整列機とは?

部品供給方法、部品供給装置のいろいろ

プログラム出力

2017-08-09 10:32:35 | 効率アップ
ウエステックの整列機で部品を並べる時、
整列機以外の機器を、整列機と連動させて
制御したい、という場面に出くわす事が
あります。

例えば、整列機が動いている間だけ、
整列治具の上からイオナイザを照射させ、
静電気を除去したい。しかし、整列機が
止まっている時は、イオナイザを自動的に
OFFにしておきたい。といった使い方です。

また、スプリングなどの絡みやすい部品を
並べる時、エアを強く吹き付けて絡みを
取るという方法を使う場合があります。

しかし、むやみにエアを吹き付けていては、
せっかく並ぼうとしているスプリングを
吹き飛ばしてしまったり、既に並んでいる
スプリングをも整列穴から排出してしまいます。

エアを吹き付ける場所とタイミングが
重要なのです。

整列機は前後方向の揺動と振動を繰り返し
行なっています。部品が或る方向に流れきり、
切り返して来て逆方向に流れ始めるあたりが、
エアを吹き付けるのに適しています。

これは、整列機の動きと連動していなければ、
タイミングを合わせられません。

しかし、実はこれ、整列プログラムで簡単に
操作できます。

整列機のコントローラのSft(シフト)キーと
Upキーを同時に押すと、Frequency(振動値)の
数字の右下に"."(ピリオド)が表示されます。



これが表示されている間は、
コントローラの背面にあるコネクタのPIN29番に
出力されます。PIN17番が出力コモンなので、
この2つを下図のように結線する事になります。



なお、コントローラのバージョンが古い場合は、
PIN16番に出力され、PIN24番が出力コモンになります。



このピリオドは、次のステップ、すなわち
揺動の切り返しなどの動作に移ると、消灯して
出力も止まりますので、続けて出力したい時は、
次のステップでも、SftキーとUpキーを同時に押して
出力されるように設定しておきます。

エア吹きを付ける場合は、このPIN29番とPIN17番
(古いバージョンの場合はPIN16番とPIN24番)に
ソレノイドバルブを配線します。すると、
ピリオドが点灯するステップに入ると、
その間だけコントローラから出力され、
ソレノイドバルブをONさせる事ができます。

なお、イオナイザを配線する場合は、
イオナイザ自身からノイズが出て来る
場合があり、誤動作の原因になりますので、
直接イオナイザを配線するのではなく、
リレーなどを介し、そのリレーの接点で
イオナイザを起動するようにして下さい。

補足 :

コントローラのバージョンの話が出ましたが、
通常の使い方では、バージョンの違いを気にする
必要は全くありません。

外部にシーケンサやソレノイドバルブなどを
配線する時に、入出力用のコネクタのPIN番号が
違っているため、注意が必要、というだけです。

コントローラの側面の金色の銘板に、
バージョンとシリアル番号が書いてありますが、
もっと簡単な見分け方があります。



非常停止ボタンの形状と印字が違います。

こちらがバージョン7



そしてこちらがバージョン5です。一目瞭然ですね。



バージョン6はどこ行った?と思われるかも
知れませんが、縦振動式整列機専用となります。



縦振動式整列機だけは、コントローラが
整列機本体に組み込まれた仕様になっています。

他の機種は、整列機本体とコントローラは別置きで、
ケーブルでつながっているだけです。



よって、バージョン6以外のコントローラは、
どの機種ともつながるようになっています。


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