どのような装置(システム)にも、それなりに良いところと
悪いところがあります。
装置の導入を検討する時には、その装置の欠点も正しく理解し、
総合的な判断を元に導入メリットを考えなければなりません。
良いところばかり見て判断すると、導入後に後悔する、
なんて事もあり得ます。
ウエステックの整列機は、その生産性・汎用性・投資効率等から、
一部のお客様からは、ほとんど万能であるかのような評価も
戴いていますが、それは並べる部品の形状や、お客様の工場の
生産体制などが、整列機の使用に向いている、という、
或る意味での偶然性も含まれています(謙遜ではなく)。
通常、商品の欠点を述べる事は、マイナスイメージにも
つながるため、あまり大っぴらにしなかったり、
隠したりする会社も有ります。
しかし、ウエステックは、お客様の生産工程の効率化を
第一に考えています。また、欠点を隠して売ったとしても、
その時は売上が上がりますが、信用を無くしますので、
次回からは話が来なくなります。
仕様打ち合わせの段階で、これは整列機では並ばないな、
という部品だったりした時は、もちろん断りますが、
仮に並ぶ部品でも、整列機を導入するメリットが
感じられない場合は、敢えて整列機をお勧めしない事すら
あります。
それでは、整列機の欠点を述べて行きたいと思います。
整列機の一般的な欠点は、以下の7点が考えられます。
1:パーツ整列機には必ず整列治具が必要である。
2:生産能力の表示が難しい。
3:作業者が必要であり、その作業者によって生産性が変動する。
4:整列させる数倍の数量の部品を投入する必要がある。
5:品種及びロットの切り替わり時に整列率が落ちる。
6:自動化が難しい。
7:カンバン方式と呼ばれる生産方式に向いていない。
過去のブログで、上記の3~7番の内容に関しては、
或る程度説明しています。
しかし、1~2番に関しては、意味がよく分からない、
という方もいらしゃるかと思います。
では、1番の「整列機には必ず整列治具が必要である」
について説明して行きます。
パーツ整列機最大の特徴でもある、整列治具を交換する事で、
様々な部品に対処可能である事は、長所でもありますが、
一方で短所とも言えます。
パーツフィーダ等の部品供給装置は、単列または複数列に
並んだ状態で、部品がシュートから出て来ます。
整列機は、定められた姿勢及び整列ピッチで、
定められた治具に整列する事が目的の装置ですから、
当然ですが整列治具が必ず必要となります。
整列機の製造メーカーが整列治具を製作する場合には、
設計・整列実験・加工・整列条件設定などを行い、
加工精度と整列率を保証した治具を製作する
必要があります。
整列治具の設計及び加工には、経験やノウハウを必要とし、
その価格には、加工の工数よりも、人件費的な要素の
比率が大きく反映し、それぞれのメーカーによって、
価格設定にも極端な開きが有ります。
整列率は、整列機よりも、整列治具で良否が決まる
場合が多い事は、過去のブログでも何度か述べさせて
戴きました。
ウエステックの整列治具の実勢価格は、1枚あたりの単価が
30,000~50,000円くらいする物が多く、その内容を考えると、
非常に安価であるとの評価を戴ける場合もありますが、
加工の難度や、加工時間の長さから、1枚あたり数十万円
する物も有ります。
お客様の生産能力が時間的にタイトだったり、
膨大な量を生産する必要があったりしますと、
整列治具の製作枚数が多くなり、治具だけで
数百万~数千万円に達する場合もあります。
整列治具は、部品を変える毎に必要としますので、
整列機を検討する場合には、整列治具の種類と単価を
必ず考慮する必要があります。
整列治具の加工は、マシニングセンタで1枚ずつ
切削する事が多いのですが、精度や数量によっては、
エッチングや成形で製作する場合もあります。
ちなみに、ウエステックでは整列治具加工のため、
現在33台のマシニングセンタが稼働しています。
一品一品がオーダーメイドですので、
33台、加工している物が全て違います。
悪いところがあります。
装置の導入を検討する時には、その装置の欠点も正しく理解し、
総合的な判断を元に導入メリットを考えなければなりません。
良いところばかり見て判断すると、導入後に後悔する、
なんて事もあり得ます。
ウエステックの整列機は、その生産性・汎用性・投資効率等から、
一部のお客様からは、ほとんど万能であるかのような評価も
戴いていますが、それは並べる部品の形状や、お客様の工場の
生産体制などが、整列機の使用に向いている、という、
或る意味での偶然性も含まれています(謙遜ではなく)。
通常、商品の欠点を述べる事は、マイナスイメージにも
つながるため、あまり大っぴらにしなかったり、
隠したりする会社も有ります。
しかし、ウエステックは、お客様の生産工程の効率化を
第一に考えています。また、欠点を隠して売ったとしても、
その時は売上が上がりますが、信用を無くしますので、
次回からは話が来なくなります。
仕様打ち合わせの段階で、これは整列機では並ばないな、
という部品だったりした時は、もちろん断りますが、
仮に並ぶ部品でも、整列機を導入するメリットが
感じられない場合は、敢えて整列機をお勧めしない事すら
あります。
それでは、整列機の欠点を述べて行きたいと思います。
整列機の一般的な欠点は、以下の7点が考えられます。
1:パーツ整列機には必ず整列治具が必要である。
2:生産能力の表示が難しい。
3:作業者が必要であり、その作業者によって生産性が変動する。
4:整列させる数倍の数量の部品を投入する必要がある。
5:品種及びロットの切り替わり時に整列率が落ちる。
6:自動化が難しい。
7:カンバン方式と呼ばれる生産方式に向いていない。
過去のブログで、上記の3~7番の内容に関しては、
或る程度説明しています。
しかし、1~2番に関しては、意味がよく分からない、
という方もいらしゃるかと思います。
では、1番の「整列機には必ず整列治具が必要である」
について説明して行きます。
パーツ整列機最大の特徴でもある、整列治具を交換する事で、
様々な部品に対処可能である事は、長所でもありますが、
一方で短所とも言えます。
パーツフィーダ等の部品供給装置は、単列または複数列に
並んだ状態で、部品がシュートから出て来ます。
整列機は、定められた姿勢及び整列ピッチで、
定められた治具に整列する事が目的の装置ですから、
当然ですが整列治具が必ず必要となります。
整列機の製造メーカーが整列治具を製作する場合には、
設計・整列実験・加工・整列条件設定などを行い、
加工精度と整列率を保証した治具を製作する
必要があります。
整列治具の設計及び加工には、経験やノウハウを必要とし、
その価格には、加工の工数よりも、人件費的な要素の
比率が大きく反映し、それぞれのメーカーによって、
価格設定にも極端な開きが有ります。
整列率は、整列機よりも、整列治具で良否が決まる
場合が多い事は、過去のブログでも何度か述べさせて
戴きました。
ウエステックの整列治具の実勢価格は、1枚あたりの単価が
30,000~50,000円くらいする物が多く、その内容を考えると、
非常に安価であるとの評価を戴ける場合もありますが、
加工の難度や、加工時間の長さから、1枚あたり数十万円
する物も有ります。
お客様の生産能力が時間的にタイトだったり、
膨大な量を生産する必要があったりしますと、
整列治具の製作枚数が多くなり、治具だけで
数百万~数千万円に達する場合もあります。
整列治具は、部品を変える毎に必要としますので、
整列機を検討する場合には、整列治具の種類と単価を
必ず考慮する必要があります。
整列治具の加工は、マシニングセンタで1枚ずつ
切削する事が多いのですが、精度や数量によっては、
エッチングや成形で製作する場合もあります。
ちなみに、ウエステックでは整列治具加工のため、
現在33台のマシニングセンタが稼働しています。
一品一品がオーダーメイドですので、
33台、加工している物が全て違います。