかよォ…引鉄くらい感情で引け!己のエゴで引け!!無慈悲なまでに!!!)
「う…撃ちたくない…」
(アレルヤーーーー!!)
「撃ちたくないんだぁぁぁぁぁーーー!!」

絶叫と共にイメージの中でハレルヤに向けて拳銃の引鉄を引き、と同時にキュリオスのミサイルランチャーが火を噴きます。
破壊される施設、業火に照らされるキュリオス、そして本部施設が火の海に包まれると、よろめくように変形をしてその場を立ち去るキュリオス。
施設にいた被験者は自ら気付く間もなく業火に焼かれ、本部施設は崩壊します。


「ハハハハハ!よくやった!!それでこそオレの分身…おもしろくなりそうだゼ……」
そういって操縦桿を握るのはいつの間にかハレルヤになっていますが、その左目からは涙が…
ランチャーの引鉄を引いたのは明らかにアレルヤだったので、そのショックでハレルヤに体を明け渡したという事なのかそれとも…

この辺りのセリフや演出には鬼気迫るものを感じます。アレルヤとハレルヤの考察については自分の中でまだ答えが纏まらないので、その後の展開を待つことにします。


スメラギさんは、手筈通りに超人機関の情報をマスコミにリークし、大スキャンダルだと浮き足立つクルーを戒めます。
唯一、アレルヤの過去を知る身として(ティエリアが覗き見していた事は知らない)クルーの軽口に憤りを感じずにはいられなかったのでしょう。


低軌道ステーションでは、例の研究者にセルゲイ自身もその存在を知らなかった『全球』の施設をソレスタル・ビーイングが襲撃した事について、やはりガンダムのパイロットが超人機関出身者であること、そしてその事実を隠蔽していたことを問いただします。
セルゲイの権限で低軌道ステーションにある研究施設は閉鎖、研究員は連行されます。
超人機関襲撃のことが気になってか、セルゲイに声を掛けるソーマに対して見せる表情は、歪んだ研究によって生み出された存在に対する憂い…でしょうか。


そして、晴れない気分を抱えてスメラギさんの元を訪れるアレルヤは、自分にも酒を一杯貰えないかと話しかけます。
「未成年はだめよ。犯罪者になっちゃう」
「僕等は稀代のテロリストですよ」
「それでもダメなものはダメ」
「それがもういいんです。グリニッジ標準時間でつい先程20歳になりましたから」

全世界共通で飲酒は20歳からなのかは知りませんが、その報告を受けて乾杯を交わす二人。
スメラギさんがここまで頑なに拒絶するのには、抱えきれない感情を酒の力で誤魔化すことの虚しさを自らが一番感じているからなんでしょうね。
そして、アレルヤには、どうやらお酒の味は分からなかったようです。


今回も豪く濃い内容の回でしたね。一人一人の登場人物を掘り下げていく回というのも悪くはありませんでした。
脚本の黒田洋介さんは『おねがい☆シリーズ』しか知らないのですが、前回のティエリアといい今回のアレルヤといい、キャラクターの描写やセリフに惚れました。

次回はどんどん影が薄くなっている刹那が遂にアザディスタンを訪れるようで、物語はここからどんどん加速していくのでしょうか。


アザディスタンで起きた内紛により、故郷へと向かう刹那
彼がそこで受ける断罪とは何か
次回『教義の果てに』
希望の背後から絶望が忍び寄る

機動戦士ガンダム00 ♯10 ガンダム鹵獲作戦 (Bパート)

2007-12-09 16:27:24 | 機動戦士ガンダムOO
それではBパート開始です。

プトレマイオス周辺ではエクシアとデュナメスが防衛戦を展開しています。これまでの撃墜数はデュナメスが7機にエクシアが9機。
これでも凄いスコアだと思うのですが、二人の口ぶりからはようやくとかやっとといった雰囲気です。
刹那は射撃は下手なようですが、ダガーを投げれば当てられるという(笑)ここまでパイロットの性質を体現できる機体というのはたいしたものです。

感心するのは、やはりここでも使いまわしの絵(バンク)の存在が感じられないこと。実際には使っているのかも知れませんが、まったく感じません。
SEEDを引き合いに出すのもあれですが、SEEDの場合は変身ヒーローのようにMSを描いていたと思われるので、キメポーズというか毎回ちゃんと同じポーズをしなきゃいけなかったんだと思います。きっとそうです…そのはずです……

SEEDシリーズでのモビルスーツの発進シーンは、「俺、参上!!」とかと同じ変身後のキメポーズですし、攻撃は必殺技なのでフリーダムやデスティニーの攻撃シーンが毎回同じでもそこは全く問題がないというか、むしろキターって感じだと思うのですが、作画の負担を軽減させる為に一度使ったシーンを背景やシチュエーションを変えての使いまわし、例えばムラサメの3機同時攻撃(あ、これは必殺技かも)とかグフの小隊が上からの射撃で撃墜されるところとかは、何度も同じシーンを見た気がして興ざめしてしまいます。

もちろんこれはSEEDに限ったことではなく、ファーストシリーズでも『黒い三連星』のジェットストリームアタックという名シーンに宇宙の背景を付けて、名も無きリックドムのパイロットがジェットストリームしてたりもしてました(笑)
ガンダムが振り返りざまに射撃するシーンも繰り返し何度も使われてましたよね。

これは日本のアニメが少ない予算と過酷なスケジュールの中で生み出してきた手法でもあるのですが、00にはこういう手法が一切感じられないんですよね~
毎回の戦闘シーンがとても新鮮で楽しみです。


話が脱線してしまいましたが(汗)
ガンダムの鹵獲作戦の失敗により撤退信号が放たれ、ティエレンが一斉に退避していきます。
「ニゲタ!ニゲタ!」
とハロ。今回出番こんだけ…

そして作戦の失敗を悔やむセルゲイたちの前にキュリオスが現れます。
「見つけたぜ!ティエレンの高機動超兵仕様。あぁ…間違いねぇ…散々っぱら、俺の脳量子波に干渉してきやがって!テメェは同類なんだろ?そうさ…俺と同じ……身体をあちこち強化され、脳をいじくりまわされて出来たバケモノなんだよ!!」

ついにアレルヤ(ハレルヤ)の口から自らが超兵と同じく身体と脳を強化された人間だと語られました。まぁ今までの布石から間違いないことでしたが、本人もそのことを知っているということが明らかになりました。
これだけの悪意をぶつけられれば、以前のソーマならパニックになってしまうところですが、遮断スーツのおかげでまったく動揺する様子もありません。

しかしながら片足を失って機体制御が低下したタオツーではキュリオスの相手ではなく、ことごとくキュリオスの放つビームを機体に受けています。
にも関わらず傷一つ付かないのは、ハレルヤが意図的にビームの出力を下げて遊んでというか弄んでいるのでしょう。

セルゲイの腹心的なポジションだったミン中尉が意を決してソーマとセルゲイを逃がす為の捨て石になります。
キュリオスに取り付くミンのティエレンですが、蹴り飛ばされて展開したGNシルードでコックピットを鷲摑みされます。
やはりハレルヤに変わって戦い方も攻撃的になっているようですね。

助けに向かおうとするソーマを制するセルゲイ。
「男の覚悟に…水を差すな」
指揮官として、ソーマの監督者として大局的な見地から撤退をするセルゲイですが、それを見たハレルヤは……

「何だ?仲間見捨てて行っちまうのか??やることが変わらねぇよな、人革さんはヨォ」
と人革の非情な部分を多く見てきたからこそのセリフですかね。


「いつか…お前たちは報いを受ける時が来る……我々が築きあげてきた国を!秩序を乱した罰を」
「そんな大層なもんじゃねぇだろ?人を改造して兵士にするような社会にどんな秩序があるってんだ?」
ここまでは、ミン中尉には申し訳ないけど一兵士としての国への妄信と実際の国、若しくは軍の思惑には大きな差があるようで、ハレルヤの言ってることもごもっともな気がします。でもここからは(汗)

「そんでもって、俺はオンナに逃げられて少々ご立腹だ…だからさ、楽には殺さなねえぞ!!」
やはり相当捻じ曲がってるというかイッてしまっているようで、ティエレンのコックピットにブレードを突きつけてなぶり殺しです……


「どうよ?一方的な暴力に成す術もなく命をすり減らしていく気分は?」
灼熱化した切っ先が眼前に迫る恐怖で先程の理想は吹っ飛び、止めてくれと懇願するミンに対して―
「そいつは命乞いってヤツだなぁ…最後は何だ?ママかぁ?恋人かぁ??今頃、走馬灯で子供の頃からやり直している最中か?!」
く、黒い……幼い頃、超人機関でよほど過酷な経験をしてきたのか恍惚の表情でこのセリフを吐くハレルヤ。

(やめろ…ハレルヤ)
頭の中でアレルヤの声がしています。
「待てよアレルヤ、今いいことろなんだから」
(やめてくれ)
「何言ってんだョ…お前ができなから俺がやってやってんだろ」
(やめるんだ)
「あ~ぁ、そうかい分かったよアレルヤ…まったく、お前には敵わねぇよ………なんてな!」
と言ってコックピットを突き刺すハレルヤ。
「ハーッハッハァ!楽しいよな!アレルヤ!アレルヤーーーーー!!」
吉野さんの芝居も気持ちいいくらいにぶっ飛んでます。


ミン機のシグナルロストを受けて動揺するソーマ。そして何も言うなと諭しながらガンダムに対して激しい怒りを覚えるセルゲイ。
ソーマはAパートでも書きましたが、超兵といえど感情に乏しいというよりは、かなり豊かで激しい感情を持ち合わせているようです。

タオツーの存在を知っていて、ソーマと同様の能力を持つと思われるアレルヤ(ハレルヤ)ですが、ソーマこそが超兵一号であることから何らかの失敗例なんでしょう。アレルヤの過去に起こったとされる遭難事故の詳細やアレルヤとハレルヤのどとらが主人格なのかもまだよく分からないので何とも言えませんが、一号であるソーマと比べて何かしらの欠陥を抱えているということになりますね。

ハレルヤの時は明らかに感情を律することに難があるようですが、そもそも他人の人格が憑依するなどのオカルト的なことがある訳もなく、どっちがオリジナルかは別にして、一方は何らかの理由で自分で作り出した人格のはずです。
幼い頃に強烈な体験をした場合、その苦しみを逃れる為にその苦しみを背負う為の別の人格が作られることがあるそうです。

人間が自我を維持するための手段とも取れますが、アレルヤの場合事故の際に生き残る為に他者を殺した過去があるとして、その苦しみから逃れる為に殺したのはハレルヤで自分ではないというロジックでハレルヤという人格が誕生したかも知れないし、逆に先天的な殺人癖がある自分の本質を覆い隠す為に、偽善者たる人格のアレルヤを作り出したのかも知れません。

多くのケースでは、一方の人格が目覚めている時はもう一方の人格は眠っていて記憶の引継ぎ等は起こらないそうで、アレルヤ(ハレルヤ)のように自身の中の他の人格と会話できるケースは稀なようです。
まぁ、物語なのであまり実際の事例に捕らわれる必要はありませんが、過去に何があって現在のアレルヤの状態が生まれ、何故ヴェーダによりガンダムマイスターに選ばれたのかは追々明らかになっていくでしょう。

「何故だ…何故なんだハレルヤ……どうしてそんなに人を殺したがる……それが僕の本質だとでもいうのか?!もしそうなら、僕は…人でなしだ!」
何か後者のような気もしてきました。


プトレマイオスはヴァーチェを発見、その様子に息を呑むクルー達ですが、スメラギさんはともかくフェルトやロックオンも<ナドレ>という名称を知っているようです。

コックピットでは放心状態のティエリア、アレルヤはコッピクットの中で泣いていて、スメラギさんはブリッジを後にして悔し涙を流す…と今回はもうみんな泣きまくりです。

王留美邸では留美が今回のミッションについてご不満の様子。
「何たる失態、イオリア・シュヘンベルグが求めた理想をガンダムは体現している。なのに…どうしてマイスターたちはこうも不完全なの」
確かに、マイスターたちは不完全というか不安定というかモビルスーツ・ガンダムのような絶対的な存在には感じませんね。

但しそれは意図的にそういう要素を持った連中が集められているような気もします。ガンダムマイスターの基準がモビルスーツの操縦に卓越した完全無欠の一分の隙もない人とは思えないんですよね。
外伝の主人公や過去の第2世代マイスターを見てもそれは明らかだと思います。逆に何か決定的に満たす要素があれば、年齢や性別、素行や人格は問いませんというように見えます。

この子はティエリアと微妙に違ってイオリアやその理想を崇拝しているように感じます。その違いは現在の立ち位置からくるものなのか、それとも生い立ちからくるものなのか……


「よいのですか?ここままにしておいて」
リボンズ・アルマークが国連大使アレバンドロに問い掛けます。今回のEDテロップでリボンズの声を担当している役者さんがついに判明しました。蒼月昇さんという方だそうです……って、どう見ても、いや聞いても古谷徹さんじゃん(笑)
ちなみに蒼月昇という声優さんは、声優名鑑には載っていません。

「私は監視者であって実行者ではないよ。私に出来ることは彼らを見つめ続けるのみ…たとえそれが滅びの道だとしても」
この人の立ち位置もよく分かりません。この言葉は国連大使として見つめ続けるということなのか、それとも……

次回はタイトルからしてアレルヤ主役の回のようです。超人機関への介入ミッションですかね?先程の疑問がいきなり解消する……かも


ソーマ・ピーリスの存在がアレルヤにあるミッションを決断させた
それは過去への贖罪か
次回『アレルヤ』
血の洗礼、それは神に背きし者への祝福

機動戦士ガンダム00 ♯10 ガンダム鹵獲作戦 (Aパート)

2007-12-09 11:46:53 | 機動戦士ガンダムOO
つい先日始まったばかりと思っていた『ガンダム00』も早くも10話です。
そろそろ色々な謎の解明がされたり、物語が加速していく段階ですかね?

第2クール(多分13話以降)からの新OPはthe brilliant green(ザ・ブリリアント・グリーン)が担当し、EDはSTEPHANIE(ステファニー)というアーティストが担当するようです。
第1クールとは一転してどちらも女性が担当するんですね。個人的には巷で評判のよろしくないED曲も含めて、第1クールの歌はどちらも好きでしたので、更に上回ってくれるのを期待します。てか、the brilliant greenってちょっと懐かしい感じがしますね。活動再開していたんでしょうか。


OPアバンでは娘を心配してやってきた怖~いお母さんがいる和室に、娘が着物を着て登場。いいところのお嬢のようなルイスは、他の女性キャラと比べていつも同じ服を着ていた印象があるのですが、着物とは意外でしたね。
無理矢理連れてこられた沙慈君もいつものスクールファッションではなくジャケットを着込んでキメてます…………

って!先週ものすごく緊迫した場面で終わった気がするのですが、いきなりのユル~い展開に1週見逃したのかと思っちゃいましたよ。
まぁ世界のどこかで戦争をしていても、遠く離れた場所では当たり前の日常があるって感じですかね。
にしても、あんな居たたまれない場所に行くのは堪らないですね(笑)


当然、先週からの戦いも継続していて、時間稼ぎをする敵に苛立つ刹那。
スメラギさんは敵の真の狙いがプトレマイオスの撃墜にあるのではなく、ガンダムの鹵獲にあることをようやく悟ったようです。
どうも今回のスメラギさんの対応は後手後手にまわっているようで、組織の性質上、攻める戦いは得意でも守る戦いは苦手のようです。

そして立ちはだかるティエレンタオツーを前に動揺しているアレルヤ。
「知っている…知っているぞ。僕はあの機体を知っている!」
とここまでは先週のお話。



西暦2307年―
永続的なエネルギーを手に入れた今でも、人類は争いを止めることができなかった
そんな世界に対して戦争根絶を目的とする施設武装組織ソレスタル・ビーイングが行動を開始する
だが、それに反発する世界は人類革新連盟軍特務部隊<チョウブ>による特秘作戦を敢行
司令官セルゲイ・スミルノフの戦術に4機のガンダムは翻弄され、反撃の糸口をつかめずにいた
その戦火の中、アレルヤ・ハプティズムの前にティエレンタオツーを操る超兵一号ソーマ・ピーリスが現れる
二人の出会いは宇宙(そら)に何をもたらすのか…


特務部隊<チョウブ>についてはどのような漢字をあてるのが良いのかまだ分からないのでカタカナ表記にしています。
イントネイションや区切り方から<超部>ではないように思えます。
中国語で何か関係のある言葉といったら、人名ですが<趙武>とかでしょうか。う~んよく分からないですね。


「中佐、羽付きの動きが妙です。特殊粒子も出ていません」
人革ではキュリオスのことを<羽付き>と呼んでいるようです。まぁ見たままですが、こういう呼び方はガンダムっぽくていいですね。
アレルヤがソーマとの接触から何らかの不調をきたしているのは分かるのですが、それでGN粒子まで止まってしまう、つまりエンジンまでストップしてしまうものなのでしょうか。
以前、刹那の感情の昂ぶりに合わせてGNドライブの出力が上がるような演出があったのですが、GNドライブの出力は搭乗するマイスターの意識に何かリンクしているのですかね??

それともGN粒子が散布されるのはあくまで副次的なもので、スロットルをまったく開けていないときは散布されないのでしょうか。電波かく乱等のメリットがあるのだから常時バラ巻いていても良さそうに思えます。
ミノフスキー粒子のイメージに引っ張られすぎですかね(汗)

カーボン製のネットでキュリオスの動きを封じ、タオツーがキュリオスに接触します。アレルヤは混乱してはいるようですが意識はあります。
ソーマのタオツーが接触したことで錯乱状態になるアレルヤですが、その声がタオツーや、ましてや離れているセルゲイのところにも届いているのが不思議です。

アレルヤの声がノイズ掛かっていることから、この世界にも『お肌の触れあい回線』つまりモビルスーツの装甲同士の接触回線が装備されているというか、アレルヤが意図的に回線を開いているとは思えないので装甲を通して音声を拾うシステムが装備されているのでしょう。
そう考えれば、ステーション事故の際に同じコンテナに接触していたキュリオスの声をセルゲイが聞けたことの説明にもなります。

第1話で観客席にいたグラハムとビリーの会話をイナクトのコックピットにいたコーラが集音マイクで拾っていたので、この時代の集音装置の能力がずば抜けて高いということですね。
そして、GN粒子が散布されていないので、タオツーが拾った音声を通信越しにセルゲイまで届いているとそういうことでしょうね。
細かいことですが、世界観の構築はこういう要素の積み重ねから生まれると思います。


そして、セルゲイはアレルヤの声から以前と同じパイロットであることを知り、またその苦しんでいる様子から一つの仮定が浮かびます。
それは超人機関の研究者が語っていた、以前ソーマが暴走した原因とされている脳量子波への外部からの干渉。そしてそれが可能になるのはソーマと同じグリア細胞を強化され脳量子波が使えるようになった人間であること。
ソーマが平気なのは、その外部からの脳量子波をカットする特別なパイロットスーツを着ているからでしょう。

アレルヤは意識を失ったようで、ついにガンダムの1機が敵勢力に鹵獲されてしまいます。拘束具で何重にも固定されラオホゥ4番艦に運び込まれるキュリオス。
機体内部をスキャンする作業兵ですが、どの方式の断層撮影でもエラーが出るとのこと。もう一人はGN粒子の影響を疑っていますが、GN粒子を散布していないことは明らかなので、装甲材であるEカーボンの炭素分子結合体の中に分子レベルでGN粒子またはそれに準じるものが注入されていると見るのが妥当ですかね。
この世界では特別なことではなく、ユニオンフラッグでは同様の方式で燃料となる水素を注入しているという設定もあります。
秘密保持が最優先であるガンダムでは、どんな光学スキャンも受けつけない手段が取られているのは当然ですね。


ソーマの初陣を労うセルゲイですが、タオツーのセンサーが熱源を探知します。
これは超兵専用の特殊機であるタオツーのセンサーの方が優れているという演出でしょうね。

「この攻撃は…デカブツか?!」
どうやらヴァーチェは<デカブツ>のようです。これもまんまですが、他の2機がどう呼ばれているのか気になります。
ヴァーチェのコックピットでは、輸送艦の中からキュリオスの信号が出ていることに激しく憤るティエリア。
「敵に鹵獲された?!何という失態だ!万死に値する!!」
まぁ…当たり前の反応といえば当たり前の反応なのですが、ティアリアはGNフィールドを展開、敵の攻撃を防ぎながらキュリオスの収容されている輸送艦へ狙いを定めます。

「味方がいるのは分かっているはずだ。それでも撃つというのか?!」
セルゲイさん、貴方はいい人ですが、そこのデカブツのパイロットは撃ちます(笑)躊躇することなく撃っちゃいますよ。

「アレルヤ・ハプティズム…君もガンダムマイスターに相応しい存在ではなかった」
君も…というのは刹那が頭数に入っているからでしょうか。ともあれ、その隙にタオツーが急接近、輸送艦への射撃を阻みます。

「ティエレンとは違う、新型か!」
GNフィールドを解除して両肩のGNキャノンを放つヴァーチェ。デュナメスがプトレマイオスのGNフィールド内から射撃していたので、フィールドを張ったままで撃てそうな気がしますが、エネルギーの配分の関係でしょうか?

輸送艦が離れていくことに憔悴するティエリアですが、ソーマのタオツーが立ちはだかているので迂闊に追うことができません。
元々ヴァーチェは重装甲で鈍重そうなイメージでしたが、機動力の高いタオツーとの対比からか、それともこの後起こるイベントへの布石かいつになく鈍重に見えます。

「調子に乗るな!」
至近距離から放ったGNキャノンでタオツーの片足をもぎ取るヴァーチェ。デットウエイトになった脚部を股関節からパージするタオツー。こういう演出はとても好感が持てます。
ところで、宇宙用ティエレンの足に装備されているタンクですが、あの中には水が入っているそうです。何かしらのガスか何かが入っていると思っていましたが、水って宇宙では推進剤になるんですね。この辺は森田繁氏や岡部いさく氏が設定に関与しているので間違いないのでしょう。

「私のタオツーを!!」
あ、そういう感情はあるんだ。
ソーマは冷徹そうな印象ですが意外と感情の豊かな子かも知れません。


輸送船内では、キュリオスのハッチが開けられないことに業を煮やしカッターで装甲を切断するようです。カーボン装甲用のカッターだからか、刃ではなく熱で切断する道具のようで、何気にカッコ良かったりします。

「聞こえる…声が…そうだ、この声は…ううっ」
コックピットではアレルヤが目覚めてソーマのイメージがフラッシュバックしているようで、ここまではアレルヤ。

「あぁ…そうだ…あのときの…オンナの声だぁ!!」
と別人格のハレルヤ登場。と同時にツインアイが光りキュリオス始動。
ただの演出かも知れませんが、どうもマイスターの感情というか心の動きにガンダム(GNドライブ)が同調しているように見えます。実際にはコックピットのスイッチ入れただけかも知れませんが……

取り付いている作業員を振り落として、拘束具を引きちぎりながら身体を起こすキュリオスは、パイロットの印象もあってかとても凶悪に見えます。
今までは射撃武器しか使わなかったキュリオスですが、シールドをクローのように展開、装備されているブレードで輸送機を内部から破壊します。
このクロー展開グミックは1/144HGキットでも再現されていましたね。

輸送機のシグナルがロストしたことで、自らの判断ミスを悔やむセルゲイ。圧倒的な物量を投入した鹵獲作戦ですので、手ぶらでは帰れないと目標を目の前のヴァーチェに定めます。
今まで何十機という機体を焼いてきたヴァーチェのGNバズーカをかわして
「発射までのタイムラグは承知している!」
カッコええ~♪今のところ敵陣営の登場人物の中では一番好きです。マイスターの中ではティエリア(笑)

ティエレンがオレンジ色の部分に収められているアンカーを射出してヴァーチェの四肢を拘束します。
「ジェルを撃て」
更にヴァーチェの関節に目がけて速乾性のジェルを撃ち込み動きを止めます。

「これしきのことで!」
固められた腕を無理矢理動かしてGNバスーカを発射しようとするティエリア。
「やらせるかぁ!!」
ソーマのタオツーが急接近、GNバスーカを蹴り飛ばします。
「っく、それでもぉ!」
今度は両肩のGNキャノンを展開しますが、ティエレン2機がキャノンに取り付き動きを抑えます。

「だとしても!!!」
スロットルを引き絞り、GNドライブを全開。6機のティエレンを引きずったままで前進するヴァーチェ。
「このデカブツはティエレン6機の推進力を上回るというのか?!少尉!首でも腕でも構わん奪い取れ!!」

「GNフィールド!!」
四肢に装備されたGNフィールド発生装置を展開しようとしますが、ワイヤーに絡まれて展開できません。そこに迫るソーマのタオツー。
「ハァァーーーー!」
「くっ…やられる」
ティエリアが危機を感じ取った瞬間、彼の瞳の虹彩が金色に輝き更には走査線のような文様が浮かびます。
そしてヴァーチェのモニターには『GN-004 NADLEEH』の文字が浮かび……

前々から噂にはなっていましたが、ヴァーチェがその装甲をパージ、中からは細身のガンダムが現れます!
っと、ここまでは予想の範疇。更に、その頭部にはどう見ても赤い髪の毛と思われる物が現れます。
その姿はガサラキ?!いやジュノーンのようでもありますね。

「装甲をパージしただと?!」
驚く人革陣営を尻目に、ヴァーチェの時とは比べものにならない動きで、浮遊するGNランチャーを手に装備し
「ガンダムナドレ……目標を消滅させる!!」
金色の目のままのティエリアが叫び、同時に6機のティエレンをGNキャノンの交差撃ちで消滅させます。
堪らず撤退を指示するセルゲイ。良い指揮官は引き際もまた迅速です。
ここまでの展開、セリフ、そしてメカ描写、どれを取っても痺れます。


パージしたヴァーチェの装甲が浮かんだ空間で、その姿を晒して佇むナドレ。髪の毛に見える物の先端は平らにカットされていて、どうやら各ガンダムにある紫のコードと同等の物のようです。これがどんな機能と目的で装備されているかは一切分かりませんが、今までのガンダム世界にはないその姿はとても印象的です。





2枚の画像は発売前のHCM-Proの物で、商品化も既にここまで出来上がっているようです。というか、この情報をここまで守り抜いてきたのは凄いですね。
噂レベルでは以前からありましたが、この情報に関与している全ての人間に緘口令を引くのは大変だったと思います。まぁ、そこら辺りから少しずつ情報が漏れて噂になったのか意図的に少しずつリークしたのかは不明ですけどね。

もう少し<ナドレ>のことに触れると、GN-004という機体ナンバーはエクシアのGN-001からヴァーチェのGN-005の中で欠番扱いだった物。
ですが、各雑誌で展開されている外伝ではGNY-004プルトーネ(Yは米軍戦闘機と同様に試作機に付く記号)というガンダムが存在していて、そのフォルムからもナドレの原型であることは間違いないでしょう。特徴的な髪の毛はありませんが、この機体は外伝のストーリーにも大きく関わっていることからも相当の曰く付きの機体であると思われます。

ちなみにアニメ本編と同時間軸の物語にプルトーネが登場することから、プルトーネ=ナドレではなく、第2世代のプルトーネを発展させて新たに建造された機体がナドレ、そこに重装甲を着せ存在をカムフラージュしたのがヴァーチェということになりますね。
ですから、この世界には最低8機のGNドライブが存在することになりそうです。O(オー)ガンダムが現存なら9機かも。

エクシアなど第3世代のガンダムの名称は天使の階級から付けられていますが(ヴァーチェは力天使ヴァーチャー)、ナドレという名称はどうやら天使の階級ではなく、調べてみるととても宗教的というか何というか…ここでは書けないところもありますが、要約すると女装をした男性とか、男と女の中間の性とか両性具有とかそこらへんに語源があるようです。まぁ神様は殆どそんなイメージですが……

赤いロングヘアーのような外見も<ナドレ>という名称の意味に相応しいのかも知れませんが、もう一つ意味深なのは……
「あぁぁぁーーっ、何という失態だ…こんな早期に…ナドレの機体を晒してしまうなんて……計画を歪めてしまった…あぁ…ヴェーダ……俺は……僕は……私は……」
と涙を流して困惑するティエリアの発した俺、僕、そして私という一人称の変化と中間の性を意味する<ナドレ>という言葉が意味するところは何なんでしょう。

あの機械的な虹彩や第1話でヴェーダの内部に浮遊していた姿。そして、異常なまでのヴァーダへの忠誠心。
ティアリアはイオリア・シュヘンベルグにというよりは、コンピュータであるヴェーダそのものに偏向していると思える描写が多いので、そこら辺が彼の出生に繋がるのではと思われます。

先日も少し書きましたが、第2世代マイスターコードネーム874とハロに似たAIロボットのハナヨの関係にもヴェーダが深く関わっているようですし、まだまま謎は深そうです。


ここまでがようやくAパート(汗)
今回はとんでもなく濃い回で、名セリフも多いのでとても長くなってしまいました。不本意ではありますが、今回は前後編に分けてアップいたします。

ガンダムマイスター874はハナヨ?!

2007-12-04 16:32:54 | 機動戦士ガンダムOO
既に周知の事実だったら申し訳ないのですが、先程今月の模型誌を読み返していてとあることに気が付きました。

電ホビに掲載されている『ガンダム00P』に登場するガンダムマイスター874は、その15年後を描いたガンダムエースに掲載されている『ガンダム00F』に登場するハロの兄弟?のハナヨなのではないかと。

874が機体から降りるところを見せないとか、モニター越しにしか人に会わないとかを考えると、少女の姿をした874はハナヨの作り出した虚像ではないかと。でなきゃ1週間もコックピットに乗ったままの連続ミッションは食事や排泄のことを考えても無理ですよね…
8(ハ)7(ナ)4(ヨ)って読めますしね(笑)

フェルトの両親の事とか色々と仕掛けがあって、00の外伝はアストレイより面白い気がします。

機動戦士ガンダム00 ♯09 大国の威信

2007-12-02 16:22:19 | 機動戦士ガンダムOO
喪服姿のロックオンはお墓参りのようです。場所は故郷のアイルランドでしょうか?目当ての墓前にはロックオンが持参したのと同じ白い薔薇が供えてありました。
「ん?一体誰が……もしかして、あの人が?!」
そう呟くロックオンを森の木の陰から見つめるロックオン?!
ふ、双子ですか??服装まで同じです……
今回はロックオンの過去に触れる回ですかね。


西暦2307年
ソレスタル・ビーイングが武力介入を開始してから4ヶ月の時が過ぎようとしていた

彼らの介入行動回数は60を超え、人々は好むと好まざるとに関わらず、彼らの存在を受け入れていく
ソレスタル・ビーイングを否定する者、肯定する者、どちらの気持ちも戦争を否定するという意味では一致していた
誰も争いを求めたりはしないのだ

地球にある三つの国家群の内、ユニオンとAEUは同盟国領内の紛争事変のみソレスタル・ビーイングに対して防衛行動を行うと発表
しかしモラリア紛争以来、大規模戦闘は一度も行われていない
それを可能にしたのは、モビルスーツ・ガンダムの卓越した戦闘能力にある
世界中で行われていた紛争は縮小を続けていたが、武力による抑圧に対する反発は消えることはない

そして今、唯一彼らに対決姿勢を示した人類革新連盟で、ある特秘作戦が開始されようとしていた


古谷さんのナレーションが一新されましたね。どうやら先週の国際テロネットの撃破から、しばらくの時間が流れているようです。
武力介入の回数が60回を超えているということは、アニメ本編では描かれていない戦闘が多々あるということで、今月号のガンダムエースに掲載された外伝マンガに描かれているデュナメスの天柱付近の戦闘行動なども回数に含まれているのでしょう。

そして世界は『No Celestial Being』と『Cheer the Celestial Being』の二つに別れ始めているということでしょうか。まぁこれは目的への過程なのかもしれませんが、自分がどの立場でいるかによって可否は当然分かれることになるでしょう。
正義の味方は、立場が異なれば悪の化身でしかないのですから……


古谷さんのナレーションにあった人革の特秘作戦を指揮するのは『ロシアの荒熊』ことセルゲイ・スミルノフ中佐です。この人、00世界での良心だけあってか各所で絶大な人気を博しているようです。たまに可笑しな台詞を吐いちゃいますが、強くて良い人とくれば人気が出るのも頷けます。

そのセルゲイさんが率いるのは『超部隊』って聞こえます。強化人間を超兵と呼ぶことからもこの表記で正しいかと思います。
流石に全員超兵ということはないでしょうから、ずば抜けた能力を持つ尖鋭部隊=超部隊ということなのでしょう。
人革の対ガンダム部隊がそういうネーミングになったのかも知れません。
超兵一号ことソーマ・ピーリスも当然ながらこの部隊に所属しているようです。

この部隊の目的はソレスタル・ビーイングの壊滅とガンダムの鹵獲。当面は後者の目的の方が優先されるような気がします。どの国も組織もガンダムの情報や機体は喉から手が出るほど欲しいでしょうからね。


一方のプトレマイオス(以下トレミー)では、デュナメスとエクシアが合流したようです。何気にディナメス、エクシアが宇宙に上がったのは初めてではないでしょうか。このタイミングで宇宙戦をやるのは当然『ガンコレ1/400プトレマイオス』の販促の為……
ということはないでしょうが(汗)今までのガンダムシリーズでは宇宙から地球、また宇宙と戦いの場を移すのには大掛かりな理由とストーリー展開が必要でしたが、神出鬼没でスタンドアローンな攻勢の組織であるソレスタル・ビーイングが物語の中心なので、00の舞台は宇宙から地球へとその都度変わりそうです。
軌道エレベーターという設定もこの移動劇が可能になるファクターなんでしょうね。

「ニイサン」
「アニチャン」
「アニサマ」
「オニィサマ、オニィサマ」
と言っているかどうかは聞き取れないのですが(汗)ブルー、ピンク、グリーン、パープルのハロの妹たち?が登場(笑)
ロックオン曰く感動の再開だそうです。何故こんなにも和むんだろうハロって……
整備用マシンにドッキングして各ガンダムの整備を行うようです(オイオイ)

すでにアレルヤとティエリアもトレミーに合流していたようで、これでマイスター一同が宇宙に集結したことになります。
アレルヤとスメラギさんの軽口というか、スメラギさんにいなされているアレルヤという感じですが、この二人の掛け合いも面白いですね。
一方ティエリアは無言で刹那を見送っています。明らかに言いたいことは山ほどあるはずなのに無言というのはある意味凄みがあります。
先週の事件のことを知ったらこんなものではないでしょうが……


人革軍では双方向通信システムを大量散布しています。この通信機を射出する装置はデンドロビウムのマイクロミサイルのようでイカシマス。
通信端末の数は数十万、範囲は人革の静止衛星軌道領域の80%を網羅して網を張り、ガンダム若しくは母艦の発するGN粒子の影響で通信が途絶えたところがガンダムの居場所と推定する作戦のようです。
周囲に発見されないように散布しているGN粒子が自らの居場所を示す事になってしまうわけですね。セルゲイさん、意外と策士です。


『ソレスタル・ビーイングの動向における世界紛争の今後』
東京では沙慈君が新たなレポートのテーマに辟易としていますが、こんなレポートなら是非書いてみたいと思うのは自分だけでしょうか(笑)
そこにルイスママの登場。お約束どおりのラブコメ展開ですねぇ…
ル「恋人が連れてかれちゃうのよ!」
母「こ、恋人?!」
沙「いっいつの間にぃ!?」
母「あ、貴方!」
沙「ご、ご、誤解ですよ、お義母さん」
母「お義母さん!?」
沙「あ、いえ、そういう意味ではなくて……その……」
みたいな(笑)


頼りない弟がラブコメしている中、姉は会社のデスクに詰め寄りイオリア・シュヘンベルグの取材許可をとりつけます。早くからイオリアに目を付けていた絹江さんですから、今後何か核心へとたどり着きそうな気もします。

アザディスタン王国には国連が援助目的に大使を派遣。マリナ皇女も諸国漫遊から一時帰国して大使をお出迎えしています。
そこに現れたのは……
何とソレスタル・ビーイングを影で見守っているアレハンドロ・コーナーさんでした。実はこのアレハンドロさん、少し前に公式HPで紹介が載り始めたんですが、その文面がどうにも意味不明なので気になっていたのでした。

<アレハンドロ・コーナー 34歳 ユニオン所属国の国連大使ソレスタルでありながら、ソレスタルビーイングの監視者>

国連大使がソレスタルという名称なのかはよく分かりません…もしかしたら、ソレスタルという部分は誤植かも知れませんね。
ソレスタル・ビーイングの監視者となっているのも謎ですが、もしかしたら出資者というよりはその動向を(自らの有利に動くように)観察しているのかも知れませんねぇ……
古谷さん演じるリボンズと共に、相当裏のありそうな人物には間違いないでしょう。

この時期に援助の申し入れがあったことを喜ぶマリナと裏があるのではと勘繰るシーリンさん。
本来、国連の支援に裏などないとは思いますが、人物が人物だけに分かりません。更に3つの国家群が確立されているこの時代、各国の分担金はあまりきちんと支払われていないようで、国連といっても有名無実化しているのかも知れません。
このアレハンドロとアザディスタンとの接触が、今後において刹那とマリナとの関係にも影響するかも知れません。無論アザディスタンが戦場になることでです。


トレミーでは、操舵士のお兄ちゃん(名前が覚えられない)がオペレーターのクリスティナ・シェラに計器を見ていてあげるから食事でもどうぞなんてご機嫌取りをしています。どうやら少し気がありそうですが、一方のクリス(って呼ばれてたっけ?)は好みじゃやないとバッサリ……
もう一人のオペレーター、ハロのお友達のフェルトは展望室らしきところで少しおセンチになっていたところへロックオンがやってきます。
予告編にあったのはこのシーンだったのね……
瞬時に状況を判断して優しく声を掛けるロックオンはやはり頼れる兄貴だねぇ。

食堂ではクリスがお食事中。
肉のカタマリに野菜のペーストは質素ですが、凄い量のライスが添えられてます……
擬似重力があって、宇宙でプレートの食事が取れるのはありがたいですが、ただでさえ無重力で筋肉が衰えて運動不足になりがちな宇宙船の中でそんなに食ったら太るよ……

同じテーブルでは隣り合わせで無言で食事を取る刹那とティエリアを前にしては気まずいのも当たり前(笑)
それにしてもこの二人、どちらが先に座って、どちらが後に1席分開けた隣に座ったのか激しく気になります……


割りとほのぼのした展開でしたが、ついに人革の描いたシナリオにトレミーが掛かってしまいます。原因は操舵士の兄ちゃんが自分の仕事に掛かりきりで、頼まれたというか自分が進んで引き受けたレーダーをまったく見ていなかったから。
いるんだよな~こういう奴……後はやっておくから食事いってきて~何て言いながら帰ってきたら机の上がとんでもないことになってたりして(涙)
ウキー!となっても信じた自分が悪いんだし……と諦めるしかないんだよねぇ(笑)


双方向通信機の異常を感知したセルゲイは部隊を発進させます。
この際に「特務部隊チョウブの総員に通達。モビルスーツ隊緊急発進」
と言っているのでチョウブ=超部ではないかも知れません。跳舞?超武??まさか蝶舞?!

発進する艦艇は先程通信機をバラ撒いた艦と同型の人革連多目的輸送艦ラオホゥです。人革の兵器はそれもそれらしいネーミングがされてるようです。
ソーマの乗るタオツーでは全感覚投影システムというインターフェイスが採用されているようで、一般兵のようなバイザーのないヘルメットではなく、視界の開けた透明のバイザー付きのヘルメットです。
人革の次世代型インターフェイスなのか、超兵専用なのかは今のところ不明ですが、相変わらず突っ立ったままで操縦するのは変わりないようです。
先日の暴走の一件をセルゲイからチクリと釘を指されています。


トレミーではフェルトが自分の両親は第2世代のガンダムマイスターだったとロックオンに告白しています。
第2世代のガンダムマイスターといえば、電撃ホビーマガジンに掲載されている外電『ガンダム00P』の登場人物たちで、現在のところ――

ルイード・レゾナンス(♂)メカニックに強い技術者タイプ
マレーネ・ブラディ(♀)凶悪な犯罪者。パイロットとしては優秀
シャル・アクスティカ(♀)若干16歳でパイロットにマイスターに選ばれた少女
ガンダムマイスター874(♀)コードネームで呼ばれる謎の存在

の4人が該当します。男は一人しかいないのと、髪の色、メカニックに強いなどの共通点から父親はルイードである確立が高いと思われますが、母親の方はよく分かりません。シャルが主役扱いなので可能性は高いのかも知れませんが、彼女は2307年にも顔に大怪我の跡はあるものの存命で、ソレスタル・ビーイングの支援組織『フェレシュテ』の管理官として存在しているので、フェルトの話の雰囲気とは噛み合いませんね。
しかしながら、シャルには大怪我した原因となる重大な過去があることが示唆されているので、あながち無い線ではないような……

まぁ4人の第2世代マイスターも偽名、フェルトも偽名だと思われるのであれこれ考えても仕方がありません(笑)
ここはフェルトが意外と重要人物かもってことでOKですね。

ロックオンが言う、フェルトの両親のおかげで自分が戦えているというのは、第2世代のマイスターたちの活躍と開発によって自分の登場する第3世代のガンダムがあるということでしょうか。
そんなフェルトの過去の話を聞き、またフェルトが自らの両親の意思を継いだことを知り、頭を抱き寄せたりしてますが、10歳も歳が離れているので妹とかそんか感覚なのでしょう。

自分の過去や両親のことを打ち明けたフェルトへのお返しとして、ロックオンは自らの本名を打ち明けます。
「ニールだ。俺の本名、ニール・ディランディ……」

ただ、突然その場に出くわしてしまったアレルヤ君は真っ赤になって困ってました(笑)
どうも、アレルヤはガンダムマイスター内のお笑い担当の兆しが見えますね。



人革に現在地を察知されたと分かったクルーは、針路を変更してオービタルリングへと向かいます。
メンテナンス中だったエクシアとデュナメスの修理状況はエクシアは完了、デュナメスは脚部のジェネレーターが使えず装甲も外した状態とかなりピンチです。
スメラギさんの予報でもデュナメスの能力は必要不可欠だったようで焦りの色が窺えます。

キュリオスとヴァーチェは先行して発進するようで、フェルトに「生き残れよ」声を掛けてロックオンも出撃スタンバイ。どうでもいいけど、ロックオン・ストラトスと名乗ったのが自分からなら結構ネーミングセンスに乏しいなぁ……


スメラギさんは作戦の概要から相手を人革と判断したようです。オービタルリングの発電衛星へと向かえば電磁波の干渉で通信空白地域になるので5分に持ち込めるとのこと。
でも、経路が察知されているのだから何を求めてどこに向かうのかは一目瞭然な気もします。対峙すれば有視界戦闘になるのだし……
但し、キュリオスとヴァーチェの2機を先行させるのには陽動以外の目的があるようです。

左足の無いデュナメスには簡易で固定用のフレームが取り付けられていて、ちょっとフック船長のようです。
ハロシスターズ?の声援に見送られて各ガンダムが発進。

通信機の解析から陽動のために2機のガンダムが発進したことを悟ったセルゲイは、あえてその陽動に乗り全てのモビルスーツを1番艦と4番艦に全て随行させて、空になった残りの2番艦と3番艦をそれぞれ無人でキュリオスとヴァーチェの元に向かわせます。
そして、オービタルポイントに一番近い通信遮断ポイントこそがソレスタル・ビーイングの母艦であることを見越して作戦行動を開始します。こういう頭脳戦は見ていて面白いですね。


オービタルポイントに到着したトレミーは光学映像からセルゲイの意図を読み取ります。一方のセルゲイもトレミーを光学で捉え、ここで初めてトレミーの存在が他陣営に漏れたことになりましたね。

スメラギさんの予報では、ガンダム2機による陽動を見抜いた敵艦がアレルヤたち2機のガンダムを無視して全艦で接近して来るところを先行した2機とトレミーに配備された2機とで挟撃する予定だったようですが、セルゲイがあえて陽動に乗ったことから少なくても先行した2機のガンダムはそのオトリを撃破してからでないと敵艦の後ろに回り込めなくなり、大きな時間的ロスが生じるという展開です。

キュリオスとヴァーチェが敵輸送艦を撃破して合流するまでスメラギさんの予想では6分。その6分間をエクシアと手負いのデュナメスの2機で守りきる事ができるかどうかが最大のポイントになります。
ヴァーチェのように一撃で多数のモビルスーツを撃破する手段を持たないエクシアとディナメスではかなりの苦戦が予想されます。

そして、スメラギさんがこう予想する根拠は、これと同じ戦法が18年前の第4次太陽光紛争時にロシアの荒熊ことセルゲイ・スミルノフによって実施されたこと。
という訳で、セルゲイさんは昔から一流の作戦司令官だったようです。モビルスーツの操縦や部下の把握だけに留まらずに、策士でもあるセルゲイはどこぞのロマンティストや模擬戦エースは問題外、極悪テロリスト親分とも肩を並べるソレスタル・ビーイング最大の障害ということですね。
そして年齢から逆算すると25際の頃から作戦指揮を執っていたことになります。作戦行動前に命を無駄にするなと声を掛けるところもニクイです。


エクシアはカタパルトを使わずコンテナから直接発進、トレミー前面にて敵を迎撃。デュナメスは応急用の脚部をコンテナに固定してGNライフルで狙撃。トレミーは余剰電源をカットして防御シフトに移行。これで2機が合流するまでの360秒間を耐え切れるのか~?!
というのがストーリーのハイライトですね。

デュナメスは機体重量の変化で照準がずれているようで、輸送機のような大型の相手も外しています。ハロが修正を試みますが、間に合わないのでロックオンは手動に切り替え対応します。
輸送機から発射されるミサイル群をエクシアとデュナメスで撃ち落しますが、数発の打ち漏らしがトレミーに直撃。
GNフィールドを展開して防御するトレミーですが、ここで無人の4番艦による特攻が掛けられ更に窮地に。

デュナメスの腰アーマーから無数に射出された小型のGNバーニアが輸送艦の四方八方に取り付きGN粒子による加速を掛けたことにより輸送艦は押しつぶされて轟沈しますが、戦闘に慣れていないクリスはパニックを起こしてしまいます。
彼女が防御の要であるGNフィールドの展開を担当しているようですが、スメラギさんの呼びかけにも応じられずフィールドが展開できないでいる時――

「生き残る!全員…生き残るの……」
フェルトがロックオンと誓い合った生き残るという叫びがクリスの耳を打ちます。

そして、輸送艦の陰に隠れていた人革のモビルスーツ総勢36機が襲い掛かります。デュナメスは移動できないので死角に入られるとコンテナごと回転させなければならす、エクシアも得意レンジである接近戦に持ち込めばトレミーとの距離が開いてしまうため迂闊に接近することができす、そして刹那は射撃がヘタ(笑)

更にセルゲイの真の目的がガンダムの鹵獲にあることを悟ったスメラギさんは自分の予測が外れたことを悔やみますが、今回のセルゲイとの頭脳戦はことごとくセルゲイに裏を欠かれっぱなしですね。
戦術予報士とて軍人ではないので、軍事行動の指揮にはセルゲイに一日の長があるということでしょうか。
「もう間違わないと決めたのに」という悔やみはスメラギさんの過去、ビリーとの共通体験のことでしょうね。過去に彼女は戦術予報の失敗で取り返しの付かない何かを引き起こしたのでしょう。


一方その頃、トレミーに合流すべく向かっていたキュリオスは人革軍の仕掛けた機雷群に足止めされ、ティエレンタオツーを含む部隊と接触します。
アレルヤには低軌道ステーションでの接触時と同じ共振現象による頭痛が発生しているようです。
ソーマには例の暴走が起きていないことから、人革のエンジニアが言っていた脳量子波を遮断するスーツというのが有効に作用しているのでしょう。

「あの機体は……知っている…知っているぞ!」
ソーマのタオツーに向けて投げられた言葉は、タオツーの存在を知っているということなのか、中にいるソーマの波動を知っているということなのか、更なる展開を予感しつつ続きは次週へ……


今週は実に濃い内容でしたので、いつもの長文が更に長くなってしまいました。読んで頂いている方スイマセン(汗)
もっと要領良くまとめられるように努力します。

そして次週はついに巷で噂の耐えなかったヴァーチェの隠れた能力が発揮されるようですね。
ギラドーガに捕まったνガンダムのように、いやグフに捕まったストライク・フリーダムのようにか(笑)四肢をワイヤーで拘束されたヴァーチェがどのように逃れるのか……上記の2機はいずれも脳波誘導兵器でワイヤーを断ち切りましたが、ヴェーチェは噂通りキャストオフするのか……?!
それとも天使の羽??
ハレルヤも登場するようで、次回も必見です


罠にはまったソレスタル・ビーイング
キュリオスはその中で覚醒を促され、ヴァーチェが隠された能力をさらけ出す
次回『ガンダム鹵獲作戦』
天使の羽が宇宙を舞う――

機動戦士ガンダム00 ♯08 無差別報復

2007-11-24 23:59:33 | 機動戦士ガンダムOO
前回起こった同時多発テロですが、AEUイタリアでは地下鉄構内の爆破テロだったようで多数の犠牲者が出た模様です。

エクシアのコンテナの中ではそのニュース映像を見ながらアレルヤと刹那が激しく憤っていますが、この2人の組み合わせは今まであまりなかった気がします。
外ではティエリアが<国際テロネットワーク>という物騒な組織名を呟き、ロックオンは気遣うハロを尻目に幼き日を思い出しています。
やはり彼はテロにより身近な人を亡くした過去を持っているようですね。


王留美はピンク色の可愛い飛行機でご帰宅。多くの使用人が出迎えているところを見ると、ここが本宅なのでしょうか。
執事ぽい人はいましたが、どうやら家族はいない様子。まぁソレスタル・ビーイングのような組織に加わるには家族の存在は邪魔なだけでしょうから、莫大な遺産を残した資産家の令嬢といった身分なのかも知れません。

洋上のクルーザーでは、スメラギさんを始めとするオペレーター陣にガンダムマイスター、そしてメカニックのイアン・ヴァスティとソレスタル・ビーイングの主要人物一行が揃っています。
スメラギさん等のお気楽ぶりに苦言を呈すアレルヤですが、スメラギさんの方が一枚上手。
「はぁ…神経が太いというか、何というか……」
と呆れ顔のアレルヤを尻目に
「強がってるんだよ……」
と呟くロックオンはやはり少し大人ですね。

「実行部隊である我々が組織の全貌を知る必要は無い」
と言い放つティエリアは、やはりいつも通りブレがありません。実行部隊と言いつつも何かもっと別の顔を持っているように思えてしまうのは勘ぐり過ぎでしょうか。

そしてハロとおとなしい方のオペレーター、フェルトはどうやらお友達(笑)


王留美邸では、全エージェントに向けて情報収集の通達をしているようですが、ソレスタル・ビーイングを陰で支えるエージェントと呼ばれる人間がどのくらいいるのか興味がそそられます。
また、各国家群の諜報機関の情報も筒抜けのようで、<国際テロネットワーク>の拠点を探すべく調査を開始したとのこと。
ソレスタル・ビーイングのエージェントの多くは各国家群の主要なポストに付いている可能性が大きいですね。
そんな中、中国・上海でもテロが発生しこれで主要3国家群の全てでテロが発生したことになります。


<国際テロネットワーク>の拠点へ向かうために発進する各マイスターたち。ハロとお別れのフェルトはちょっと淋しそう(笑)
何だかハロ絡みのイベントはどれもクスッと和ませてくれる何かがあります。
何故か1機だけ海から発進するヴァーチェですが、この海から発進というシチュエーションはいいですね~♪
能書きはともかく、メカマニアの心理に訴えかけてくるものがあります。


人革連の低軌道ステーションではセルゲイと久々登場のソーマがテロとソレスタル・ビーイングの動向を追っているようです。
セルゲイはここのところずっとこのステーションでの解説役になっていますね。
一方のユニオンの対ガンダム調査隊では、グラハムが2人の部下を引きつれて偵察中。
「中尉、こんなことをしても敵さんは見つかりませんぜ」
「分かっている。私は我慢弱く落ち着きの無い男なのさ。しかも、姑息な真似ををする輩が大の苦手ときている。ナンセンスだが動かずにはいられない」
「お供しますよ、中尉」
「その忠義に感謝する!」
この台詞回し……監督のイメージでは、このグラハムさんはいつも100%の力で動いている人で、いつでも余裕がないために突拍子も無い発言をしてしまう人らしいです。
余裕ぶっているように見えますが、実はかなりテンパっているんですかね?!


スコットランドに移動したマリナ皇女は、いつもの通りおっかない側近シーリンさんの通信講座中。
国内情勢は相変わらず紛糾しているようですが、シーリンさんの言葉の端々からマリナに対するやさしさがたまに垣間見えるように感じるのは自分だけでしょうか。

東京ではお気楽市民代表の沙慈君が、テロに直面したこともあり世界との関わりについて少しづつ考え始めているようです。
実際の日本でも、つい先日出入国に新たな制度が導入されたり、鳩山邦夫議員の口からテロリストの国内潜伏について語られるなど、国際的なテロについて無関心ではいられない時代になってきたのかも知れませんね……


オーストラリアの山間部にはヴァーチェが、人革連の砂漠地域にはキュリオスが、南米の森林地帯にはデュナメスが、スコットランドの山岳部にはエクシアが、とそれぞれのガンダムマイスターは<国際テロネットワーク>の拠点襲撃に備えて待機行動を取りますが、スコットランドといえばあの人が……

刹那は子供の頃のアリーとの出来事を思い出しているようです。“神”の名の下に行動するということ自体は、様々な宗教なり考え方がある中で否定も肯定もしませんが、アリーがやっていたのは多分“神”の名を語って子供たちを騙して戦わせていたのでしょう。
今でも現実の世界で似たようなことが行われているのでしょうし、日本でもほんの僅か5~60年前には同じようなことが行われていたんですよね……
何か色々と考えさせられます。


ヴェーダの予測通りに刹那の張っていたポイントの近くでテロが発生し、刹那はタクシーで現場に向かいますが、このタクシーが何と屋根の付いたバイクタイプ(汗)
実は最初に登場した時は、そのあまりに突拍子も無いデザインから、エクシアに装備されているヒーローご用達の謎のバイクみたいな物かとも思ったのですが、よく見ると天井のところにRENT TAXIと書いてありました(笑)

実行犯を追う途中に、マリナの乗るリムジンと刹那のバイクがすれ違いますが、マリナはその刹那の横顔に何かを感じた様子です。
その刹那は逃走中の実行犯を取り逃がしてしまい、尚且つ警官に捕まるという失態を犯してしまいます。本当に危なっかしいというか、ソレスタル・ビーイングの一番のアキレス腱は彼のような気がします(汗)

そんな危機一髪の場面に登場したのが先刻すれ違っただ・け・のマリナ様。まさか予想もしない二人の出会い方でしたね。
チラっと見かけただけの少年を追いかけてきたのでしょうか、この皇女様……

どうやら気になったのは同郷のよしみだったようです。一民間人に名前まで名乗って挨拶しちゃってます……世間知らずというか、天然というか、御付の方やシーリンさんも大変だこりゃ。
その一般人相手に国内情勢やソレスタル・ビーイングについての私見を喋りまくっていますが、その皇女様に対して自分がソレスタル・ビーイングのガンダムマイスターだと宣言しちゃう刹那もどっちもどっちっていうか、案外似た者同士なのかもこの二人……ティエリアがいたら間違いなく後ろから撃たれてますね。
気まぐれで助けた相手が自国の保守派の人間と思い怯えてみたり、今回のマリナはとんでもないおバ○に見えてしかたがないです。
まぁ、二人の会話から分かったのは刹那が子供の頃に戦っていた相手はアザディスタン王国だったってことですかね。


テロ実行犯はどうやらソレスタル・ビーイングのエージェントが確保したようです。その情報から<国際テロネットワーク>の素性が判明。
欧州を中心に活動する自然懐古主義組織がその正体だったようで、ネットにその情報が流出しています。
これはNRO(アメリカ国家偵察局)、BND(ドイツの諜報機関)、DGSE(フランス対外治安総局)等、各国家群の諜報機関が意図的にリークしたようで、ソレスタル・ビーイングにそのテロ組織を壊滅させるのが目的のようです。

その情報を元に各ガンダムが行動を開始。
刹那は例のバイク型タクシーでエクシアに向かいます。どうやら音声認識による遠隔起動も可能なようで、いつもの網膜スキャンはなしでエクシアが起動しています。
偶然ですが、本日NHKの番組『解体新ショー』でたまたま音声認識システムについて検証していたのですが、現在のシステムでもかなり優秀なようで、桂 歌丸師匠が登録した音声パスワードをコージー冨田がモノマネしても開錠できませんでした(笑)

「外壁部迷彩皮膜解凍、GN粒子散布状況のままブローディング?モードへ」
何か物凄いスピードで走ってきてバイクのハッチを開いたので、そのままフェードイン(ふっ古い?!)するかと思いきや、ワイヤーに捕まっての搭乗でした。
しかし、このミラージュコロイド……じゃない外壁迷彩皮膜というのがエクシアだけではなくGN粒子を用いればどの機体でも可能なのかどうかが気になりますね。
(ガンダムを乗っけている時は)トレミーやあのコンテナも隠しておけばいいのに……

ミッション開始したら後はマイスター任せということで、オペレーター陣は海辺でのんびりといったところですが、イアン・ヴァスティとスメラギさんの会話の中で各国諜報機関が協力したことをスメラギさんは「いいように使われただけ」といい、イアンは「だが大いなる一歩でもある」と言っていたのが少々引っかかりました。
テロ組織壊滅の為に各国諜報機関が(申し合わせたのか偶然かは分かりませんが)連携したところが大いなる一歩ということでいいのかな??


ヴァーチェは人革連マーシャル諸島にあるアジトを襲撃、GNキャノンで完全破壊です。この機体は相手がモビルスーツであれ、施設であれ、手加減というものができない機体ですね……無論する気もないでしょうが。

南米ではデュナメスが山岳地帯にあるアジトを襲撃。いつもはあまり乗り気でないロックオンも直接的にテロを実行した組織に対しては容赦がないようです。
「容赦しねぇ…お前等に慈悲なんかくれてやるものか……」
「モビルスーツ、セッキン。モビルスーツ、セッキン」
「今日の俺は……容赦ねぇぞ」

洋上のタンカーにはエクシアが到着し艦橋部分をGNソードでぶった切りです。何かデジャブーのように前に見たことのある光景のような(笑)
ともかく今回もバンクなしです。
予告編にも搭乗したカニバサミは何とモビルアーマーでした。
人型のモビルスーツに比べて簡略化された旧式のようで、00の世界ではモビルアーマーから発展した形がモビルスーツのようです。

「モビルアーマー?!旧式とはいえこんな物まで」
と言っているように、用途を限定すれば中々の威力を発揮する兵器のようですね。
人革連タイプのコックピット方式が採用されているのは、やはり旧式の兵器に該当するからでしょうか。
結局のところ、名前も分からないままエクシアに輪切りに刻まれちゃいました。


特徴的な翼をした旅客機で次の漫遊に向かう天然皇女様。
シーリンさんの声も上の空で、スコットランドで出会った刹那のことを考えています。
「俺のコードネームは刹那・F・セイエイ。ソレスタル・ビーイングのガンダムマイスターだ」
「ふっ…まさかね
良かったね、刹那。どうやら信用してないよ…と思ったら旅客機と併走して飛ぶエクシア。多分マリナがいることを分かって自機の姿を見せ付けています。

う~ん、今回はどうも2人の行動とか性格に???が付きまくりでした(汗)
このまま、バ○ップルへの道を邁進していってしまうのでしょうか?!
それとも心のキレイな人には『ローマの休日』のように見えているのでしょうか。
心の薄汚れたオッサンには全く理解できませんでした


次回はどうやら大規模な宇宙戦が描かれるようですね。トレミーも初めて戦火に巻き込まれるようです。


ソレスタル・ビーイングはやり過ぎた
圧倒的物量で行われる殲滅作戦
そこに隠された真の目的とは?
次回『大国の威信』
万能などあり得ない――

機動戦士ガンダム00 ♯07 報われぬ魂

2007-11-18 15:04:29 | 機動戦士ガンダムOO
A.D.2099 クルジス共和国
「この聖戦に参加するために、やらなくてはならないことがある……それは――」
各家で銃声が響き、一人の男の下に集まってくる子供たち……
「おめでとう。これで君たちは“神”に認められ、聖戦に参加することを許された戦士となった」
その男はアリー・アル・サーシェス。子供の中には刹那の姿が……

それにしても……<家族を撃ち殺した>刹那の過去にこれほどの重い十字架があったとは。生き残るために<ハレルヤという人物を殺した>と思われるアレルヤと並んで、ガンダムマイスター達は非常に過酷な体験をしてきた者が選ばれているようですね。


今回のお話は先週からの2部構成です。
アリーはどうやら外部スピーカーに音声を発しながら戦闘しているようです(汗)
この世界では常識……なんでしょうか?!

西暦2307年、3本の軌道エレベーターを中心とする太陽光発電システムの完成によって、人類は半永久的なエネルギーを手に入れた。
しかし、それでも人類は争いを止めることはなく、各国家群は己の威信と繁栄のため大いなるゼロサムゲームを続けていた。
そんな世界に対して戦争根絶を目的とする私設武装組織ソレスタル・ビーイングが行動を開始する。
モラリア共和国への武力介入を行った4機のガンダム。その戦場で、刹那・F・セイエイは運命の男と対峙する。
男の名はサーシェス。アリー・アル・サーシェス――

ちょっと久しぶりの感じがする古谷氏のナレーションでした。
ゼロサムゲーム、つまりは勝者の裏には常に敗者がいる。堂々巡りの争いということですね。

操縦能力で刹那を圧倒するアリー。彼のイナクトは銃剣タイプの武器を装備しているようです。
その動きから、刹那は幼き日に対峙した男のことを思い出しています。軽快なステップで刹那の繰り出すナイフをかわすのは、冒頭に登場したターバン姿のアリー。
幼き日と同様にエクシアの剣をことごとく退けるアリーのイナクト。
エクシアは、装備されたばかりの虎の子のGNブレイドで対抗しますが、アリーは刹那の動きが手に取るように見えるらしく、斬撃をかわして激しい鍔迫り合いに持ち込みます。

そこにフラッシュバックする過去の出来事……
「やめて、ソラ……何故?どうして?!どうしてなのソラ」
怯える女性に向けて引鉄を引く幼き日の刹那。
ソラとは刹那の本名?あの女性は母親でしょうか?それとも姉?!

刹那が激しく慟哭するとエクシアのGNドライブが閃光を発して――
と見えますが、コックピットの描写が無いので刹那が単にGNドライブの出力を上げている可能性もありますね。
ともあれ、GNドライブの出力を上げると武器の威力も上がるというのは、ヴァーチェのGNバズーカ発射時の描写を見ても明らかのようです。

鍔迫り合いをしていたイナクトの剣を切断するエクシアのGNブレイド。
その切れ味に驚くアリーに対して、刹那は光通信でコックピットから降りるように呼びかけます。
ついに生身で対峙する二人。ヘルメットを取った顔を見て刹那はアリーだと確信したようです。湧き上がる怒りから刹那が銃に手を掛けたところでデュナメスが割って入ります。

「ハズレタ!ハズレタ!」
「外したんだよ!当りゃ刹那も巻き添えだ……ったく」
威嚇射撃でエクシアとの距離を開けてから、射撃の名手であるロックオンが本気で狙ったにも関わらず、背面飛行でかわして離脱するアリー。
この人いいキャラクターですね~、相当の悪党ですが。


スメラギさんは刹那の行動に相当ご立腹のようですが、作戦を中止するわけにもいかず、いくつかのフェイズを飛ばして作戦続行。
一方のヴァーチェは、GN粒子を圧縮してバリアーを展開しながらGNバズーカをぶっ放しています。
今のところ、このヴァーチェが4機のガンダム中、最強の感じですね。デュナメスの超長距離射撃も凄いですが、守ってよし、攻めてよしのヴァーチェに軍配が上がりそうです。

アレルヤから刹那の行動を聞いたティエリアは――
「黙っていろ!人と話す気分じゃない」
と一刀両断。ったく、どいつもこいつも勝手なことしやがって(怒)
といった感じなのでしょう。このままでは本気でいろんなことに絶望しちゃいそうな雰囲気です(汗)

モラリア軍司令部に上がってきているモビルスーツの被害状況は、撃墜32機、大破26機、AEUのモビルスーツも15機が撃墜とたった4機を相手に被害甚大のようです。
この様子を見ているユニオンのグラハム達MSWADと人革連のセルゲイ。
これ以上兵を失う前に降伏しろとセルゲイさん。

戦況を聞いて落胆しているイギリス外務省官邸にいる人は、先週のAEU中央議会でリーダーシップを取っていた人ですね。イギリスはAEUの中でも中心的国家なのでしょうか。先週のマリナ皇女との会談を見る限りはフランスはあまり状況が良くなさそうですし。

PMC本部でも同様の打ち合わせが行われているようですが、この中の人の――
「相手はたったの4機だぞ。これは断じて戦争などではない。一方的な蹂躙ではないか」という発言にはちょっと疑問がありますが、それは後ほど。


最終フェイズを前に渓谷の狭い隙間を移動する4機のガンダム。キュリオスを先頭にして4機が等間隔で飛行していますが、やはりキュリオスの変形機能が必要なのかと思っちゃいますね。他の3機に合わせて飛んでいるのかも知れませんが、あの巨体のヴァーチェまで普通に飛んでますからねぇ……

アレルヤとロックオンのちょっとした漫才の最中、アリーのことが頭から離れない刹那。幼少の体験からやはり“神”という存在に拘っているようですね。
戦場の中でこの世に“神”などいないという結論に達したようですが、色々と吹っ切れてはいないようです。
そんな刹那にティエリアが、今度また独断行動を取るなら後ろから撃つと宣言。
以前から刹那の資質に懐疑的だったティエリア。この二人一触即発ムードです。


ついに最終フェイズの開始。目的はモラリア軍司令部の強襲のようです。
対応するモラリア軍のヘリオンには脚部にミサイルポッドのような装備が付いています。
「ヴァーチェ、目標を破砕する」
「デュナメス、目標を狙い打つ」
「キュリオス、介入行動に入る」
「エクシア、目標を駆逐する」
どうやらこれがそれぞれのキメ台詞のようですね。
圧倒的な戦闘力でモラリア軍のモビルスーツを一掃するガンダム。
今までのところ、戦闘シーンでバンク(使いまわしの画像)を使ったことってないんじゃないでしょうか。しかも戦闘シーンは皆手描きなので、あちこちからメカの描けるアニメーターをかき集めている感じです。
SEEDではバンクの使い過ぎがどうしても目に付いたので、できればこのまま質の高い戦闘シーンを続けて欲しいものです。

ガンダムの圧倒的な戦闘力の前に5分と経たずにモラリアのモビルスーツ部隊は壊滅。ここでモラリアは白旗と思われる無条件降伏の発光信号を揚げます。
これを確認してミッションは終了のようですが……

本来の戦争であれば、無条件降伏した相手に対しては自国の有利となる条件を突きつけるところですが、ソレスタル・ビーイングについてはそれを望んでいるのではないようで、白旗をきっかけにさっさと撤退してしまいます。
これは想像ですが、ソレスタル・ビーイングは武力にて相手を叩きのめして自らの言うことを聞かせるのが目的ではなく、すべての勢力にとっての共通の“敵”となるために憎悪を煽っている最中なのだと思います。
エイフマン教授とグラハムの会話からもそのことが窺えますね。

その結果としてどのような世界になるかはまだ分かりませんが、でなければ無条件降伏した相手に武装解除やPMCの解体を突きつけるでもなく無条件で撤退するのはおかしいし、そもそもそのような要求をする交渉手段も元々持っていないですからね。
ボコボコにしても、息の根を止めるわけではなく寸止めで去っていくのが元々のプランだったのでしょう。

王留美邸では作戦の成功を称えあうメンバーたち。王留美の言葉からはヴェーダの推測通りに計画が推移しているとのことなので、今回の白旗による撤退が不慮の事態とかではなく、あくまで予定通りの行動だったのが窺えます。
今回のミッションで出た犠牲者の数について、スメラギさんは思うところがあるようですが、一方の王留美さんは当然のことと意に介しない様子。
人としてどちらが正しいということではなく、いくら悩んだり犠牲者について思いを馳せたところで、その犠牲者を出した行為の直接的な指示を出していたのはスメラギさんなわけで、終わった後で犠牲者のことを考えたところでそれはただのセンチメンタリズムでしかなく、だったらやらなきゃいいじゃんという王留美さんの方が正論に見えてしまいます。
まぁキャラクターの描き分けとしてはいい対比ですね。



日本ではモラリアの無条件降伏で報道陣が右往左往していますが、PMCの首脳陣の発言でも思ったのですが、今回の件を“テロ”ではなく“戦争”と認識しているのが少し意外です。単なる言葉のあやなのかも知れませんが……

現地レポートでは巻き添えで被害に遭った民間人犠牲者についての報道がなされていますが、これも世論の悪意、敵意を煽るための予定通りのことなのでしょう……
ソレスタル・ビーイングからは何の要求も、犯行声明も出されていないことからも今回の勝利について直接的な収穫を何も望んでいないことが明らかです。


そして!やはりアレハンドロ・コーナーの従者である彼、リボンズ・アルマーク の声は古谷徹さんですよね。
以前、バーで喋った時はひょっとしてそうかなぁ?ぐらいでしたが、今回で間違いなく確認できました。
あまり出番のないチョイ役だからお遊び的に引き受けているのか、それとも古谷さんが演じることに意味のある役なのか今現在は不明ですが、ガンダムにおいてアムロ以外の役を演じることを躊躇されていただけに、何か意味のあることのように感じてしまいます。もしかしてガンダムマイスター?だったらいいな(笑)
EDクレジットにもリボンズの名前はありませんが、サーシェスの部下とか絹江の上司とか(笑)まで紹介されているにも関わらず、リボンズの名前を出さないのは逆に怪しいですよね。
ちなみに古谷さんはナレーションとしてだけ紹介されています。

それにしても「おめでとうございます。アレハンドロ・コーナー様」というのはどういう意味だろう?
以前、王留美からもゲスト扱いされていたところから、このアレハンドロ・コーナーという人はソレスタル・ビーイングにとってとても重要な人物なのか。
そしてアレハンドロ・コーナーはソレスタル・ビーイングに何を期待しているのか……今後重要な要素になりそうです。


とある島ではガンダムマイスターが集結していて、刹那がロックオン兄貴に殴られています。理由は当然アリーとの一連のやりとりですが、先週の予告を見たときはてっきりティエリアに殴られるものだと思ってました。
そのティエリアは理由を語らない刹那に対して銃を向けます。
「言いたくないなら言わなくていい。君は危険な存在だ」
ロックオンが刹那を殴ったのがお仕置きなのに対して、ティエリアは本気です(汗)
不安要因は排除しちゃおうってとこですか。
「俺は降りない。エクシアからは降りない!俺はガンダムマイスターだ!!」
刹那のエクシアやガンダムマイスターに対する執着も相当のようで、二人はお互いに銃口を突きつけあって対峙します。
「命令違反をした僕が言うのも何だけど……」
前科者のアレルヤによれば、ヴェーダによって選ばれた刹那には(もちろん自分にも)選ばれるだけの理由があるのだと。
ヴェーダに選ばれたということで、渋々ながらも銃を降ろすティエリアですが、ティエリアを始めとしてこのヴェーダというコンピュータに対するソレスタル・ビーイングのメンバーの信頼はどこからくるんですかね。

外伝でもガンダムマイスターはヴェーダによって選ばれていましたが、我々が知っているコンピュータというのは、データの中から条件付けしてやればその条件に見合った選択をすることは可能ですが、自らが意思を持って何かを選び出すことはしません。
どんなに計算が速くても、人間の組み上げたプログラム以上のことはしないのがコンピュータですが、それにこれほどまでに傾向するのには何かしらの理由があるのでしょう。追々明らかになっていくとは思いますが、ソレスタル・ビーイングの創始者であるイオリア・シュヘンベルグとヴェーダ、そしてティエリア・アーデには何かしらの共通項があるように思えてなりません。

それにしても、昔からロボットアニメに付き物の意思のある?コンピュータというのが、この現実志向ぽいガンダム00に登場するのが面白いですね。

そして、自分が選ばれた理由について
「俺の存在そのものが理由だ。俺は生きている――生きているんだ……」
と答える刹那にはティエリアじゃなくてもビックリというか、意味不明です。
以前の「俺がガンダムだ」発言もそうですが、何か刹那にはこう言わせるだけの理由というのがありそうですね。

「ミンナ、ナカヨク。ミンナ、ナカヨク。ワァーーー」
仲裁に入ったハロ……思いっきり波にさらわれて海水に浸かっちゃってマス(汗)
今回のハロはなんか可愛いですね。出てくるとホッとします。


バスローブ姿でくつろいでいるスメラギさんの端末に1通のメールが。
「やはり、起きてしまうのね……これが悪意に満ちた世界」
その言葉の意味するものは、世界同時多発テロでした。
PMCの幹部に向かって、アリーが言っていた耳寄りな情報というのもこのテロのことを指しているようです。
というか、このテロ自体アリーが絡んでいる可能性も大ですね。

東京では巻き込まれ体質の沙慈&ルイスコンビの目の前でバスが爆破され多くの被害者が出た模様です。
ガンダムマイスターの元にも世界主要7カ国で同時多発テロが起こったことが知らされます。
実行犯からの犯行声明によると、ソレスタル・ビーイングが武力介入を中止し、武装解除を行わない限り、今後も世界中で無差別報復を行っていくとのこと。

一般人を盾にとっての要求にアレルヤとロックオンは動揺を隠せないですが、ティエリアはこれも計画中で予測されている事態の一つと意に介さず。
ここで火が付いたのはロックオン。
普段の態度とは一変し、テロに対して激しい憎悪を顕わにします。勿論、テロを肯定する人間も少ないとは思いますが、ティエリアの言うとおりソレスタル・ビーイングそのものがテロリストと言われてもしかたがない活動をしているにも関わらず、ロックオンがこれほどまでにテロを憎むのは、彼の出身がテロと深い関わりがあるアイルランドということも関係しているのでしょう。
作品中にも登場したリアルIRAもアイルランドに深い関わりがある組織です。
刹那やアレルヤと同様にロックオンも過去に深い傷を持つことは容易に想像できます。

にらみ合うロックオンとティエリアを遮るように、刹那は――
「その組織はテロという紛争を起こした。ならばその紛争に武力で介入するのがソレスタル・ビーイング。行動するのは俺たちガンダムマイスターだ」


ということで、次週はそのテロ組織とソレスタル・ビーイングの争いになっていくようです。テロを放置しても世の中の悪意・憎悪は原因となっているソレスタル・ビーイングに集まりそうですが、それでは全ての戦争行為への武力介入を掲げているソレスタル・ビーイングの主旨には反してしまうので、刹那の発言はソレスタル・ビーイングの本懐を示していると思いますが、世の中は無差別テロを起こした組織をソレスタル・ビーイングが攻撃することで、また混乱するでしょう。
見ようによっては無差別テロを起こした組織に制裁を加える正義の味方にも見えますからね。本当に正義の味方というのは定義が難しい……

そして、そんな中、刹那は運命の人であるマリナ・イスマイールと出会うようです。また、初の水中戦闘も行われるようで、エクシアの足を挟んで水中に引きずり込んだカニバサミの正体も気になるところ。来週も目が離せません。



罪なき者が死んでいく……それも計画の一部というならガンダムに課せられた罪の何と大きなことか――
次回『無差別報復』
刹那、運命の人と出会う

機動戦士ガンダム00 ♯06 セブンソード

2007-11-11 20:34:09 | 機動戦士ガンダムOO
まず始めに、毎日非常に多くの方が覗いて頂いているのですが、中々更新ができなくて申し訳ありません。
個人的に、11月末に資格試験を受ける事もあって追い込み中なんですよ……

でも00レビューだけは何とか続けたいと思っていますのでよろしくお願いします。
また、そろそろ00の世界観にも馴染んできたところだと思いますので、固有名詞の“”は要所だけでの使用にさせていただきます。
意外と面倒なのと、全部に付けると逆に読みにくいのかなと思いましたので……


先週の第5話はキャラクター(アレルヤ)にスポットを当てたお話だっただけに、各所で好評だったようですね。
やはりみんなが望んでいるのはこういうお話なんですかね、個人的にも後半のガンダムマスターの連係プレイはまるで少年マンガのような王道展開で非常に燃えました。


アバンでは先週の予告編に出てきたヒゲ男が登場です。この人、予告で見た時はすっかりAEUの模擬戦エース様、パトリック・コーラサワーの成れの果てかと思ってましたが、全然別人でした(汗)
CVは藤原啓治さんが担当されているということは、第1話のアバンで刹那が戦っていたバックに流れていた演説に関係ある人でしょうか。
公式HPによると、名前はアリー・アル・サーシェス。今回のお話にも重要な関わりを持つ民間軍事会社PMCのトップということです。

うろついている場所は、第3話『変わる世界』でデュナメスが襲撃した南アフリカ地域の鉱物資源採掘現場ですね。
ソレスタル・ビーイングの活動意義については否定的なようですが、この人の語る戦争が無くなることで暮らせなくなる弱い立場の人間がいるというのも、また一つの側面ではあるんですよね。

このガンダム00では、主人公側の行動を全肯定するのではなく、俯瞰で見た矛盾点を劇中のキャラクターに語らせているのですが、どうやってその矛盾した行動の結末を見せてくれるのか先が楽しみです。

PMCトラストという所から電話を受け取っていますが、名前からするとかなり大掛かりな企業合同体のようですが、この人がトップ……には少なくとも見た目上は見えませんねぇ……
通信の内容からも下っ端の使い走りに思えるのですが、さて?

一方、アリーの話にあったようやく重い腰を上げたのAEU中央議会では、モラリアへの派兵について喧々諤々の論議が続いているようです。
話の要点は、宇宙開発にAEUは大きく遅れをとっている、その宇宙開発にモラリア共和国の代表企業である“PMC”の存在が不可欠、但しPMCはソレスタル・ビーイングに目を付けられていて、そのPMCを擁護するためにAEU各国は軍隊を派遣するといったところでしょうか。
表向きAEUはソレスタル・ビーイングからモラリアを救う白馬の騎士を演じるという訳ですね。


プトレマイオスでは、前回命令無視を犯したアレルヤが営巣に入れられていました。営巣の雰囲気は昔のアニメによく出てきたようなものではなく、対衝撃のパネルで覆われた部屋です。これは自らの体を傷つけないようにするための措置でしょう。
ティエリアは反省したようすのないアレルヤにご不満のようですが、大々的なミッションがあるおかげでアレルヤは無罪放免のようです。
どうでもいいけど、この辺の作画が惨いことになってきてます。毎回、使いまわしの絵も無く頑張っているので多少はしかたがないでしょうが、この辺がTVシリーズの限界なんでしょうかね。
アレルヤは何故か空気イス(電気イスだっけ?)の体勢ですが、無常力では平気…なんでしょうね。

やはり今回の目的はモラリアとPMC、そしてAEUが絡んでいるようですが、イマイチ介入の目的がはっきりしません。但し、相当大掛かりなミッションのようで、今回はスメラギさんも地上に同行するようです。


前回の舞台、人革連の低軌道ステーションでは、暴走したソーマ少尉の検査が行われていますが、脳内シナプスのグリア細胞(何のことやらさっぱりですが)には異常が無く、脳量子波に見られた異常はソーマと同じくグリア細胞を強化されて脳量子波を使う外部の人間との干渉が原因との事。
こういうのは、現実的にあるないではなく、00世界の方程式としてグリア細胞を強化=脳量子波が使えると覚えておくのがいいですね。
脳量子波というのも聞き慣れない単語ですが、言葉のイメージから推測すれば脳内の電気信号を強化して放出するという、宇宙世紀世界でいうところのサイコミュと同義のようです。
今のところ、その能力を兵器としてどのように有効に使うのかは不明です。普通に考えれば相手の思念を先読みして対処するというのが思い当たりますが、対策として脳量子波を遮断するスーツを着せるということなので、ますますその能力の必要性が……思念で操作する遠隔砲台、いわゆるファンネル系の兵器が存在するとしても、脳波を遮断してしまっては元も子もないような気がします。

まぁ、幼い頃に人革連の施設にいたアレルヤも同様の強化を受けているのは確実なところですね。

尚、前回ティエレン・タオIIと表記していたのですが、公式HPによるとティエレンタオツーが正解のようでタオツーは中国語で桃子(TAOZI)、いわゆる桃、ピーチです(笑)
あのカラーリングにはそういう意味があったのですね。殆どのサイトでタオIIとかタオ2とか書いている中で、前回のコメントにあった通りサスロさんは桃と読んでいたあたり流石です。


マリナ皇女の諸国漫遊の旅で最初に訪れたのはフランスでした。フランスからはアザディスタンの国内情勢を理由に太陽光発電の技術支援は断られてしまいましたが、ここでもモラリアの影がチラチラしていますね。
どうでもいいですが、清楚な服装に首もとのチョーカーが個人的にツボです(笑)

東京では呑気な一般市民代表の沙慈君がお姉ちゃん特製の筑前炊きを持って無愛想なお隣さんを訪問しますが、これからモラリアに行かなければならない刹那にあっさりと拒絶されてしまいます。
その会話から、前回の事件に沙慈が巻き込まれたことを刹那は知っているようで、一方の沙慈もソレスタル・ビーイングに助けられたことを知っているようです。
大々的に報道されたのか、姉を通じて知ったのかは分かりませんが、目の前にいる隣人に間接的にとは言え命を助けられたとは夢にも思わないでしょうね。


モラリア共和国の説明。今回の説明係はプトレマイオスの無愛想な方のオペレーターちゃん。
人口18万人に対して外国人労働者が300万人と、日本しか知らない自分には想像もできない国ですね。
4000社の民間企業の内の2割がPMCトラストの関連会社で、そのPMCというのが傭兵の派遣、兵士の育成、兵器輸送、兵器開発、軍隊維持をビジネスとして請け負う民間の軍事会社というこれまた日本人にとっては奇想天外な会社です。
ソレスタル・ビーイングの介入目的が分からないと書きましたが、この会社の存在そのものが十分な介入条件なんですね。

PMCの紹介映像にある多くの兵士を壇上から見下ろしているカットは、スターウォーズのようで圧巻です。わずか一瞬のカットですが、CGでなくては絶対描けない絵で、ファーストガンダムのモブシーンと比べると時代の流れを実感できます。

スメラギさんたち一行が搭乗しているリニアトレインは、今まで出てきた人革連の物とは随分と違うようで、モラリアの位置から推測するとAEUの軌道エレベーターですかね?こういう所にすんなりと潜り込めちゃうところは、ソレスタル・ビーイングの影の支持者が多くいるということでしょう。

巷で大人気のグラハムとビリーのユニオンコンビは、いつもの輸送機の中で今回の事件の背景について語っています。
AEUにとっては、太陽光発電と宇宙開発の為にPMCの技術が欲しい。モラリアにとっては経済発展の為にAEUの後ろ盾が欲しいということで利害が一致しているということでしょうか。また、裏の目的としてはAEU、PMC双方ともにあわよくばガンダムを手に入れたいという事ですね。

「フン。なら今回は譲るしかないようだな。AEUのエースとやらに……」
ということで、登場しましたAEUの自称エース、パトリック・コーラサワー(笑)
予告の見間違いで、今回は登場しないかと思っていましたが、陽気なバ○パイロット丸出しの登場です。
って、こんな顔だったけ……(汗)

もうお馴染みになった毎回変わる衣装の王留美さん。今回の目標はAEU及びモラリアそしてPMCも加わっての大規模な軍事演習への介入が目的なんですね。
当然、ソレスタル・ビーイングの介入をも見越しての開催でしょうから、またしてもソレスタル・ビーイングはエサを撒かれたということでしょう。

ホテルの一室、今回やけにスポットが当たっているオペレーターズですが、色々と触れなければならないので彼女らには一々触れませんが、知ってか知らずか「私等が活躍すればするほど物価が上がるんだから、今のうちに欲しい物買っておかなきゃ」という発言が色んな意味で妙に印象に残りました。

とある島に集結するガンダムマイスター達、今までメカニックマン的な人物は登場しなかったソレスタル・ビーイングでしたが、イアン・ヴァスティという技術屋さんが登場し、お約束通り「おやっさん」と呼ばれていますね。
ここでデュナメスにはGNフルシールドが、エクシアにはGNブレイドが装備されます。

GNブレイドは各資料で言われていた通り、GN粒子を放出することで驚異的な切れ味を発揮する実体剣ですが、むしろ同じ技術を使っていると明言したGNソードにそのような記述が今まで一切無かったのが疑問です。刃が発光するような演出も途中からなので、後付された設定なのかも知れませんね。だとすると、今回のGNブレイドの利点はただ取り回しがいいことだけになってしまいますが……
何にせよ、これでエクシアはフル装備になり、今回のサブタイトルにもある“ガンダム・セブンソード”が実現した訳ですね。
新しいおもちゃを貰った子供のように、刹那は内心ウッキウキらしいですが、それはロックオン兄貴にしか分からないようです(笑)
「エクシア……俺のガンダム……」
今回は俺“が”ではなく、俺“の”ガンダムなので、まぁ少しはまともに見えます。


CM明けは何とビックリ!ホテルのバーで、スメラギさんとユニオンのビリー・カタリギさんが密会。
どうやら大学院時代からの知り合いだそうで、そういえばこのホテルがユニオン領内にあるということは、3人が使ったリニアトレインはユニオンの軌道エレベーターということになりますね。
ここで名言「女はね、実年齢を言われるとその分だけ若さが減るの」
はい、気をつけます。
スメラギさんから誘ったということは、何らかの情報を引き出すのが目的なのか、それとも……
本心は分かりませんが、対ガンダム調査隊のこと、そしてエイフマン教授が参加していることを聞き出します。エイフマンはスメラギさんとも面識があるようですね。
「あのことは……」
やはり、過去に何か因縁があったようです。

マリナ皇女はTV電話で本国にいるピーリンに報告。食糧支援しか得られなかったことでまたもや辛辣な言葉を浴びせられますが、マリナも負けていません。
何かマリナの後姿がPSP等の携帯ゲームをやっているように見えてちょっと可愛かったです。


合同演習の場面では、これまた圧巻のモビルスーツの整列した数、数、数!
一画面で登場したモビルスーツの過去最高記録は間違いないでしょう。手書きじゃできないこういった演出にメカ物を手掛けるセンスを感じてしまいます。
格納庫では、アリーがPMCの幹部らしき人からAEUイナクトの実験機を受け取り、ガンダムの鹵獲を依頼されています。
その口ぶりや態度から、どうしてもアリーがPMCのトップには見えないですねぇ、、、PMCに雇われている傭兵部隊の隊長というのが妥当なところではないでしょうか。公式HPの記述に誤りがあるのかも知れません。

スメラギさん一行は王留美の豪邸へ、画面上でこの人達が絡むのは初めてですね。
簡易的なオペレーティングシステムを構築しますが、絵面的にどうみてもピアノのレッスンを受ける生徒と女教師にしか見えなぃ……
PMCの情報をリアルタイムにハッキングする手腕を見ると、この“おちゃらけ”オペレーターも只者ではないってことか。

ビリーは、部隊に戻りスメラギさんの事をエイフマンに報告していますが、やはりここでも“あの事件”と何やら意味深な発言が。
またスメラギ・李・ノリエガではなく“クジョウ”と呼んでいるのも意味がありそうです。ソエスタル・ビーイングに関わる人間は全員偽名である可能性は高いですが。
直接面識のないグラハムも“クジョウ”の名を聞いて、“あの事件の戦況予報士”と言っている事から、かなり大きな事件だったのと、スメラギさんがその頃から戦況予報士だったことが窺えます。


ミッション開始、目標は敵対する者全て。過去最大規模のミッションが開始されます。報道を見る限りは、ソレスタル・ビーンイングが軍事演習をしていたモラリア共和国に武力介入を開始となり、事実その通りなのですが、ほんの偶発的なイレギュラーから、偶然にも命を助けられた沙慈はその行動に憤っているようです。
その他大勢は、あの人命救助をしたソレスタル・ビーイングが……とはなっていないようなので、あの事故は当事者と関係者のみしか知らない事なのかも知れません。

戦闘シーン、キュリオスは今回も飛行形態+兵装コンテナです。
「E332より敵飛行部隊を捕捉。まったくスメラギさんの予測は……」
恐ろしく当たるってことですね。
コンテナから大量のミサイルをバラ撒き一網打尽です。

デュナメスは新装備のGNフルシールドで敵モビルスーツの一斉射を受け付けませんが、どうやらGN粒子的な何かではなく、純粋なシールドの強度で防いでいる模様。機体の構成素材と同じくEカーボン製ですかね。
そのシールドの制御はハロにまかせて、ロックオンはお得意の射撃モードへ。この射撃モードでのコックピット内の演出はありそうで無かった優れものだと思います。モビルスーツがいかにスナイピングスタイルで構えても、中の人は操縦桿にあるボタンを「ポチっとな」が当たり前でしたからね。

ヴァーチェのGNバスーカは、Wガンダムのバスターライフル並に点ではなく線で敵機をなぎ払っています。
そこへ飛び込む夏の虫ならぬパトリック・コーラサワー。
ヴァーチェの両肩に装備されたGNキャノンの直撃は逃れたものの「何じゃそりゃーーーーー!」の雄叫びを残しあえなく敗退……
見ているこっちが何じゃそりゃです(笑)
まぁ、彼はしぶとく何度も立ちはだかるでしょう。

「これがガンダムマイスターの力……」

エクシアは装備されたGNブレードを含めたセブンソードをフルにいかして敵モビルスーツを切りまくっています。使いまわしの画像(バンク)をまったく使わない戦闘シーンはとても新鮮で見ごたえがあります。
そこに乱入してくるアリーのイナクト。明らかにヘリオンとは違う運動性とパイロットの力量でエクシアを圧倒します。

「ハハハハ!機体は良くてもパイロットはイマイチのようだなぁ!え?ガンダムさんよ!!」
いやぁ、藤原啓治さんの声ってこういうキャラにピッタリですね~♪
主役張って大コケした同じ土6の時代劇アニメのリベンジでガンガン活躍して欲しいです。(あ、そいうえばロックオン兄貴も出てたな)

一方の刹那はその声から過去の因縁を呼び覚ましているようです。彼等の間柄や刹那がそこからガンダムマイスターになった経緯は分かりませんが、刹那には重要な位置を占めるキャラクターのようです。

アリーにはランバ・ラルや砂漠の虎のような印象に残る仇役になってくれることを期待しちゃいます。
また、早いところバンダイさんにはイナクトのキット化も進めて欲しいですね。


義によって動くのが人間であるなら、利によって動くのもまた人間である。
つかの間の勝利、その果てにある絶望
次回『報われぬ魂』
ガンダムの真価が問われる

機動戦士ガンダム00 ♯05 限界離脱領域

2007-11-04 01:48:03 | 機動戦士ガンダムOO
前回の『ガンダム00』のレビューが、00レビューを集めたブログにトラックバックしていただいた事をキッカケに、もうこれでもかって位の00レビューブログを読みまくりました。

いやぁ~実に様々な意見や切り口があり、とても楽しかったです。
キャラ萌え、メカ燃え、その他諸々…日本のアニメは色々な切り口があっていいですね。

どちらかというと、現状ではキャラ萌え層にとってはキャラクターの掘り下げが不十分なようですが、登場人物、特に“ガンダムマイスター”一人一人の掘り下げが描かれてくると印象も違ってくるのかも知れませんね。
個人的には洋画や『24』等の米ドラを見るときに、登場人物の名前やらバックボーンやらは全然気にしてなくても楽しめる人なので、今の路線を貫いて欲しいと思います。

メカ燃え層には、ガンダムとその他勢力との一方的な戦力差に不満な意見が多いようですが、反面、前回登場した“ユニオンリアルド”と思われる機体や、“GNソード”の発光表現、“GNバーニア”の展開ギミックに触れているブログが皆無で、同じメカ燃え層の自分としては少々意外でした。
当ブログの00レビューでは、引き続きメカ描写の細部に拘っていきたいと思っています。


さて今回は、“ガンダムマイスター”の一人“アレルヤ”にスポットが当たるようで、キャラ萌え派の人には待ってましたの展開でしょうか。
結論から言うと、予告を見て想像していたストーリーとはまったく違いましたが、予想外の要素が詰まっていてとても楽しめました。
それでは、細かく見ていきたいと思います。


アバンでは前回スポットの当たっていた“アザディスタン王国”の第一皇女“マリナ”がアメリカとタリビアの関係についてコメントしていますが、やはり前回の茶番はあらかじめ両国で共謀したこと……なのですかね?
であれば、タリビア首相……相当の役者っぷりです。
個人的にはタリビア首相の思惑が外れてアメリカに泣きつき、アメリカ側にとって優位な条件で懐柔した……って印象を受けるのですけどねぇ
もちろんタリビア側にとっても主義主張を曲げれば十分にメリットのある条件で、両者とも落ち着くところに落ち着いたといったところだと思うのですが……

まぁ真相はともかく、“マリナ”の発した“ソレスタル・ビーイング”が利用された発言には、怖~い“シーリン”先生から「彼らは自らの主義を貫いただけ」だときっついツッコミが(笑)
このコンビを見ているのはとても楽しかったのですが、“マリナ”さんの諸国漫遊の旅には同行しないようでちょっと残念……
“刹那”とどのように接点を持つのかと思っていたところ、どうやら“マリナ”さんの諸国漫遊中に何からの出会いがありそうですね。
“マリナ”さんも“王留美”に次ぐ衣装持ちのようで、正装から部屋着、そして旅行着と多彩なファッションを見せてくれます。


“クロスロード”姉弟と“ルイス”が研修旅行のため“人革連”の軌道エレベーターに。姉は頼りない弟のことが心配らしくあれこれ忠告していますが、浮世離れした弟の恋人?にはちょっとご不満の様子。“ルイス”の方がしたたかな対応をしています。
このメンバーが画面に登場すると、途端にラブコメ要素が跳ね上がります(笑)
その背後には、“人革連”の“セルゲイ”と“ソーマ”がいたりして、こういう登場人物のニアミスが多い作品ですね。

一方、自室でトレーニング中のヒイロ…もとい“刹那”の元にはミッションを伝えるメールが。
この人、主人公ぽくないとか、影が薄いとか散々言われているようですが、個人的には群像劇であるガンダムにはあまり明確な主人公とかいらないのでは?と思えるので、00世界を構築する一人としか今は見ていません。
同じく“ロックオン”と“アレルヤ”にも同様の指令が届いている様子で、会話の内容からは今回は別行動のようです。


軌道エレベーター内のリニアトレインでの会話から、“ソーマ”が“超人機関”によって生み出された“デザインベイビー”ということが分かりました。
言葉の響きからすると、遺伝子操作などが行われているようですが、『ガンダムSEED』における“コーディネイター”と同様の存在なのかは分かりません。表向きの目的は過酷な宇宙空間で長時間生活するための実験といったところでしょうか。
“超人機関”の存在も先天的に特殊能力を持つ者を集めるというよりは、後天的に能力を付加する。若しくは人工的に特殊能力を持つ者を生み出すといった感じですね。

体内に埋め込まれたナノマシンで身体機能も保全、各神経系統の感覚増幅も受けているとのことですから、イメージ的には“コーディネイター”+“強化人間”といった感じで、各神経系統の感覚増幅というのが、この後の展開のキーになりそうです。

監督している“セルゲイ”はこの手の人体実験やそれに関わる技術者に嫌悪の感情を抱いているようで、解説する技術者を制止してしまいますが、もう少し聞きたかった(笑)

“沙慈”と“ルイス”は軌道エレベーターの途中にある低軌道ステーション“真柱”に到着。ここで研修を受けるようです。この“真柱”は軌道エレベーターで作業をする人の居住スペースとか、高層ビルにある展望スペースのようなところでしょうか。スーツ姿のビジネスマンが多いです。
重力ブロックもあるようですが、ステーション自体が回転しているのではなく、低軌道リングといわれる部分に磁性流体を流して遠心力による重力を得ているとのことです。

二人がプラネテスごっこしている一方で、“セルゲイ”一行は軌道ステーション内の軍事施設にて“ソーマ”用に開発された“MSJ-06IISP ティエレン タオII”とご対面。
“刹那”達の今回のミッションターゲットであるモビルスーツの性能試験の監視及び破壊の対象がこいつなのでしょう。
無骨な外観やモノアイからどことなく“ザク”を連想させる“ティエレン”ですが、形式番号も多分意識しているのでしょう。ちなみに各ティエレンの形式番号はMSJ-06IIまでは共通で、地上型が末尾がA、宇宙型がE、高機動型がC、長距離射撃型がLCとなっています。タオは道という字を充てるのかな?
地味な印象の強い“人革連”のモビルスーツの中、まるで“ガザC”のようなピンクと紫にペイントされています。

その2日後、同じく“人革連”の軌道エレベーターで宇宙に上がる“アレルヤ”ですが、やはり前々回の“ティエリア”と同様にコンテナの中に“キュリオス”を隠しているのでしょう。このあたり、人革連のセキュリティが異常に低いのか、内通者若しくは協力者がいるのでしょうか。“王留美”の力なのかも知れませんね。

その“王留美”は今回も新衣装にて低軌道ステーションで“沙慈”とニアミス。ひょっとして知り合いか?と思わせるような描写もありましたが、おそらく…
(ふふっ、可愛らしいカップルね)
(うわぁ…キレイな人だなぁ…)
てな感じなのでしょう。男の子ですから仕方がないですよ、ルイズ。


性能試験を開始する2機の“ティエレン”
“セルゲイ”は特に機体に拘る様子はなくある物を使っているという感じで、一般的な紺色の宇宙用“ティエレン”を使用。
“ソーマ”用の機体は両肩に“ヤクト・ドーガ”のようなシールドを装備していて、ディテールからするとそのシールドにも姿勢制御用のバーニアを装備しているようです。基本的に同じシルエットでも色と細部を変更するだけで高性能に見えてしまうのは、ガンオタの刷り込みですかね……

“セルゲイ”をも唸らす性能を発揮する“ソーマ”と“ティエレン・タオII”ですが、“セルゲイ”の「しかし、彼女はまだ乙女だ……」という台詞に吹いてしまいました。前回の若すぎるという感想と同義なのかも知れませんが、今回登場していない“グラハム・エーカー”さんばりの迷セリフです。
ガンダム00については、多くの人がガンダムWと似た印象を持っていると思いますが、名セリフの多さもWに匹敵する様相を呈してきました。
これは、別に悪いことではなく、こういうセリフの一つ一つが後々まで印象に残りますからね。今でもガンダムWのセリフは思い返せばどんどん出てきますから。
自分のお気に入りは、パソコンの反応が遅い時に「遅い、遅いぞエピオン!奴の反応を超えろ!!」と心の中で叫んでいます(笑)


その“セルゲイ”さんのセリフに驚いたのかと思いきや、“ソーマ”が軌道ステーション内にいると思われる“アレルヤ”に<ピキーン>してしまいました。
ガンダム作品ではもうすっかりお馴染みの<ピキーン>ですが、前出の超兵に関するレポートの中にあった各神経系統の感覚増幅というのが影響しているのでしょう。
一方の“アレルヤ”も孤児であった幼少期に人革連の施設に在籍していたという過去を持つとプロフィールにありますので、彼もまた“超人機関”に関わる存在なのかも知れません。
<ピキーン>の影響で両者は激しい頭痛に襲われ取り乱してしまいますが、そこで“アレルヤ”のもう一つの秘密も発覚。
なんといつもは髪の毛で隠れていた右目が露出し、もう一つの攻撃的な人格が露になりました。

左目が出ているときは通常モード、右目が出ているときは攻撃的モードのようです。瞳の色も違うようですが、彼がオッドアイなのか人格が入れ替わる時に両目とも色が変わっているのかは判別できませんね。

攻撃的“アレルヤ”の「殺すぞ!」発言で激しく動揺した“ソーマ”は“アレルヤ”の存在を感じる低軌道ステーションに向けて200mm×25口径長滑腔砲を連射します。
もうこれでもかって位連射していますが、巨大構造物だけあって、200mm程度の銃弾ではさほど影響がないようです。それでも直撃した低軌道リングの一部が破損し、“沙慈”達のいる重力ブロックが3つ連結した状態でパージされてしまいます。

それを見た右目“アレルヤ”は不敵に笑いながら「事故か……ご愁傷様だな」といった具合で左目アレルヤとの性格の違いが浮き彫りにされます。
頭の中で左目“アレルヤ”が“ハレルヤ”と呼びかけていることから、普段彼が呟いていた“ハレルヤ”という言葉は、宗教的意味のハレルヤではなく彼のもう一つの人格である“ハレルヤ”に向けて囁いていたのでしょう。
この辺は、第1話~第4話をもう一度見直してみようと思います。

どうやら、過去に“アレルヤ”は宇宙船の遭難事故に遭った経験を持つようで、彼が孤児になった経緯にも関連しているかも知れません。
そして“アレルヤ”と“ハレルヤ”は元々別の人間でだったのが、事故の際に“アレルヤ”が“ハレルヤ”を殺さなくてはならない事情(空気など生き残る手段として?)が発生し、その際に“アレルヤ”の中に“ハレルヤ”という別人格が生まれた……ということですかね?
勿論、現時点では“アレルヤ”と“ハレルヤ”の関係性は分かりませんが、そもそも“ガンダムマイスター”って全員偽名じゃなかったですかね??
少なくとも“アレルヤ”は子供の頃から“アレルヤ”と呼ばれているようです。

それとも、事故前から既に孤児で“アレルヤ”も“ハレルヤ”も“超人機関”が付けた名前で、そこから逃げ出す時に起こった事故……というのもありかも知れません。というか、こっちの方が可能性がありそうですね。

子供の頃の記憶がフラッシュバックしたのをきっかけに“アレルヤ”が復活し、ここから重力ブロックの地球落下を阻止する為の救出劇が始まります。
予告で受けた印象は、“キュリオス”で大気圏を離脱するお話だと思っていたのですが、実は落下するステーションを受け止める話だったのですね。いい意味で裏切られました(笑)
2回とも軌道エレベーターで運んでいるところから、今のところ、ガンダム単体での大気圏離脱は不可能のようです。

救出部隊の到着が計算上間に合わないことが分かり、“セルゲイ”は単機でステーションの救出に向かうところを見ると、彼はかなり真っ当な軍人なのでしょう。
どっかで見たような(笑)落下するアクシズ…じゃないステーションの重力ブロックを支える“セルゲイ”が諦めかけた頃に、“王留美”の制止も無視して“キュリオス”で駆けつける“アレルヤ”
“キュリオス”がどこに置いてあって、どうやって発進したのかは全く描かれませんが、“王留美”の付き人である“紅龍”が知らせにきたところを見ると、輸送にはやはりこの2人が関係しているようです。

上半身だけモビルスーツ状態に変形して、下半身は飛行状態のままなところを見ると、この方が推力が高いということでしょう。他の機体が変形しなくても空を飛べるのになんでコイツは変形する必要があるのか?といった疑問への答えかも……知れません。前回“デュナメス”が見せた“GNバーニア”の展開ギミックも見せてくれます。

“キュリオス”の推進力を加えても現状維持がやっとの状態で、“スメラギ”さんの取った行動は、地球に待機している2機のガンダムへの援護要請でした。
“セルゲイ”は“ソレスタル・ビーイング”が人命救助をすることに驚いていますが、内情としては今回の件はまったくミッションとは無関係の行為で、“アレルヤ”の命令無視の暴走と“キュリオス”を失う事態を回避することを名目にした“スメラギ”さん以下各クルーのスタンドプレイということでしょう。
“アレルヤ”に対して悪態をつきながらも、救助活動を行うことには躊躇した様子はありません。
“ソレスタル・ビーイング”の主旨とは激しく離れますが、こういう気持ちを持ったクルーが自らを悪として武力介入を続けていくことで更なるドラマが生まれるのでしょう。


“アレルヤ”が重力ブロック内の市民に対して中央のブロックに集まるように勧告していますが、これは宇宙世紀でいうところの“お肌のふれあい会話”つまり接触回線なんでしょうか?後に“セルゲイ”とも会話しているのですが、第1話では携帯電話のような端末にも“GN粒子”による電波障害が出ていたので、極近距離での通話とはいえ、接触回線(キュリオスとティエレンは外壁を通して)と考えるのが妥当なところですかね。

「聞こえるかガンダムパイロット、このブロックは間もなく限界離脱領域に入る。ここまでだ…離れろ」
「フン…できないね。それにソレスタル・ビーイングに失敗は許されない。それに……ガンダムマイスターは一人じゃない!」
地球から放たれるビームが一閃、重力ブロック同士の結合部を打ち抜く。
「なにぃ?」
「流石だ……ロックオン・ストラトス!」

もうこの展開、正に<王道>って奴です!
大掛かりな“GN粒子”の圧縮路?を備えた超長距離狙撃ライフルを構えた“デュナメス”が2射目の準備に入ります。
“キュリオス”の兵装コンテナぽいものをアンカー代わりにしていますね。ライフルのスコープはおでこのガンカメラに直結しているようです。“デュナメス”の解説にある、<作戦に応じて様々な射撃武器がオプションとして用意されている>という設定が早くも生かされています。

「発射方向の軸線上に雲がかかってやがる。切り裂け!刹那!!」
「了解……」
2射目の邪魔になる雲の固まりは“エクシア”が“GNソード”で切り裂き霧散。今回は“エクシア”の出番はこれだけ(笑)
主人公だとか、主役メカとか考えないほうがスッキリして見やすいです。
「チャージ、カンリョウ」
「狙い撃つぜ!」

「ナイスサポートだ、スメラギさん。上がれぇぇぇーーー!」
残りの接合部も正確に打ち抜かれ身軽になったブロックを“キュリオス”が持ち上げる。

事態を収拾した矢先に到着した救助部隊を尻目に飛び去る“キュリオス”を追うことはしなかった“セルゲイ”
「私にも恩を感じる気持ち位はある…」
うん、この人はやはりカッチョイイです。

地球では“沙慈”のいた重力ブロックが無事に救出されたことを知って安堵する姉の“絹江”ですが、ジャーナリストである彼女が今回の“ソレスタル・ビーイング”の行動について報道することはあるのでしょうか。

“プトレマイオス”のブリッジクルーの表情からも、彼らがいたって普通の人たちであることが窺えますが、“ティアリア”だけは今回の“アレルヤ”の行動及び“スメラギ”さんの指示について納得していない様子。彼にとっては、“ヴェーダ”の出す指令こそが全てのようで、“刹那”や“アレルヤ”のように私情で動く人間は“ガンダムマイスター”としての適正はないと考えているようです。
その“ティエリア”に対して“スメラギ”さんが貴方はどうなの?と疑問を持っていることから、“スメラギ”さんも私情と“ソレスタル・ビーイング”の掲げる目的のギャップを感じている一人なんでしょうね。

ちなみに“ヴェーダ”は“スレスタル・ビーイング”の作戦提案をする中枢コンピュータですが、<知識>という意味合いがある言葉で、バラモン教の聖典の名称でもあるようです。何か意味深ですね~


次回ではついにフル装備で出動する“エクシア”とブルーの“AEUイナクト”が登場するようです。ディテールを見る限りこいつもカスタム化された“イナクト”ですかね?
そして一部で大人気の“パトリック・コーラサワー”も再登場。いや、カスタム・コーラサワーですかね(笑)


仕組まれた戦場だとしても、ソレスタル・ビーイングに沈黙は許されない。
新装備を携えたガンダムが、その存在を世界に明示する。
次回『セブンソード』
もう戻れない……

機動戦士ガンダム00 ♯04 対外折衝

2007-10-27 22:59:21 | 機動戦士ガンダムOO
ガンダム00レビューも今日で4回目、第3話までの感想として展開速いなぁというのがあったのですが、今回の『機動戦士ガンダム00』は、ガンダムのTVシリーズとしては異例の全25話(2クール)を放送した後、時期を空けてもう25話という予定だそうです。
当然、作品としての力が無ければ、後半2クールは無かったことになってもおかしくないので、まずは前半の25話でその存在感を示して欲しいところです。
間の作品は『コードギアス-反逆のルルーシュ』の続編かなぁ…いや時間帯の問題が……


ということで、アバンでは“プトレマイオス”のブリーフィングルームで“人革連”の政見放送を見入るクルーたちの様子ですが、まだキャラクターに馴染んでいないせいか、宇宙服を着て所定の位置に座っていないと誰が誰やら……
やはり“ソレスタル・ビーイング”には決まったユニフォームというのは無いようですね。
クルーも武力介入による戦争の根絶という活動理念について、思いも様々なようで、誰もが自らの行いについて少なからず疑問を抱いている中、“ティエリア”だけは確固たる自信というが、思いにブレがないようです。


そして夜の街に火の手の上がる“アザディスタン王国”の王宮?では第1話以来の登場となる第一王女の“マリナ・イスマイール”と第1話でも後ろにいた“シーリン・パフティヤール”が自国の現状と打開策について話しています。
この“シーリン”さん、態度からみて侍女という雰囲気ではなく、教育係とかお目付け役といった感じでしょうか。王女に対しても厳しい投げかけをしています。

元々、石油産油国だったことからか、次世代エネルギーである太陽光発電及びそれを可能にする軌道エレベーターの建設計画に参加せず、軌道エレベーターからのエネルギー供給権を持たない状況下で、石油の輸出も規制されて困窮する国内情勢の中、議会により担ぎ出されたと自嘲する“マリナ”は、軌道エレベーター保有国からの援助こそが復興の手段と考えているようですが、具体的な交渉相手は絞りこめていないようすです。
このまま打開策の無いまま国内情勢が悪化すれば、自国が“ソレスタル・ビーイング”による介入の対象になる可能性を“シーリン”から問われたときに見せた表情からは、“マリナ”の“ソレスタル・ビーイング”に対する嫌悪が現れています。
OPの映像からすると、今後“刹那”にも非常に深く関わることになるようなので、ストーリー的にも重要な要素になりそうです。


場面は変わって、どこぞのジャングル内に例のコンテナが2つ。
このコンテナはあちこちに現れることから、移動が可能ということでしょうか。その際の動力源は搭載しているガンダムの“GNドライブ”ということですかね。

“キュリオス”を搭載したコンテナの中で、“ロックオン”と“アレルヤ”が前回のラストで活動休止を宣言した“リアルIRA”について語っています。
ちなみに“リアルIRA”は実在の組織なので興味のある人は調べてみるといいでしょう。
二人が語っているように、強大な力の前に一時的に沈静化しているだけで、脅威が去ればまた争いは開始されるだろうということ。
まぁこれは、人間の本質にも関わることで、先生が見ているからとか、警察がみているからとか、といった具合に誰の中にもある感情が元になっていて、だからこそ武力による戦争根絶の難しさを本人たちも分かっているということでしょう。
相手を牛耳る力を恒久的に維持し続けるというのは、とても難しいことだと思います。


“人革連”の本部では“ユニオン”と同じく対ガンダムに特化した部隊が編成される模様。その部隊に編入されるのが、OPにも登場している変わった髪形をした銀髪の“ソーマ・ピーリス”という少女。
“超人機関技術研究所”(字が合ってるかどうかは不明です)から派遣されてきた“超兵一号”(これまた字は不明)とのこと。先天的に超常的な力を持つ者を集めた機関なのか、後天的に何らかの強化措置を施す機関なのかは分かりませんが、“セルゲイ”中佐が示唆しているように、“人革連”ではかかなり以前から研究が進められていたようです。
全体的に兵士に優しくない軍隊として描かれている“人革連”なので、後天的に何らかの強化措置をされた兵士(有体に言えば強化人間)という確立の方が高いでしょうか。CVの小笠原亜里沙さんは“ハロ”の声も担当していて、さすがに“ハロ”だけってどうよ……と思っていたのですが、けっこう重要な役を持っていたようです。


“経済特区東京”の公園のベンチでホットドックを齧っている“刹那”。
ありふれた平和的風景が広がる中、そこに一発の銃弾が飛来して……といった想像をしてしまいます。“刹那”の心象世界の描写といったところでしょうか。

“ユニオン”では“グラハム”の要請を受けて強化された“フラッグ”が早くも完成。仕事が早い…てか、オーダー通りきっかり1週間だ(笑)
やはり勢力紹介の画面に登場する黒い“フラッグ”の正体がこれでしたね。
黒くて鋭角的なボディは米軍のステルス戦闘機F-117を連想しますが、レーダー波を吸収する特殊塗装ではなく、耐ビームコーティングとのこと。
その他、バックパックの変更による推進力の強化と、それに伴う負荷に耐える為の各部関節の強化、更に武装の強化として“アイリス社”が試作した新型のライフルの装備と定石通りのチューンナップのようです。

基本性能が劣る物への強化案としては、パワーを上げる、それに対応するボディの強化、そして大型の武装というのは一般的なアプローチですが、時としてそういう強化はバランスを欠き、期待通りの性能を発揮しないことが多いですが、さて“グラハム”さんはどう乗りこなすのでしょうか。


宇宙では“スメラギ”さんが次のミッションの為の解析をしていますが、ここで口にする“ヴェーダ”という単語は、“ソレスタル・ビーイング”の中枢コンピュータのこと。先日も書きましたが、今月号のガンダムエース及び模型誌との連動企画、サイドストーリーにも登場します。

そして今回のキモとなる“タリビア共和国”が声明を発表します。
どことなく特定の国家を連想させますが(笑)、ユニオンの中で太陽エネルギー分配権を持つアメリカの独裁体制に対して、ユニオン脱退と独自のエネルギー使用権を要求します。

今までテロップでは“ユニオン大統領官邸”となっていましたが、あの大統領はどうやらアメリカの大統領のようで、“ユニオン”とはあくまで国単位で参加する経済連合という位置づけなのでしょうか?それともユニオンの大統領というのもあって兼任している?
各国は独自の軍隊も所有しているようで、少しややこしいです。

この“タリビア共和国”の独立宣言に対して他国からの政治的及び軍事的圧力が掛かった場合は、“タリビア”も軍事力によって対抗すると発表した声明に対し、“マリナ”達“アザディスタン王国”の二人も危惧しているようですが、“マリナ”が軌道エレベーター周辺国の情勢が悪化することによる太陽光発電システムの運用を危惧しているのに対し、“シーリン”の方はそれを踏まえた“タリビア”の思惑にまで思慮が及んでいる様子。
“人革連”の二人も考えは同じようで、つまりアメリカ軍及び“ユニオン”軍が“タリビア”に対して軍事行動を起こすことにより、“ソレスタル・ビーイング”が介入し<アメリカ>と<ユニオン>の軍勢を駆逐してくれると踏んでいるとの予測に基づく行動ということ。
実際には更に一歩踏み込んだ思惑があったのですが……

様々な個人及び国家の思惑が交錯する中、今回も新しい衣装で登場の“王”ちゃん。そして新たなミッションが開始されます。



“刹那”は東京湾(多分)に沈めてあったコンテナに向けてダイブ!この辺、ガンダムWをどうしても連想してしまいます……
“ロックオン”と“アレルヤ”もコンテナから機体を発進させますが、各ガンダム共通の意匠である“デュナメス”の腰に装備されている“GN粒子”噴射口は、中央の丸いブロックが飛び出すギミックを内蔵していました。
フルブースト時の描写なんですかね?カッチョイイです。
“刹那”の“エクシア”は海から発進!今までのガンダムではあまり無かったシチュエーションでこれまたカッチョイイです。

“グラハム”さんは新たに加わった2名の部下を連れて出撃。どうやら専用の機体は“カスタムフラッグ”と呼称するようです。



“ユニオン”とアメリカの合同艦隊も太平洋タリビア近海へ到着、ブラジルの駐屯基地から発進した“ユニオンフラッグ”による航空部隊が“タリビア”の制空権を掌握する中、“タリビア”軍は独自の地上部隊を展開しています。
この“タリビア”軍が使用しているモビルスーツは、他国へ輸出されている“AEUへリオン”とも“ユニオンフラッグ”とも別の機体で、どうやらこいつは“VMS-15 ユニオンリアルド”のようです。
設定画は未公開ですが、プラモデルHG“ユニオンフラッグ”の組立説明書にその名称だけ確認できます。“ユニオンフラッグ”の前身にあたる機体で、よく見るとあちこちに“フラッグ”と共通の意匠が見受けられます。


「ミッションスタート」
“スメラギ”さんの予報時刻通りに開始された戦闘では、大方の予想を裏切り“エクシア”の放ったビームが次々に“タリビア”軍の“リアルド”を撃墜していきます。

ガンダムの刃が<まだ何もしていない>自分たちに向けられるとは思いもしていなかった“タリビア”兵たちは混乱しますが“イオリア・シュヘンベルグ”の声明によれば<紛争を幇助する国>も“ソレスタル・ビーイング”の武力介入の対象であることが、“王”及び“アレハンドロ・コーナー ”により語られます。


「タリビアを紛争幇助国と断定、目標を駆逐する」
“刹那”の口上と共に“エクシア”の“GNソード”の刀身が光を発します。
今まで“GNソード”はその巨大な刀身の質量で切りつけていたように思ってましたが、ここでも“GN粒子”によるコーティングが活用されているようです。

“エクシア”“デュナメス”“キュリオス”の3機のガンダムの前には旧態然とした“タリビア”軍は物の数ではなく戦況は一方的な様相を見せる中、“セルビア”首相はアメリカの“ブライアン”大統領(多分名前は初出)にホットラインを入れます。
そして、“タリビア”が独立宣言を撤回するなら、“ソレスタル・ビーイング”を共通の敵として自軍を投入すると約束し、アメリカ及び“ユニオン”軍はガンダムに向けて進軍を開始しますが、“スメラギ”さんはこのことを<予報>していたらしく作戦通りにガンダムは撤退行動を開始します。
ティエリア曰く「とんだ茶番だ……」

その中で“エクシア”に迫る1機の“フラッグ”どうやら“グラハム”達はアメリカ軍として行動しているようです。う~ん複雑だ……
“グラハム”の“カスタムフラッグ”は通常の2倍のスピード(今度は3倍ではないようです笑)で“エクシア”に肉薄します。

「これでガンダムと戦える。見事な対応だプレジデント(大統領)」
↑この台詞、後半の部分が最初は何て言っているのか全然聞き取れませんでした(汗)
最大12Gに達すると言う旋回性を発揮して回り込み、変形してビーム斉射を回避、大型化されたライフルで“エクシア”のシールドを捉えて弾き飛ばすという、正にエース専用機に相応しい活躍を見せてくれますが、反面、もう少し体に負担が掛かっている描写も欲しかったところです。

事前の情報では“フラッグ”は戦闘中に変形することはできずに、出撃時に形態を選んで出撃するとなっていましたが、どうやらデマか設定変更されたようです。
やはり変形MSは戦闘中に変形することが華ですからね。リアリティを差し置いてもこれはいい変更だと思います。


再び“アザディスタン王国”では“ソレスタル・ビーイング”が“タリビア”に対して攻撃を行ったことに動揺する“マリナ”に対して、“シーリン”は両国が予めこの事態を予測していたと語りますが、これはちょっと疑問が残ります。
いくつかあるシナリオの中から、状況に応じて最良の選択をしたという方がしっくりくる気がします。
“タリビア”首相が始めから自分たちに攻撃が向けられるのを予想して、このシナリオを描いていて、結果として反米感情を押さえ、アメリカ主導の政策へシフトするのが目的だったとしたら、この人達とんだ策士です。

まぁ、“シーリン”が語っていることが真実であるという保証は無く、この人の独自の考えだと思えば別に気にならないのですが。
そして、一連の事件で一番得をしたのはどこか?このことが分からないようでは、とても自国を救えないですよと詰め寄る“シーリン”さん……
えっと、アメリカ……ですよね?え?違う??“タリビア”か?
分からない自分は資格無しのようです……

“沙慈”邸では、一般人の目線として“沙慈”君が“タリビア”は戦闘行為をしていないのに一方的に会戦をした“ソレスタル・ビーイング”に対しておかしいと言っています。
もしかしたら“リアルIRA”の一件で、“ソレスタル・ビーイング”に対して少し正義の味方のような感覚を持っていたのかも知れませんが、ニュースでしか世界を知ることができない一般人としては正しいというか当たり前の反応なんでしょうね。

我々視聴者は、各国首脳の執務室での呟きまで含めて、00の世界を大まかに見通せるのですが、実際の世界情勢についてはそういう訳にはいきません。
(どこかの勢力の主観に沿って)報道されるニュースを見て、偏らずに世界を見通せる人間などいやしないのですから……そう、世界は簡単ではないのです。

“スメラギ”さんは、どう行動しても自分たちの立場を危うくすると今回の作戦に懐疑的でしたが、第2話の時も書いた個人的な見解としては、“ソレスタル・ビーイング”の行動目的は、自分たちが世界共通の<敵>となることで、世界をまとめようとしているように思えるので、その見方では今回の“セルビア”独立に纏わる一連の事件も、最終的には“ソレスタル・ビーイング”を共通の<敵>として紛争が回避されたのですから、彼らの目的を一応達していたように思えます。



ガンダム00の世界観について、現実世界の劣化コピーであると表現している意見を見たことがあるのですが、まぁ言ってしまえばそうなんですが、現実世界の名称を利用したフィクション世界の出来事を楽しむという見方からすれば、とんでもなく現実離れした世界観よりは、より身近に感じることができるような気がして、自分はこの世界観が好きです。
ガンダムの戦闘シーンもかなりよいですが、それ以外の政治的背景を描いたパワーゲームの描写が回を追うごとに楽しみになっています。

反面、メインの視聴ターゲットである子供たちはこの番組を見て楽しいのかな?という疑問も沸きますが、自分達が小学生だったときに『機動戦士ガンダム』を見て色々なことを考えたり学んだりしたように、大人が考えるより子供は理解力が優れているのかも知れませんね。


低軌道ステーションでの出会いがアレルヤを過去へと誘う。
急げキュリオス、命朽ち果てる前に。
次回『限界離脱領域』
抗えぬ重力がガンダムを蝕む